Skypeで音声によるリアルタイム翻訳が可能に!

日本マイクロソフトは7日、翻訳エンジン「Microsoft Translator」を活用した「Skype翻訳(Skype Translator)」のサービスを開始し、報道関係者向けに製品体験会を開催した。

Microsoft Translatorは、ブラウザー版やWindowsアプリのほか、Android版およびiOS版がリリースされている。ブラウザーやアプリを通して、音声やチャットによる日本語を対応する外国語へ、またはその逆への翻訳を可能としている。

そして、この機能を「Skype for Windows」およびブラウザー版、そしてWindows 10アプリの「Skype Preview for Windows 10」でも利用可能としている。これによってSkypeの会話やSkypeOutによる電話を通じて、翻訳機能が利用できる。今回はこのSkype翻訳について紹介していきたいと思う。


動画リンク:https://youtu.be/Byzf9_FwFfQ

Skype翻訳は、従来のSkypeに機能を拡張する形でサービスが提供される。テキストの翻訳は60以上の言語に対応し、音声による会話は日本語、アラビア語、中国語(マンダリン)、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、スペイン語、ロシア語の10の言語に対応する。

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SkypeOutを使った固定電話および携帯電話への通話でもSkype翻訳が利用可能だ。これは、SkypeOutが間に入って双方向の会話を翻訳して音声でコミュニケーションするというもの。基本はSkypeOut側が翻訳機能をオンにすることで実現するもので、固定電話などから「Skype 番号」への発信では翻訳機能は利用できないとしている。

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用途としてビジネス利用といったシーンが思い浮かぶが、その他に友人との恋流や国際結婚した家族同士の交流といったシーンが紹介された。

観光ではMicrosoftTranslatorアプリを利用した観光案内の事例などもあるが、Skype翻訳ならではの機能として、SkypeOutを利用したホテルの予約や現地でのトラブル対応にも利用できる。

留学や留学生、海外での学生交流など教育現場でも、Skypeのチャットやボイスチャットなども簡単に利用可能だ。

実際にSkype翻訳の体験会では英語やドイツ語へのリアルタイム翻訳、音声による会話を体験することができた。

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こちらが日本語で話した言葉がテキストに変換され、それをもとに相手側の言語に翻訳・発音される。この時に相手側にどのように翻訳されたのかがわからないところが不安に感じた。

続いて相手の話した英語が、こちらの画面には日本語テキストで表示される。そして少し遅れて日本語音声が聞こえてくる。会話自体は、日本語音声を待たずにテキストを読んでそれに対してレスポンスをすることで、比較的テンポ良く会話ができるように感じた。

また、翻訳の前段で日本語の認識がうまく行われていない場合があるので、テキストをチェックして言い直すようにすることで正しい会話ができるようになる。

この言葉の認識に関しては、発音や言い回しなどのほか、商品名などの固有名詞などサービス開始して間もないため人工知能(AI)の学習が足りない部分でもある。今後、学習していくことでより賢くなっていくのだという。

なお、スマートフォン(スマホ)向けのSkypeへの対応は現在未定とのことだった。その理由として、スマホの場合にはマイクが周囲の音を拾ってしまうことによる認識精度の低下がひとつの理由であるようだ。

普段の生活の中では、なかなか外国語で会話する機会がないものが、Skype翻訳がいざという時に役立つと覚えておくと良いのではないだろうか。



記事執筆:mi2_303


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Microsoft Translator と Skype 翻訳(Skype Translator)において、AI を活用した日本語の音声リアルタイム翻訳機能が利用可能に – The Official Microsoft Japan Blog
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