Officeアプリなどの業務向けじゃない!Continuum対応アプリをElite x3+ノートドックで活用する

昨年9月に日本HPから発売されたOSに「Windows 10 Mobile」を採用したハイエンドスマートフォン(スマホ)「Elite x3」(HP製)。

国内で現在発売されているWindows 10 Mobileスマホとして最上位の性能を持ち、パソコン(PCを)のような操作性を実現する「Continuum for Phone」機能を有線接続にて実行するためにクレードル型の「デスクドック」や「ノートドック(ノートドックは有線・無線の両方の接続に対応)」などの周辺機器も発売されています。

前回の記事ではそのうちのElite x3用ノートドックの概要やContinuumによる接続する手順の解説をお送りしましたが、今回はElite x3+ノートドックの組み合わせで役立つUWP対応アプリをまとめて紹介&覚えておくと便利なノートドックの活用法と解説をお送りします。

■UWPアプリってなに?

UWPアプリとは「Universal Windows Platform Application」の略で、ざっくりとした説明をすると、Windows PCやWindowsスマートフォン(ここでは「Windows 10 Mobile」を搭載した製品)、さらに家庭用ゲーム機であるXboxなどに共通で対応したアプリのことを指します。

詳細な解説をするとこれだけで記事数回分の内容になるためここでの突っ込んだ解説は避けますが、細かくはマイクロソフトの公式Webページにて解説が載っていますので、確認をして頂ければと思います。

かなり乱暴な言い方になりますが、ざっくりと「Windows搭載のアプリストアで配布されているアプリでWindows PCやWindowsスマホなどのどちらでも利用できるアプリ」くらいの感覚でいてもいいかもしれません。厳密にはかなり違いますが、そのくらいの認識でも使うだけなら困らないと思いますので……。

■ノートドック接続時やContinuumで便利なアプリまとめて紹介

ここからはノートドドック+Elite x3の組み合わせを含むContinuum機能で便利に活用できるUWP対応アプリをいくつかまとめて紹介します。

・Microsoft Office Mobileアプリ

まずは、定番でWindowsスマホにはプリインストールされていることも多いMicrosoft WordやMicrosoft ExcelといったOffice関連アプリです。標準でインストールされていることもありUWP対応アプリとしてはもっともメジャーではねいでしょうか。

Office Mobileアプリは「Word Mobile」および「Exel Mobile」、「Powerpoint Mobile」、「Office Lens」、「Sway」、「OneNote Mobile」、「メール/カレンダー」などまとめて呼んでおり、これらはAndroidやiPhoneなどの他のOS搭載製品でもダウンロードができますが、Continuum時などの利便性や使いやすさを含めるとやはりWindowsスマホが一番ではないでしょうか。

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業務用途に使えるUWPアプリとしては鉄板のOffice関連アプリ

PC向けのパッケージ版やサブスクリプション版(月額や年額で課金で利用可能なバージョン)のOfficeと全く同じとはいきませんが、Word Mobileでの文章の作成・修正、Exel Mobileならスプレッドシートの更新や作成をスマホやタブレット実機で行うよりも更に使いやすく詳細な作業を行うことができます。

事務所や会社で作成したデータを見せる前に、ノートドックを接続してささっと修正、加筆ができのはやはり便利ですよ。

・Webブラウ―「Microsoft Edge」

Microsoft Edge(以下、Edge)もWindows 10 Mobileスマホには標準でインストールされているアプリで、Windows 10ユーザーにはお馴染みのMicrosoft製Webブラウザーになります。

現在のところ、Windowsスマホ向けには「これ!」とオススメできるWebブラウザーアプリがEdge以外になく、必然的にこのEdgeを使うことも多くなると思います。

Elite x3とノートドックでContinuumを利用すると、Edgeの画面構成がElite x3単体利用時とユーザーインターフェース(UI)が大きく変わり、WindowsのPC向けWebブラウザーのように変わります。

