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LTE規格やモバイルWiMAX規格の高速データ通信サービスが普及しつつある。今回、NTTドコモ「Xi(クロッシィ)」、UQコミュニケーションズ「UQ WiMAX」、イー・アクセス「EMOBILE LTE」といったサービスについて、実際の端末代の販売価格やキャンペーン条件などなどを反映させた上での比較をまとめてみた。

すべてのモバイルWi-Fiルーターやサービスを比較するのは困難なため、今回代表的な端末を選び、それぞれのサービスで現時点の最新端末となっている以下の3台で比較した。
NTTドコモ「Xi」:BF-01D
UQコミュニケーションズ「UQ WiMAX」:URoad-SS10
イー・アクセス「EMOBILE LTE」:GL02P

■ LTE、WiMAX対応のモバイルWi-Fiルータ比較
カテゴリXiWiMAXEMOBILE LTE
製品名などBF-01DURoad-SS10GL02P
販売店家電量販店、ドコモショップなどBIGLOBE WiMAXEMOBILE ONLINE STORE
端末製造または販売元バッファローシンセイコーポレーションAnyDATA
端末価格0円0円38,400円
契約こと務手数料3,150円2,835円3,150円
利用可能な回線XiFOMAUQ WiMAXEMOBILE LTEEMOBILE G4
回線費用5,985円/月3,591円/月3,880円/月
ISP料金mopera Uなど別途契約必要525円/月ベーシックコース210円/月不要
通信料金割引月々サポート840円/月なし月々割1,600円/月
2年間最低コスト13,125円16,690円79,950円
2年間最大コスト126,510円+従量で使った金額102,050円96,270円
契約期間2年間。「Xiデータプラン フラット にねん」契約時「WiMAX Flat 年間パスポート」契約の場合、契約から1年間。2年間。「にねん + アシスト1,600」契約時
契約解除料契約期間中の解約は9,975円の解除料発生。契約から1年以内の解約:9,975円契約から1年以降の解約:5,250円契約期間中の解約は最大38,400円の解除料発生。
備考(端末&回線費用関連}端末価格は量販店での実売価格。最低コストは契約直後に解約した場合を想定。2012年4月までの料金上限はキャンペーンにより1,575円/月割引。5月~9月は1,050円/月割引MNP契約で、2,100円/月(総額 50,400円}月々サポート額が増額するキャンペーンを5月末まで実施中。2012年10月以降は 7GB/月を越える容量は2GB/2,625円で追加購入可能。端末価格/回線費用はBIGLOBE WiMAXで年間パスポート契約時。最低コストは契約直後に解約した場合。解約後は別のWiMAXこと業者と契約することが可能。最大12,000円がキャッシュバックされるキャンペーン実施中。データ通信タイプ「LTEフラット」の契約を解除した場合、基本料金の500円/月 + 端末の割賦代1,600円 = 2,100円/月で維持することが可能
対応通信方式/周波数(WAN側}LTE2100MHzW-CDMA2100/800MHzWi-FiIEEE802.11a/b/g/nWiMAX2.5GHz帯LTE1800MHzW-CDMA1700/2100Mhz
SIMロック解除可能。(解除手数料は3,150円}SIMカードなし解約後は別のWiMAXこと業者と契約可能。解除状態で販売される
無線LAN方式IEEE802.11b/g/nIEEE802.11b/g/nIEEE802.11b/g/n
同時最大接続数12台10台(各SSID毎に5台ずつ}10台
固定回線のAPとして利用○(クレードル必要}××
下り最大速度Xi:37.5Mbps(屋内の一部では72Mbps}FOMA:14.4Mbps40MbpsEMOBILE LTE:37.5Mbps(一部エリアは75Mbps}EMOBILE G4:42Mbps
上り最大速度Xi:12.5Mbps(屋内の一部では25Mbps}FOMA:5.7Mbps15.4MbpsEMOBILE LTE:12.5Mbps(一部エリアは 25Mbps}EMOBILE G4:5.8Mbps
サイズ(縦、横、厚}68mm108mm23mm90mm63mm11.3mm59mm97mm18mm
重量約193g約86g約123g
連続通信時間Xi:5.5時間FOMA:4時間9時間LTE:9時間3G:9時間


サービスごとのメリット/デメリットは以下。

■ Xi
「Xiデータプランフラット にねん」の契約時、通常料金は5,985円(ISP料別途必要}と、通常料金は高いXiだけれど、各種のキャンペーンによって料金を下げることも可能になっている。

上記の計算には含んでいないけれど、Xiのデータ通信回線を値下げする方法として、以下のキャンペーンを利用することで大幅に料金を下げることが可能なので、手間をいとわない人は挑戦してみる価値あり。

・MNPによる月々サポートの増額 2,100円/月 (総額最大 50,400円}
・Xi2割による割引 2,000円/月(Wi-Fiルータでの利用時}

参考記事:docomoのMNP出戻り契約&Xi2割の2セット目を契約してきた | shimajiro@mobiler

Xiサービスでちょっと弱いなと思っているのが、連続通信時間が長い端末が発売されてないという点で、ここで紹介しているBF-01Dも、Xi初のモバイルWi-FiルータであるL-09Cも、Xiでの連続通信時間は4~5時間前後とあまり長くなくて、他社のモバイルWi-Fiルータが9時間前後の連続通信時間になっているのと比べると「短い」と感じることが多い。

特に、同じLTEサービスを提供するEMOBILEが提供する端末は、連続通信時間が9時間になっているので、今後は「コンパクトかつ連続通信時間が長い」端末の実現に向けて頑張って欲しいところ。

※本当はBF-01Dにその期待をしていたのだけれど、BF-01Bから約2倍の重量になってしまった上、連続通信時間も長くはないので……(^ ^;


■ UQ WiMAX
Xi、EMOBILE LTEよりも早くサービスを開始したWiMAXの特徴は、
・契約期間が1年間と、2年が多い他社より短い
・月額料金が3,880円と安い
・通信量の制限がなく、自宅回線にも使える
というあたりで、サービス開始当初は「建物内で電波を掴まない」という状態が非常に多かったけれど、開始当初に比べれば、かなり改善されてきていることを実感できる。

ただ、どうしても各社の3Gサービスと比べれば建物内には弱いので、そのあたりの使い勝手を求めるのであれば、LTEだけでなくよりエリアの広い3Gにもつなげることが可能なXiやEMOBILE LTEを契約するほうが無難。

都内では地下鉄トンネル内のエリア化も一部始まっているので、今後は面的な意味のエリアに限らず、建物内や地下街などのエリア化にも期待。


■ EMOBILE LTE
EMOBILE LTEは4月に入って使い始めたばかりだけれど、
・LTEエリアが意外に広く、広がりも速い
・連続稼働時間が9時間と、Xi対応端末に比べて長い
・LTEエリアでなくても、HSPA+のエリアでも速度は速い
というあたりで、案外完成度の高いサービスかも。と思っているのがEMOBILE LTE。

ただし、現時点では端末の販売が割賦販売に限られていて、端末代が3万円台後半とモバイルWi-Fiルータとしては非常に高いのと、にねん+アシスト1,600の場合は、契約解除料が最大38,400円とこちらも非常に高いのはネックなので、このあたりは販売方法の改善に期待したいところ。

記事執筆:shimajiro


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LTE、WiMAX対応の最新モバイルWi-Fiルータ比較(2012年4月) | shimajiro@mobiler

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