iOSやAndroidでも使えるOffice 2016

日本マイクロソフトは29日、都内にてプレス向けイベント「Microsoft Office Press Conference」を開催し、9月23日より「Office 365」ユーザー向けに提供されているオフィスアプリケーション「Office 2016」についての説明が行われた。

Office 2016は、クラウドベース(Office 365)で提供され、WindowsはじめMac OS X、iOSやAndroidなどのマルチプラットフォームに対応する。新しいOfficeは特にクラウド(OneDrive)連携に力を入れており、グループでの編集やマルチプラットフォームでの閲覧・編集機能を特徴としている。

今回はこのOffice 2016の機能と、スマートフォン(スマホ)、タブレットなどのマルチプラットフォームについて紹介していく。

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アップルのスマホ「iPhone」を手にプレゼンをする日本マイクロソフト 代表執行役 社長の平野拓也氏

登壇した日本マイクロソフト代表執行役社長の平野拓也氏は「1人が複数台デバイスを使うそういった世代、デバイスだけではなくさまざまなOSをどう使いこなすか、プロダクティビティーの向上をどうしていくか、そういった中でOfficeをプロダクティビティーの向上の核として使って欲しい」と語った。

さらにマルチデバイスに対応し、iOSやAndroidデバイスでもOfficeを快適に使えることに触れた平野氏は「こういったときはマイクロソフトのテクノロジーを見せるのが常なんですけど、先日発売されました最新のiPhoneでも快適に活用できる」とアピールした。

マルチデバイスに対応することで、場所や時間にとらわれることなく生産性を高めることができると説明し、今後のワークスタイルを提案した。

Officeを取り巻く環境の変化への対応力として平野氏は「これまでのOfficeの3年に一度のバージョンアップということではなく、クラウドを通してサービスという形で継続的に機能を強化していく」とスピード感重視であることを明らかにした。

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Office 2016の主な特徴は4つ「チームワークに最適」および「Windows 10と完全に連携」、「あなたのやりたいことを先回りしてサポート」、「最高の安全性を誇るOffice」。


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特にクラウドサービスのOneDrive上で共有したオフィスドキュメントの共同編集機能がワークスタイルを変える上での一番の進化と言えるだろう。デモンストレーションでは、グループ内で担当する複数の部署の人間が、同時に企画案を書き込んでいくということが行われた。

また、従来では「後ほど、確認・フィードバックされたものを編集」という工程を踏んでいたところを、テキストメッセージや音声通話、ビデオチャットができるコミュニケーションサービス「Skype」による会話で確認・指示が行われるなどスピード感のあるものとなっていた。

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また、Office 365の機能「Office Delve」を用いデモも行われた。Office Delveは、ユーザーの関心を持っている情報を先読みで表示するというもので、ここではグループ内で共有された最新のドキュメントから必要なものを開いて、先ほどの企画書にペーストする工程を披露していた。

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日本市場でのマルチデバイスへの取り組みとして、プリインストールされるOfficeは10.1インチを含む大画面WindowsデバイスにはOffice Premiumと1年間のOffice 365サービス、10.1インチより小さいデバイス向けには新たにOffice 365サービスが使え、さらに商用権付きの「Office Mobile」を提供すると発表した。なお、10.1インチデバイスに関してはベンダー側でOffice PremiumかOffice Mobileを決定するのだという。

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バンドルされるOffice Mobileにも1TBのOneDriveをはじめとするOffice 365サービスが付帯する


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また、マルチプラットフォーム対応として5年ぶりのアップデートとなる「Office 2016 for Mac」も紹介した。Retinaディスプレイ対応や、クラウド連携によってどこでもドキュメント編集が可能となる。

Office Mobileのデモとして、開発途中の同社のスマホ向けOS「Windows 10 Mobile」を用いて、新機能の「Continuum」を使ってパワーポイントを40インチのディスプレイに表示することを試みた。

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しかしながら、Windows 10 MobileのContinuumによってスタートメニューが40インチの画面に最適化して表示されるところまで行ったものの、ここで接続が切れてしまい、残念ながらパワーポイントのデモを見ることはできなかった。

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ゲストスピーカーのソフトバンク主席エヴァンジェリストの中山五輪男氏は、右手に「iPad Air 2」、左手には「Surface 3」を持ち登壇した。中山氏は「多くの企業がタブレットを導入する際にはiPadを選択してきたが、細かい作業をするとなるとiPadだけではなくノートPCも必要になっている。そこでノートPCとタブレット端末の両者の良いところ取りをした2in1のSurfaceがマーケットで非常に受けている」と語った。

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Androidスマホやタブレットでも同じようにドキュメントが開ける

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もちろん、iPhoneとiPadでも


記事執筆:mi2_303


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