WebブラウザーのUA(ユーザーエージェント)もElite x3単体ではモバイル機器として振舞うような記述となっていますが、Continuum利用時はPC向けWebブラウザーとして認識されるので、スマホなど向けのホームページではなく、PC向けWebサイトが表示されます。

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S-MAXのWebサイトもPC向けのものがそのまま表示

Windows 10 MobileのEdgeはFlashプラグインなどを追加することはできないため、一部のWebコンテンツの観賞をすることはできませんが、HTML5には正式対応しているので、ニコニコ動画やYouTubeであれば観賞が可能です。ただし、ニコニコ動画でのSWF形式で投稿された動画などは再生できません。

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動画再生かなり滑らか……コメントが大量に出てくるとさすがにキツイですが


・動画を楽しむ「Perfect Tube」や「Hohoema」

標準WebブラウザーのEdgeでもYouTubeは閲覧できますが、アプリ「Perfect Tube」(リンク先からダウンロード・インストール可能)がUWP対応アプリとなっており、Windows Storeから追加すればスマホ単体だけでなく、Continuum利用時にも起動可能で、メニューなどの画面構成が変更されさらに使いやすくなります。

WindowsスマホにはGoogle関連の公式アプリがなく、GmailやYouTubeなどの利用はサードパーティーや個人が作成したアプリを使うことになります。その中でもPerfect Tubeは完成度が高く、AndroidやiPhone向けの公式アプリにも引けを取らない使いやすさをもつので、Windowsスマホ単体で使うYouTubeアプリとしても最もオススメできるものとなっています。

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YouTubeをWindowsスマホで楽しむならこれ一択!と言っていい「Perfect Tube」

そして、もうひとつがニコニコ動画視聴アプリの「Hohoema」です。Microsoftストアには公式の「niconico」アプリが登録されているのですが、スマホやUWP対応アプリとしては利用できないため、こちらも公式以外のアプリを頼ることになります。

その中でもHohoemaは完成度の高いUWP対応アプリで、ニコニコ動画・ニコニコ生放送どちらとも視聴が可能です。ノートドックなら12.5インチにFHD(1920×1080ドット)解像度という密度の高いなディスプレイのため、(エコノミーモードでなければ)驚くほど美麗な状態で動画を楽しむことができます。

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初めて見たら圧倒される人も多いかも


・SNSをもっと楽しく「Twitter」や「Facebook」、「Instagram」

定番のSNS「Twitter」や「Facebook」(Facebook Messenger含む)、「Instagram」もUWP対応アプリとしてContinuumでも利用可能です。

接続されたスマホで撮った写真をそのままアップロードが可能なほか、特にTwitterとInstagramは動画のライブ配信も可能。スマホ本体側のカメラで撮影しつつ、コメントなどをノートドックから入力できるので、アイデア次第で利用の幅もさらに広がります。

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カフェにElite x3とノートドックを持ち込んでガッツリとSNS……なんていかが!?

ただちょっと残念なのが、Windowsスマホ向けFacebookアプリでタイムラインのスクロールがマウスを接続していないとできなかったり(ホイール操作のみでスクロールができる)、そもそもスマホ単体での利用でもライブ配信に非対応など、惜しい部分があります。ヘビーユーザー向けにダウンロードが可能なベータ版のアプリでも同様なので、早く対応して欲しいところです。

ノートドック(Continuum)に役立つUWP対応アプリは、ストアを探せばまだまだあります!マップアプリやゲームなどもあるので、色々と試してみましょう!

■ノートドックをデスクドックとして活用する

ノートドックは単体でContinuumに接続することによってノートPCのように使うことができますが、ノートドックはさらにmicroHDMI端子を搭載しており、ノートドックから外部ディスプレイに接続することができます。

キーボード部分はノートドックのキーボードで賄うことができるので、あとはマウスさえ接続してしまえばデスクドックの代わりにすることも可能です。

ちょっと変わった使い方として、ソフトバンクから発売されている「モバイルシアター 502ZT」にノートドックから接続して利用することで「プレゼンテーション(プレゼン)用の大画面ごと持ち歩く」という荒業ができます。

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モバイルシアター単独でContinuum接続できるという突っ込みは野暮でございます……

この場合だと、Elite x3とノートドックとモバイルシアターというセットになりますが、営業職のビジネスマン諸兄方、いかがでしょうか!?

