iPhone-2014-001
今度のiPhoneケース展は一味違う?

神奈川県横浜市の横浜みなとみらい21地区にある「横浜赤レンガ倉庫」にて2014年9月13日(土)から15日(月)まで「iPhone」のオリジナルジャケットケースを展示した「iPhoneケース展」が開催されました。

2010年に「世界初のiPhoneケースの展示会」として始まった本展示会も今回で11回目を数え、その規模も年々大きくなっています。総勢100名を超えるアーティストがiPhoneのジャケットケースを自由に創作し、iPhoneケースという無機質なアクセサリをアートに昇華させるその発想力や独創性は世界中にも反響を呼び、今では海外から寄せられる作品も数多くあります。

また、今回はiPhoneの周辺機器としてオンラインショップ「Amazon.co.jp」などで人気となった、cheeroのモバイルバッテリー「ダンボーバッテリー」ともコラボした「ダンボー展」も同時開催するなど、展示会としての更なる広がりを見せています。

このiPhoneケース展へ突撃取材してきましたので、その模様をレポートします。

iPhone-2014-002
観光スポットとしても大人気の横浜赤レンガ倉庫

本展示会が開催された横浜赤レンガ倉庫は、JR桜木町駅から歩いて10分ほどのところにあります。敷地内には各種イベントや展示会などが行える1号館と様々なショップやレストランが入っている2号館があり、本展示会は1号館の1階と2階を貸し切って開催されました。

入館するとまず目に入ったのが等身大のダンボー。コラボ企画となったダンボー展は今回の展示会の目玉企画でもあり、女性や子供を中心に人気を博しているようでした。

iPhone-2014-003
あずまきよひこ氏の漫画「よつばと!」の登場キャラクターが一躍ブームに!

1階ではiPhoneケースや液晶保護シートなどの展示販売などが行われており、すでに市販されているものから今後発売予定の試作品まで、様々な企業がブースを並べていました。

今回はその中から筆者が気になったアイテム数点を紹介します。

iPhone-2014-004
アイデア満載のiPhoneケースに来場者も興味津々

まず目に飛び込んできたのはオリジナルプリントショップ「えすぷり」のジャケットケース。お気に入りの写真などを使ってオリジナルケースが作れるというもので、会場内でも実演販売を行っていました。

iPhone-2014-005
iPhoneで撮った写真がそのままケースになる!

すでにこれから発売される「iPhone 6」用のジャケットケースにも対応しており、製作時間は「iPhone 5」および「iPhone 5s」用なら約15分、iPhone 6用なら30分ほどで完成するとのこと。

オリジナルケース以外にも契約を結んでいるアーティストのデザインケースなども販売。オリジナルケースとデザインケースはともに1500円程度から購入できることもあり、来場者の注目も高いようでした。

iPhone-2014-006
巨大なプリンターが瞬く間に写真を転写していく

iPhone-2014-007
アーティストデザインのケースもオンリーワンに近い豊富さ

次に見つけたのが強化ガラス製の液晶保護フィルム。強化ガラスを用いた液晶保護フィルムも最近はバリエーションが増え、超薄型からプライバシー保護タイプ、アンチグレアタイプなど様々なものがありますが、こちらの商品はカラフルなデザインが印刷されたもの。

iPhone-2014-008
強化ガラス製液晶保護フィルムも見た目で選ぶ時代!

強化ガラス製でデザインが印刷されたものは非常に珍しく、純日本製の強化ガラスに印刷したものとしては日本初とのこと。デザインはダルメシアン柄や豹柄などがあり、正面だけでなく背面用も同梱されているあたりでも、デザインを重視しているのがよく分かります。

iPhone-2014-009
ガラス表面の硬度は10H。カギなどでこすってもキズが付かない

ブースではこのほかに試作段階のiPhoneスタンドなども先行販売。液晶保護フィルムのデザインに合わせたアニマルデザインで、iPhoneの背面に装着すると動物がお尻を出しているユーモラスなものでした。

iPhone-2014-010
かわいいは正義!

2階にも変わったiPhoneケースの展示販売コーナーがあり、こちらで見つけたのが「Daga」ブランドの「SLING 5」。

iPhone-2014-011
可愛らしいケースが多い中、ワイルドな雰囲気を醸し出す特異なデザイン
ジャケットケースと呼ぶには異質すぎるデザインですが、ジャケットを固定する役割を果たす無骨なアルミフレームと太めのベルトがなかなか魅力的な商品です。

初回生産分は即日完売したほどの人気だったそうで、実際に手にとってみると見た目の奇抜さとは裏腹にベルト部分に指を固定することで安定したホールド感と操作感を得られたり、ベルト部分にカラビナなどを装着することで可搬性にも優れるなど実用性に長けていることを実感。

すでにiPhone 6用のシリーズ商品も開発中とのことで、今後の商品情報にも期待ができそうです。

iPhone-2014-012
交換用のベルトのみの販売なども行っていた

iPhone-2014-013
iPhone 6用の「SLING 6」も鋭意開発中!

