Googleが次期Androidバージョン「L」の開発者向けプレビュー版を公開!

Google(グーグル)は26日(現地時間)、前日に発表したスマートフォン(スマホ)やタブレット向けプラットフォーム「Android」の次期バージョン「L develop preview」(以下、L)のSDKやシステムイメージを公開しています。

システムイメージは「Nexus 5」(hammerhead)および「Nexus 7(2013)」のWi-Fiモデル(razor)という2機種向けのみが配布されています。ビルド番号は「LPV79」。

LについてはAndroidのバージョンや開発コード名、正式版の提供時期など詳細は一切明らかにされておらず、新しく「Material Design」を採用したユーザーインターフェース(UI)や数々の新機能、そして、5000を超えるAPIに対応することなどが発表されており、公開されたSDKにおいてもバージョンは「L」、API levelも「L」となっており、徹底してバージョンなどの情報は隠されています。

Lでは新たにメモ帳からデザインされた「Material Design」によるユーザーインターフェース(UI)を採用し、画面に奥行きを持たせるという概念から滑らかなアニメーションによる操作性を導入したほか、これまでテスト導入されていた新しいJavaランタイム「ART(Android Runtime)の正式導入、通知拡張やグラフィックス強化、64bitプロセッサーをサポート、バッテリー持ちの改善などが行われています。詳細な内容についてはGoogle I/O 2014の基調講演の内容をまとめた記事「バージョンやコードネーム、提供時期は明らかにされず!Google、スマホなど向けOSの次期バージョン「Android L」の開発者向けプレビューを発表 - S-MAX」を参照してください。

システムイメージはWindowsまたはMacOS Xを搭載したパソコンにAndroidの開発環境を構築し、ADBコマンドが利用できる状態で、Nexus 5およびNexus 7(2013)のWi-Fiに導入することができます。

導入方法はLの公式ページに記載されている通りの手順を行いますが、おおまかには以下の通りとなります。

1. 端末で「開発者向けオプション」を有効にしておく(「設定」→「端末情報」で「ビルド番号」を連打)
2. 「開発者向けオプション」から「USBデバッグ」を有効にする
3. パソコンで端末用のシステムイメージをダウンロードして展開(解凍)しておく
4. 端末とパソコンをUSBケーブルで接続する(RSAキーを認証する)
5. ターミナル(MacOS X)またはコマンドプロンプト(Windows)で「adb reboot bootloader」を実行する(または端末で音量下キーと電源上キー、電源キーの3つを同時に押して起動する)
6. 端末がfastboot modeで起動したらパソコンのターミナルまたはコマンドプロンプトで展開したディレクトリー(フォルダー)に移動して、flash-all(MacOS Xなら「flash-all.sh」、Windowsなら「flash-all.bat」)を実行する

なお、端末のbootloaderがアンロックされていない場合には、5.の後にターミナルまたはコマンドプロンプトで「fastboot oem unlock」を実行し、アンロックする必要があります。

以下、実際にNexus 5にLを導入してみた主な画面のキャプチャー。当たり前かもしれないですけど、技適マークがあって安心(;´Д`)

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あくまで開発者向けプレビュー版なので動作が不安定だったり、TwitterやDropboxなどの定番アプリを含む多くのアプリが動作しなかったりするので、あまり常用するのはオススメできないかと思います。

また、Lを導入するとそれまでのデータはすべて消去されますのでご注意ください。自己責任で行える人のみといったところでしょうか。

記事執筆:memn0ck


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