■Elite x3とノートドックを使ってみてまとめ

今回、前後編にわたってElite x3用のノートドックについてレビューしてきました。ノートPCという形でContinuumを持ち出せるというのはユニークな仕組みですし、なにより「ノートPCとスマホを持ち歩く」から「Elite x3とノートドックへ持ち変える」ところまではいくのはちょっと難しいかもしれませんが、未来を感じ取れる組み合わせで、是非ともHPには今後もこうったものを続けて欲しいと思いました。

一方で、導入コストで考えると「業務利用に強い法人向けに提供されているスマホとノートPCをまとめて導入」するよりも安価に済むため、新たに環境を整えようとするのであればかなり有効な選択肢になるかと思います。この辺りはWQHD解像度のノートPCなんて法人向けで購入したら相当高いですし。

HDMI接続による汎用性の高さもかなりポイントが高、完全なPCの置き換えは厳しいですが、これからの可能性に大きく期待できるアイテムだと思います。個人的にはノートドック側にElite x3が格納できたらさらに嬉しいかなとは感じましたが。

また、スピーカーの音質がかなり良いので、動画閲覧にも良さそうです。3月に取材で遠征予定ですが、Elite x3とノートドックのセットは持っていく予定です。法人向けはともかく、一般向けでフルセット導入となるとちょっとお値段がしますが、個人的には結構オススメしたいアイテムになりそうですよ!







[Image] QRコードアプリ名:Perfect Tube
価格:無料
カテゴリ:エンターテイメント
開発者:Perfect Thumb
おおよそのサイズ:9.95 MB ~ 18.76 MB
要件:Windows 10、Windows 10 Mobile、Windows Phone 8.1
アーキテクチャ:ARM、x86、x64
Windows Store:https://www.microsoft.com/ja-jp/store/p/perfect-tube/9nblggh1jk21

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[Image] QRコードアプリ名:Hohoema
価格:無料
カテゴリ:エンターテイメント
開発者:tor4kichi
バージョン:0.5.8.0
おおよそのサイズ:61.42 MB
要件:Windows 10、Windows 10 Mobile
アーキテクチャ:ARM、x86、x64
Windows Store:https://www.microsoft.com/ja-jp/store/p/hohoema/9nblggh4rxt6

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[Image] QRコードアプリ名:Twitter
価格:無料
カテゴリ:ソーシャル
開発者:Twitter Inc.
おおよそのサイズ:2.53 MB ~ 22.46 MB
要件:Windows 10、Windows 8.1、Windows 10 Mobile、Windows Phone 8.1、Windows Phone 8
アーキテクチャ:ARM、x86、x64
Windows Store:https://www.microsoft.com/ja-jp/store/p/twitter/9wzdncrfj140

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[Image] QRコードアプリ名:Facebook
価格:無料
カテゴリ:ソーシャル
開発者:Facebook Inc
おおよそのサイズ:54.02 MB ~ 323.39 MB
要件:Windows 10、Windows 8.1、Windows 10 Mobile
アーキテクチャ:ARM、x86、x64
Windows Store:https://www.microsoft.com/ja-jp/store/p/facebook/9wzdncrfj2wl

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[Image] QRコードアプリ名:Instagram
価格:無料
カテゴリ:ソーシャル
開発者:Instagram
おおよそのサイズ:127.41 MB ~ 145.52 MB
要件:Windows 10、Windows 10 Mobile
アーキテクチャ:ARM、x86
Windows Store:https://www.microsoft.com/ja-jp/store/p/facebook/9wzdncrfj2wl

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