2階の展示販売コーナーを抜けると、ようやくiPhoneケースのアート作品展示コーナーへ。

iPhone-2014-016
iPhoneを愛するアーティストたちの作品がずらり
2010年の展示会開催当初は、まだ「面白いiPhoneジャケットを作ってみた」といった雰囲気の作品が多く見られましたが、今回の出展作品はオリジナルアートとしての色合いが強く、iPhoneに被せるものとしてのジャケットケースではなく、ジャケットケースを用いて如何にメッセージを伝えるかといったコンセプトに移行しているものが多いように感じられました。

とくに東南アジアや台湾といった国からの投稿作品はアートとしてのクオリティが非常に高く、作品を見て「これスゴイね……。」と感嘆の声を漏らす来場者も。中には同じようにiPhoneケースのアート作品を手掛けている方も来場しており、とても良い刺激になったと若干興奮気味に話してくれました。

iPhone-2014-017
作品は立体的に表現されているものがほとんど

iPhone-2014-018
美しさを競う作品、メッセージ性をアピールする作品など様々

iPhone-2014-019
折り紙によってアップル製品への愛を表した作品

ジャケットケースのアート作品展示の隣では、iPhoneのカメラ機能によって撮影された写真を展示した「iPhone写真展」も開催。iPhoneのカメラ機能の高性能さも然ることながら、豊富なカメラアプリやレタッチアプリの存在がこうした作品を生み出す土台になったことは間違いありません。

iPhone-2014-020
日常を切り取るスナップ撮影にスマートフォンほど最適なデバイスはない

iPhone-2014-021
iPhoneだからこそ創れる写真もある。それがアートになる

iPhone-2014-022
会場ではアート作品を使ったポストカードの販売なども行われていた

iPhone写真展のコーナーを抜けると、次はダンボー展です。

こちらで展示されている作品はcheeroが販売する「cheero Power Plus DANBOARD version -mini- 6000mAh」を使用したジオラマアートが中心で、ファンタジックなものからメッセージ性の強いものまで数十の作品が所狭しと並んでいました。

モバイルバッテリーという工業製品がアート作品の素材として大々的に扱われることは非常に珍しいのではないでしょうか。

iPhone-2014-023
箱庭的な楽しさがある作品

iPhone-2014-024
アーティストの個性が際立つものばかり

iPhone-2014-025
可愛らしいキャラクターだからこそ強いメッセージ性とのギャップが印象に残る

iPhone-2014-026
難しく考えずに気軽に楽しむのもアートだ

ダンボー展の隣ではcheeroの物販ブースもありました。

iPhone-2014-014
メーカー名は知らなくてもダンボーバッテリーなら知っている人は多いかも

元々格安のモバイルバッテリーなどを販売していたcheeroですが、デザインをダンボーにしたことで大ブレイク。発売当初は予約開始と共に即完売状態でなかなか手に入れられない状態が続くほどで、現在でもシリーズ合計で月に3万台前後が売れているそうです。

ダンボーデザインのモバイルバッテリーは大きく分類して現在2種類が販売されていますが、よく売れているのは大容量タイプのものだとか。モバイルバッテリーを購入する人の多くが実用性を重視するようで、容量単価が安くコストパフォーマンスに優れる商品を選ぶ傾向があるようです。

iPhone-2014-015
製品はデザインが命という典型例

ちなみにcheeroのバッテリーは国内大手のメーカー製のものと比べても非常に安価なため、安全性などで不安視する方もいるそうですが、リチウムイオンバッテリー自体はパナソニックなどの国内メーカー製のものを使用しており、流通コストを抑えるなどの企業努力によって低価格を実現しているそうです。

iPhone-2014-027
売れている大容量タイプの中でも特に女性に人気なのがピンク色らしい

iPhone-2014-028
会場で見かけたダンボーの着ぐるみ

これらの展示や物販以外にも会場では様々な催し物やステージイベントが行われており、デコレーション素材を用いたオリジナルiPhoneケースの製作なども楽しめるようになっていました。

iPhone-2014-029
オリジナルケースの製作会場にはたくさんの親子連れの姿が

iPhone-2014-030
用意されたデコレーション素材で自由に作って遊べる

第1回展示会当初の「作品を展示・販売する」というだけのスタイルから、来場者もオリジナルケースの製作を行えるなどの参加型の展示会へと発展していることに、iPhoneケース展の新しい可能性のようなものを感じました。

展示会の規模も回を重ねるごとに大きくなり、現在では1回の開催で約30万人もの来場者があるほどの人気ぶり。併設展示されたダンボー展に見るように、iPhoneという枠に縛られない広義のアートイベントとしての様相も垣間見える展示会でした。

iPhone-2014-031
次はどんなアイテムとのコラボ企画が生まれるんだろうか

記事執筆:あるかでぃあ


■関連リンク
エスマックス(S-MAX)
エスマックス(S-MAX) smaxjp on Twitter
S-MAX - Facebookページ
iPhoneケース展
cheero