任天堂がスマホ向け無料ミニゲームなどを提供へ!

任天堂は29日、2014年3月期第3四半期(2013年10〜12月)決算説明会を開催し、その質疑応答の中でプレゼンテーションを行った同社代表取締役社長の岩田聡氏が「スマートデバイスをどう活用するかは明日(1月30日)に開催する経営方針説明会で話したい。」と述べ、スマートフォン(スマホ)やタブレットなどについての戦略を発表することを明らかにしています。

また、1月28日付けの日本経済新聞では任天堂は今後スマホなどを積極活用する方針であり、「スマホ向けに新作ゲームの情報を提供するほか、ゲームの世界観を紹介した動画や無料のミニゲームを用意し、新規の顧客を掘り起こす。」としています。

一方で、同じくゲーム会社大手のスクウェア・エニックスなどは既存ゲーム機向け人気タイトルをスマホなど向けに有料・課金型で提供をはじめていますが、これに対して任天堂では「スマホ向けに有料・課金型のゲームを直接提供することは見送る方針だ。」ということです。

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任天堂の2014年3月期第3四半期決算は、売上高が4991億2000万円、営業利益が-15億7800万円、純利益が101億9500万円となっています。毎年年末商戦を含む第3四半期は売上で年度内の大半を占めていましたが、今年度はここ数年で最低となっており、原因としては、ハードウェアの販売不振が揚げられています。

携帯ゲーム機「ニンテンドー3DS」は旧モデル「ニンテンドーDS」に続いて好調な売り上げとなっているものの、据置型ゲーム機「Wii U」が伸び悩み(241万台)、欧米でのWii U本体値下げも赤字の要因となっているとのこと。なお、すでに17日時点で、今年度業績予想の大幅下方修正を発表しています。

こういった状況を受けて、同社ではスマホ向けの戦略を強化し、ゲームについてのストーリーや登場キャラクターの紹介、発売日や販売価格など幅広く提供するほか、スマホ向けに無料のミニゲームを用意し、短時間のプレイで面白さを体験してもらい、ニンテンドー3DSやWii Uなどの向けゲームソフトの購入を促す戦略を取るとしています。

また、ゲームソフトの購入もニンテンドー3DSやWii Uでダウンロード購入できるものは、スマホなどからも購入できるようにするとのこと。

さらに、任天堂が有するマリオやヨッシー、ドンキーコング、星のカービィ、ポケットモンスターなどのゲームキャラクターの版権ビジネスの積極化やアジアなど新興国でのゲーム販売の強化などを盛り込む方向になるということです。ひとまず、明日の正式発表を待ちたいところですかね……。

記事執筆:S-MAX編集部


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任天堂社長「スマホの活用策、30日の経営説明会で」  :日本経済新聞
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