Windows 10 Creators Updateは何が変わった!?

日本マイクロソフトは11日、都内にて「Windows 10 Creators Updateのプレスセミナー」を開催し、昨年6月の「Windows 10 Anniversary Update」に続く「Windows 10」の3度目のメジャーアップデートアップデート「Creators Update」について内容を紹介した。

“Creators Update”と名付けられた今回のアップデートだが、クリエイターだけのためのアップデートではなく、「Word」の文書の作成や「PowerPoint」を使うこと、新機能の「3Dペイント」を使ったものづくりをするなど、ものづくりをする一般ユーザーを支援すると説明。

また基本機能の向上や3D、ゲーミング、そしてMixed Reality(複合現実:MR)の項目に重点を置いており、4つ目のMRは「Microsoft HoloLens」として開発を進めてきた技術をWindows 10のプラットフォームとしてオープン化したものとなる。

なお、対応デバイスの日本での発売予定は今のところないとのことだった。今回はこのWindows 10 Creators Updateで公開された多彩な機能をざっくりと説明していきたいと思う。

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まず3Dやゲーミングなどの機能のほか、法人向けとして要望が多かったというセキュリティーの強化を紹介。

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このセキュリティー機能強化は、法人向けだけではなく大きな進化を遂げている。これまで、バラバラだった「Windows Defender」の各機能を「Windows Defender セキュリティ センター」で一元管理できるようになった。

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総合セキュリティーソフトに進化、操作方法もわかりやすくなったWindows Defender セキュリティ センター。問題があった場合は通知表示され、トップ画面のインフォメーションで確認することが可能だ。

また3D機能では3Dデータの表示に対応する「View 3D」を搭載。さらに3Dデータを簡単に作成そしてペイントができる「ペイント 3D」機能を搭載している。ペイント 3Dで作成したデータは「Remix 3d.com」でシェア可能としているほか、DMM.makeの3Dプリントによって出力したサンプルも展示していた。

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新規追加となったペイント 3Dは、図形の作成やプリセットされたモデルデータに色を塗って楽しむことができる。さらに、スタンプ機能で簡単にキャラクターを作成可能だ。

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背景に写真をセット。回転すると背景と3Dデータの位置関係がわかる。

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写真を切り抜いて、3Dデータに貼り付けることもできる。高度なことが簡単にできると言う点がペイント 3Dの特徴となる。

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Anniversary Updateで追加された「Windows Ink」の「スケッチパッド」の定規には角度表示が追加された。正確な作図も可能となっている。

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分度器は拡大縮小が可能で、引いた線の角度を表示でき、わかりやすくなっている。

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基本機能もしっかりと強化されており、例えば、日本語入力(IME)は予測変換の候補表示に関する強化ポイントが紹介されていた。特に候補の非表示などは、変換精度を上げる上で役立つ機能だ。他にも細かい点だが、IMEの切り替えを画面中央に表示するようになっている。

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タッチキーボードには絵文字を追加。

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加えて、音声アシスタント機能「Cortana」はWindowsのセットアップ時に音声でセットアップをアシストできるようになった。

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設定のディスプレイの項目にはブルーライトをカットする「夜間モード」を追加。夜間モードのスケジュール設定をオフにすることで、常に暖色系の色合いに設定しておくことも可能だ。

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同じく設定の中のBluetoothデバイス設定にはカテゴリー別に接続デバイスが表示されるようになり、わかりやすくなった。

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その他のデバイスにはペアリングされたスマートフォン(スマホ)の項目もある。

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このBluetoothデバイスとのペアリング機能を利用して、接続が切れた場合(離席など)自動でロックすることも可能だ。

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生体認証「Windows Hello」のセットアップにおいて、顔のどの部分を認識しているのかをマーカー表示する機能を追加。セットアップがわかりやすくなった。

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さまざまなテーマを簡単に登録できるようになった。ストア経由で様々なテーマをダウンロードすることができる。

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またWebブラウザー「Microsoft Edge」には、開いているタブの保存・読み込み、タブの固定が可能となった。

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これまでPDFファイルを開くことができたが、新たに「EPUB」形式のデータもサポート。表示だけではなく、文書の読み上げも可能だ。

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Windows 10のゲーミング機能はこれまで、DirectX 12による美しいグラフィックス機能、特にゲームコンソールにはない4K表示や、Windows 10デバイスとXboxとの連携などが強化されてきている。


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今回新たに設定の中にゲームの項目を追加。設定にはゲームにパフォーマンスを最適化する「ゲームモード」」を追加している。現在はゲームモードに対応するゲームで効果があるとしている。


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さらにゲームモードの設定は、ゲームごとに行う必要がある。


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ゲームのリアルタイム配信機能「BEAM」が機能強化の目玉となる。


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これまでのゲーム配信は数秒の遅延が発生していたが、BEAMによる配信は低遅延が特徴だ。左がゲーム配信者の画面、右が視聴者の画面となり、遅延が気にならないレベルで配信されていることが確認できた。


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低遅延によって画面とチャットメッセージがリンクするため、配信者もメッセージをすぐに拾えるようなる。


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デモンストレーションでは、視聴者が参加できるインタラクティブ機能を紹介。視聴者がゲームを操作することも可能だ。

BEAM機能はXbox Oneでも配信可能とのこと。

BEAMの低遅延によって新たな可能性が生まれたゲーミングの世界。なんどやってもクリアできない場面は、BEAM機能を利用して上手いプレイヤーの手を借りてクリアするという遊び方もできそうだ。

記事執筆:mi2_303


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