スマホやタブレットをもっと楽しもう!

昨年の2013年には「ハイレゾオーディオ」の再生に対応したLGエレクトロニクス製スマーフォン「LG G2 L-01F」(NTTドコモ)や、サムスン電子製スマートフォン「GALAXY Note 3」(NTTドコモおよびau)および「GALAXY J SO-02F」(NTTドコモ)などが登場した。

さらに今年、2014年には夏モデル以降のAndroidスマートフォンおよびタブレットはハイレゾーディオ再生対応の機種が多くなった。

これまでに筆者はGALAXY Note 3GALAXY J SO-02Fをはじめとしてハイレゾオーディオ再生対応機種について紹介してきたが、スマートフォンなどの再生機器本体だけでなく、周辺のヘッドホンなどのアクセサリー、さらにアプリなど、全体として盛り上がってきた1年になったと感じた。

そこで、当ブログメディア「S-MAX(エスマックス)」の「年末企画」として2014年の振り返りは「良い音」に焦点をあてて、周辺機器、端末、アプリの3つをピックアップしてみた。

◯良い音で音楽を楽しもう!
まずは、ハイレゾオーディオに対応したことで端末のスペック以上に要求されるのがアウトプットデバイスだ。

一般的なイヤホンやヘッドホンはハイレゾオーディオが再生可能な20Khz以上の高音に対応していない。この分野はこれまでウン十万円もする高級ヘッドホンの独壇場だったが、最近は「ハイレゾオーディオ対応」を謳った手に届く価格帯の製品が登場し始めている。

トップ画像のイヤホンはソニー製の「XBA-A3」というインナーイヤータイプのイヤホンで、再生周波数帯域3-40KHzのハイレゾオーディオ対応の製品だ。売価はSIMフリースマホよりも高い37,940円(税込)もする代物だが、より安価な同じくハイレゾオーディオに対応した「XBA-A2」(売価27,950円)という製品もラインナップされている(これも十分高価な部類だが)。

ちなみにXBA-A3の上位モデル「XBA-Z5」は売価69,930円(税込)で、こちらはミドルレンジクラスのスマートフォンの売価に近い。
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ケーブルを取り替えて高音質化が楽しめる。ちなみにスマホの対応の交換ケーブルも付属する。別売のケーブルでBluetoothレシーバーにもなる


筆者は7~8年前にEtymotic Research製の「ER-4S」(当時36,000円ぐらいだったと記憶している)というイヤホンを買って以来、音の個性を求めてさまざまなイヤホンを買い続けているが、中でもXBA-A3はソニーらしく優等生なまとめ方をした万人に勧められる良い製品だと思う(値段は別として)。
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これまでソニーのバランスド・アーマチュア・ドライバーを搭載したイヤホンを3本も購入している。左からXBA-3SL、XBA-20、XBA-40、そしてXBA-A3。XBA-40はバランスド・アーマチュア・ドライバーを4つ搭載したフラグシップモデル。XBA-A3はXBA-40の2世代後のモデルで、バランスド・アーマチュア・ドライバー2つとダイナミックドライバーユニット1つを搭載したハイブリッドタイプとなる



04ちなみにこちらはサムスン電子製の「SAMSUNG Level In」。XBA-A3と同様に2つのバランスド・アーマチュア・ドライバーとダイナミックドライバーユニット1つ搭載したイヤホンだ。音はかなりやんちゃな印象



XBA-A3は高音から低音まで幅広い音が出るので、好みの合わせて要らない帯域をカットして聴きやすくすると良いだろう。一般的なイヤホンでは「低音が足りないからブースト」したり、「高音少ないから強調」したりするのだが、このイヤホンの場合は全く逆だ。ある意味贅沢な設定ができる点が特徴だ。

イヤホンはなかなか買い換えたりするものではないが、良い音が出るイヤホンを買うと「もっと」音楽が聴きたくなるポジティブなアイテムなので、一度凝ってみてはどうだろうか。


◯良い音が出るスマホは?
高音から重低音まで再現するXBA-A3はスマホの音質の善し悪しもハッキリとわかる。感覚的にSnapdragon 800以降のスマホは高音が一皮剥けた良い音がする。特に高音質を謳ってはいないが、LG G2の兄弟機のGoogle製スマホ「Nexus 5」も良い音がする。

もちろん、ソニーモバイルコミュニケーションズ製スマホ初のハイレゾーディオ再生に対応した「Xperia Z3」や「Xperia Z3 Compact」なども良いアウトプットデバイスを使えばさらに良い音を体感できる。

今回チョイスしたのはポータブルアンプなどを使用せず、スマホ単体再生で良い音が出る端末として、アップル製スマホ「iPhone 6」(とほぼ同じハードウェアの「iPhone 6 Plus」)だ。
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iPhone 6は2014年の最新スマホだがハイレゾオーディオの単体再生に対応していないなど、トレンドから取り残されている感があるが、XBA-A3をはじめとするイヤホンやヘッドホンで十分な「音量」を確保できる唯一のスマホだ。

といっても、人によっては「何のこと?」と思うかも知れないが、大きなヘッドホンなどは高音質だが抵抗値が高く、通常のスマホのアンプでは大きな音量で鳴らすことができない。もちろん大音量=高音質ではないのだがオーディオプレイヤーには余裕のある出力が欲しい所だ。

例えば、Androidスマホではある程度音量を上げると耳への負担を考慮してアラートが表示されるが、大きなヘッドホンの場合はそれ以上音量を上げても音が大きすぎて「聴けない」ということはない。

ところが、iPhone 6(旧機種のiPhoneも同様)の場合は音量最大にすると音が大きすぎて辛いと感じるほどの出力を持っている。ある程度音量を絞れば、高音から低音まで迫力のあるサウンドが楽しめる点がiPhone 6の良さだ。

これまでの「iPhone 4」や「iPhone 5」などから大きくデザインが変わり、最高に持ちやすくなったiPhone 6は音楽プレイヤーとしても優秀だと感じた。今後ハイレゾオーディオに対応するようなことがあればさらに評価が上がるのではないだろうか。


◯良い音が出るアプリは?
ここでは音楽プレイヤーではなく、2014年のアプリで画期的だったと感じるアプリをチョイスしてみた。自由度の高い組み合わせで音楽制作ができるKORGのiPad向けのミュージックスタジオアプリ「Gadget」だ。
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Gadgetの「ガジェット」と呼ばれるヴァーチャル楽器はプリセットサンプラー的な音源だが、ジャンル別に楽器として上手く分けられており、それぞれの音も個性的なものがピックアップされている。トレンドとなった耳障りなザワザワするようなノコギリ波の音や、ビンテージ系の柔らかい音まで網羅されている。

さらに、アップデートでオーディオファイルが読み込み可能なサンプラーや、リアルなピアノなどを収録した新音源「Module」が発売されたことでシンセサイザー以外のリアルな楽器の音も使えるようになった。

Gadgetの今後には「インサーションエフェクト」などミキサーまわりの作り込みに期待したい。とにかく2014年一番使った音楽アプリは間違いなくGadgetだった。

2015年はスマホにしても周辺機器にしても「ユーザー」目線で使い勝手を考えた製品に期待したいところだ。

記事執筆:mi2_303


[Image] QRコードアプリ名:KORG Gadget
価格:¥3,000
カテゴリ:ミュージック
開発者:KORG INC.
バージョン:1.1.1
iTunes Store:http://itunes.apple.com/jp/app/id791077159?mt=8

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