手塚治虫生誕90周年記念企画として本格的キャラクターロボット「ATOM」を開発!

講談社および手塚プロダクション、NTTドコモ、 富士ソフト、 バイオ(VAIO)の5社が2月22日に都内にて「『ATOM』プロジェクト発足発表会」を開催し、第1弾としてコミュニケーション・ロボット「ATOM」を4月4日より「コミュニケーション・ロボット 週刊 鉄腕アトムを作ろう!」として発売すると発表した。同日開催された発表会には講談社 代表取締役社長の野間省伸氏や手塚プロダクション 取締役 ビジュアリストの手塚眞氏も登壇。

週刊 鉄腕アトムを作ろう!は全70巻(最終刊2018年9月11日)、4月4日発売の創刊号830円、通常号が1,843円(高価格号2,306~9,250円)。創刊号の特別付録として創刊スペシャルDVD、ATOM 透視設計図、特性ビスケースが付属する。

全国書店や「講談社 ONLINE STORE」ほかで取り扱う。定期購読予約、組み立て代行予約を講談社 ONLINE STOREで受付をする。組み立て代行サービスの第1期は限定1000台を予定しており、2017年2月22日~7月11日17時〆切となる。価格は212,900円、発送は2018年9月から順次行う。なお、価格はいずれも税別。

ATOMプロジェクト第1弾となるコミュニケーション・ロボットATOMは、AI(人工知能)によって学習し、家族に合わせた会話ができるようになるという。今回はこのATOMの機能について紹介していく。

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ATOMプロジェクトは、講談社が企画や全体のプロデュース、そして販売を行う。キャラクターおよびモデリングなどの監修は手塚プロダクションが行い、漫画・アニメ「鉄腕アトム」の世界感を創り出す。

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一方、NTTドコモはクラウドを利用した自然対話プラットフォームの提携、対話シナリオの設計技術支援・共同開発を行う。なお、シナリオやコーパス(辞書)は講談社が作成するという。

さらに富士ソフトはロボティクス設計開発およびATOM本体に搭載されるOSとフロントエンドAIの開発を行う。

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VAIOは、メインボードなどの基板実装、そして今回サービスとして発表されたATOM組み立て代行サービスを長野県の安曇野工場で専門スタッフが1台1台行うという。

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ATOMに搭載されるフロントエンドAIとは、富士ソフトのコミュニケーション・ロボット「PALRO(パルロ)」のソフトウェアを共有している。顔認識で家族や友達を12人まで認識することができ、リアルタイムで人の表情に反応してコミュニケーションを実現。

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会話時にATOMがわからない言葉は、クラウドへ移行しNTTドコモの自然対話プラットフォームで対応する。このクラウドによる対話は「しゃべってコンシェル」の基板技術を活かしたものだという。

なお、クラウドサービスなどの利用には無線LAN(Wi-Fi)環境などインターネット接続が必要で月額利用料1,000円が予定されている。

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ATOMの主なスペックとして、身長約44cm、重量約1400g、外装材質ABS、可動部位は頭部2軸、腕部6軸、脚部10軸、CPUボードにはカスタムボード「Raspberry Pi 3(model B)」、約92万画素カメラ、マイク、スピーカー、タッチセンサー、6軸センサー、2.4インチタッチパネル付き液晶ディスプレイ。通信はRaspberry Pi 3に搭載されたIEEE802.11b/g/n準拠のWi-FiおよびBluetooth 4.1に対応する。

ATOMはコミュニケーションのほか、絵本の読み聞かせや、液晶ディスプレイにマンガやYouTubeを表示することも可能となる。その他、ラジオ体操やATOMラップなどの機能も搭載する。こうしたエンターテインメント機能追加も楽しみのひとつとなるだろう。

【ATOMプロジェクト発表会とATOMの動作デモ】

動画リンク:https://youtu.be/_aBZrL9wK18

シャープの「RoBoHoN(ロボホン)」をはじめとするコミュニケーション・ロボットが登場してきているが、ロボティクス部分の価格が高いため敬遠しがちだ。

ATOMも同様に税別で184,474円と高額だが、「週刊」シリーズで発刊することでクレジットの審査などなしで誰でも購入できる分割価格に抑えている。また書店で買えるロボットというのも間口が広がる。

実際にATOMが完成するのは来年の9月以降となるが、自分の手でパーツを1つ1つ組み立てることで、より一層愛着がわくのではないだろうか。

記事執筆:mi2_303


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ニュース(170222) | コミュニケーションロボット「PALRO」のテクノロジーを「ATOM(アトム)」に供給 | 富士ソフト株式会社
アトムがわが家にやってくる! - 講談社(PDF)