iPhone 7シリーズが各社より一斉発売！

■ついにiPhoneが「おサイフケータイ」に！
発表会冒頭に登壇し、プレゼンテーションを行ったのはソフトバンク 専務取締役 プロダクト＆マーケティング統括 技術統括を務める今井康之氏。スクリーンには日本時間の9月8日2時から発表が行われたAppleのiPhone 7の名称と発売日が掲げられ、日本におけるiPhone普及の立役者たるSoftBankがこれからもiPhoneの牽引役であることをアピールしました。SoftBankでも9月9日16時1分より予約受付を開始、9月16日8時より発売します。

既報の通り、iPhone 7およびiPhone 7 Plusは防水・防塵性能（IP67準拠）やステレオスピーカーなどが新たに搭載され、日本向けモデルでは決済サービス「Apple Pay」にFeliCaが採用されて"おサイフケータイ"として10月下旬以降に利用できることが発表されました。これに伴い、ソフトバンクでも「ソフトバンクカード」がApple Payに対応すると発表しました。


FeliCaには日本向けのiPhone 7、iPhone 7 PlusおよびApple Watch Series 2が対応

■月額6,000円で20GB使える「ギガモンスター」
サービス面ではユーザーのパケット利用動向について「約9割のユーザーが5GBプランを選択している一方で『5GBでは足りない』と容量の不足も訴えている。外出先での動画閲覧を控えたりWi-Fiスポットを探すなど、通信容量制限を気にしながら利用している実態がある」とした上で、前述の通り月額6,000円（税抜き）の「データ定額 20GB」、月額8,000円（税抜き）の「データ定額 30GB」の2つのプランを「ギガモンスター」の呼称で発表しました。


インパクトがあり覚えやすい名称


従来からのデータ定額パック・標準（5）と比較し、1,000円の追加だけで4倍の容量が使えるとアピール
データ定額 20GBおよびデータ定額 30GBではテザリングオプションが月額1,000円となり、データくりこしは毎月5GBが上限となります。

なお、データ定額 20GBおよびデータ定額 30GBの提供開始に伴い、データ定額パック・標準（8）、データ定額パック・大容量（10）～（30）の新規申し込み受け付けを終了します。既にこれらのプランを契約しているユーザーは引き続き利用が可能です。


同じ20GBを他社のプランで使用した場合とも比較し圧倒的なコストパフォーマンスを主張
壇上ではギガモンスターの宣伝キャラクターとしてアニマル浜口さんと浜口京子さんが登場、白戸家のCMでお馴染みのギガちゃんのコスプレで会場を沸かせました。


白戸家のお兄さん役を務めるダンテ・カーヴァーさんの見つめる箱の中から……


ギガちゃんのコスプレをしたアニマル浜口さんと浜口京子さんが！


「破壊だ！破壊だ！価格破壊だー！」と叫ぶアニマル浜口さんに会場は爆笑


20GB分の従来価格である16,000円から10,000円分の積み木を浜口京子さんが打ち抜くだるま落としのパフォーマンスなども行われた

■次世代の大容量通信アンテナ「Massive MIMO」
今回、データ通信プランの拡充とともに大容量コンテンツの受け皿として用意されたのが、世界初の商用運用となる「Massive MIMO」（マッシブ・マイモ）です。Massive MIMOとはアンテナ技術の名称で、高速大容量の次世代通信規格「5G」を形作る技術のうちの1つです。

従来の技術ではFD-LTE方式の場合、基地局1つ当たりのアンテナは2本、ソフトバンクグループのWireless City Planningが構築するAXGP方式（TD-LTE方式互換）の場合でも4本～8本であったのに対し、Massive MIMOを導入することで最大128本ものアンテナを密集状態で設置することができます。


アンテナを多重化することでネットワーク容量も最大10倍に


実測でも平均6.7倍の高速化を証明
これまでSoftBankでは増加し続けるトラフィックに対して基地局数を増やすことで対応してきました。しかしながら、その設置にも限界が来ており、特にトラフィックの逼迫（ひっぱく）が問題となっている都市部での混雑対策の1つとしてMassive MIMOを打ち出してきた形です。

スクリーン上ではMassive MIMOの実証実験として100人のテスターが同時にデータをダウンロードする様子が動画で紹介され、1つの基地局に対して多数のアクセスが同時に行われても問題なくデータの送受信が行われていることをアピールしました。


10秒以内に花火の動画をダウンロードし再生できたら成功という実験



比較としてテストされたa社とd社の端末（および基地局）では成功が半数以下となったが……


ソフトバンクのMassive MIMOではすべての端末で成功
Massive MIMOを採用した基地局はiPhone 7シリーズの発売に合わせ9月16日より運用を開始し、まずは都内のトラフィック過密地域を中心に100局が設置されます。


発表会場の通路に展示されたMassive MIMOアンテナ
最後に壇上にはゲストとして新しいテレビCMに起用された俳優の佐藤健さんも登壇し、ダンテ・カーヴァーさんや白戸家お父さん役の海斗くんとともにMassive MIMOによる大容量通信をアピール。ダンテ・カーヴァーさんが佐藤健さんを見て「かっこいい、かっこいい！」と連呼し、普段からクールな印象の佐藤健さんが照れ笑いを浮かべるシーンもありました。


CMでは佐藤健さんがダンテ・カーヴァーさんの弟役を務める


お父さん役の海斗くんは壇上でも終始自由な雰囲気

■他社に先手を打ち大容量化と高速化を推し進めるソフトバンク
iPhone 7およびiPhone 7 Plusの発表に合わせた形となった今回のソフトバンクの一連の施策は、現在拡大の一途を辿っている大容量コンテンツとそのトラフィックの増加、そして来るべき5Gのための準備段階としてのサービスおよび技術展開と考えられます。そのため、Massive MIMOも5Gへと続くネットワーク増強を意識した「Project 5G」として展開されます。

特に料金施策では20GBという大容量を他社に先駆けて一気に6,000円まで引き下げてきた背景には、ソフトバンクやNTTドコモ、auといった移動体通信事業者（MNO）がデータ通信の料金施策で横並びの価格設定を行っている現状に対して総務省から是正の声が上がっていることへの対応策とも受け取れ、また格安SIMなどを展開する仮想移動体通信事業者（MVNO）が音声通話と5GBのデータ通信容量で2,000円前後といった格安の料金プランを売りに契約数を伸ばしつつあることへの対抗策の一面もあると思われます。

一方で、容量単価は下げつつも顧客単価（ARPU＝月間電気通信事業収入）は下げたくないという思惑も読み取れる価格設定でもあり、なかなか難しい台所事情を伺わせます。また大容量化と高速化というユーザーの要望に応える「ギガモンスター」に、他のMNOがどのように対抗してくるのかも今後の注目となるでしょう。


ギガモンスターの価格破壊はiPhone日本初登場時の価格破壊の再来となれるか！？





■関連リンク
・エスマックス（S-MAX）
・エスマックス（S-MAX） smaxjp on Twitter
・S-MAX - Facebookページ
・ソフトバンク（公式サイト）
・「5G Project」の開始について | ソフトバンク株式会社 | グループ企業 | 企業・IR | ソフトバンクグループ
・20GBで月額6,000円！ データ定額に「ギガモンスター」登場！ | ソフトバンク株式会社 | グループ企業 | 企業・IR | ソフトバンクグループ
・「白戸家」の弟役に俳優の佐藤 健さんを起用 | ソフトバンク株式会社 | グループ企業 | 企業・IR | ソフトバンクグループ
・ギガモンスター（ソフトバンク）