Wi-Fiの技術は5Gに相当する技術はすでに実現している?!

無線LAN(Wi-Fi)の普及促進を図ることを目的とした業界団体「Wi-Fi Alliance」は26日、都内にて「2017 Wi-Fi Alliance記者発表会」を開催し、無線LAN認定プログラム「Wi-Fi CERTIFIED Vantage」の最新情報と5G(第5世代)におけるWi-Fiの役割について説明を行った。

登壇したWi-Fi Alliance マーケティング担当副社長のKevin Robinson(ケビン・ロビンソン)氏は「日本はWi-Fiの中でも重要な市場となっておりますので、Wi-Fi業界の重要な動きについてご紹介をさせていただきます」と挨拶。

また同氏は「5Gの技術基盤となるものがWi-Fiである」など、さまざまな興味深い内容を話した。今回はそんな発表会の内容をプレゼンテーションの写真を交えて紹介していく。

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発表会は前日25日に行われた「2017年Wi-Fiサミット東京」に合わせて開催され、同日26日にはWi-Fi Allianceによって策定された映像伝送技術「Miracast」の4Kなどに対応する新機能を認定するプログラム「Wi-Fi CERTIFIED Miracast」の発表も行われた。

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そういった中で、ロビンソン氏は「2020年の東京オリンピックには国内外から多くの人がスタジアムに集まり、その際に大量のデータのやりとりをする方法として『Wi-Fi』が重要」であると説明した。

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続けてロビンソン氏は「最近、5Gという言葉が多くの注目を集めています。その多くは新たなセルラー(携帯電話)技術によって提供されるものとみなさん考えているようです。しかし、こういった5Gのさまざまな技術を実現する基盤となるのがWi-Fiに当たります」と話す。

5Gを実現するためには「大規模な設備が必要で、なおかつ低レイテンシー(遅延)を実現する必要があります。また、高密度のアクセスノードによって高性能が実現されると考えられ、つまり、一定の面積の中に大量のアクセスポイントとセルラーのインフラを用意する必要があります」と説明した。

一方でWi-Fiは「最も成功している小型のセルのテクノロジーだと言えます。つまり、1マクロノードに対して、50のスモールノードを提供できる5Gの密度要件に十分に対応できるアーキテクチャーを持つ技術です」と語った。

5Gに必要となる能力は“すでにWi-Fiで実現できているもの”だとした上で、ロビンソン氏はさらに「Wi-Fi CERTIFIED acの技術については、すでにギガビットまたはマルチギガビットに対応し、低レイテンシーも実現している」ことや「高度な機能であるマルチユーザーMIMOなどによって、ネットワークのアグリゲーションなどさまざまな機能が実現されている」ことについて解説した。

また次世代のWi-Fiについては「Wi-Fi CERTIFIED WiGig技術はすでにミリメーター単位でのWi-Fiを実現しています。これは超低レイテンシーと、マルチギガビットに対応する技術です。さらに2020年に向けて802.11axなどが普及してくるので、さらに高いモビリティーを実現し、高密度環境でも優れたエクスペリエンスを実現するでしょう」と話す。

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東京オリンピックでは、ホテルやスタジアム、交通機関などがWi-Fiネットワークを提供する。どこでもWi-Fiに接続できることを期待するユーザーに対して、マネージメントWi-Fiネットワークにより優れたコネクティビティーを提供してユーザーエクスペリエンス(UX)を向上させる技術が「Wi-Fi CERTIFIED Vantage」だ。

ロビンソン氏は「Wi-Fi CERTIFIED Vantageは、サービス事業者やネットワークオペレーターにとっても使いやすい仕組みを提供するものです。事業者側としては、自社のインフラ機器の中で最適なエクスペリエンスを提供するために必要な技術をWi-Fi CERTIFIED Vantageの方で指定してくれることになります。またエンドユーザー側としてもクライアントタブレットやスマートフォンと言ったものが、最大の能力を活用するためにはどういった仕組みが必要なのかショートカットを提供する仕組み」であると説明した。

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Wi-Fi CERTIFIED Vantageによってユーザーが得られるメリットは、アジャイルマルチバンド運用によって、ネットワーク側からクライアント側に対して最適な帯域やチャネル、アクセスポイントといった情報が提供され、最適な環境にアクセルできるという。

さらに、最適化されたコネクティビティーによって、移動しながらでもシームレスにローミングしてハンドオフを実現できるとしている。例えば「密度の高い東京の交通機関でも、常に最適なハイスピードで接続状態を実現でき、ボイスオーバーWi-Fiを使用しながら電車からホームへ、そして駅の外に出たとしても途切れることなくWi-Fiが利用できるものだ」と説明した。

最後にWi-Fi Allianceが導入した新しいプログラムを紹介しておく。1つが新たに発表されたWi-Fi CERTIFIED Miracastだ。

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このMiracastは「日本のWi-Fi Allianceメンバーの中でも支持を得ており、ソニーやパナソニック、トヨタ、シャープ、エプソンといったメーカーは自社に製品の認証を進めています」とロビンソン氏は語っていた。

アップデートしたMiracast対応のデバイスで、4Kの映像もWi-Fiで実現。新しいオーディやビデオのコーデックに対応することでバッテリーの持ちも良くなるとしている。

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2つめが「Wi-Fi CERTIFIED TimeSync」で、複数のワイヤレスデバイス間で正確な時刻を同期する技術だ。例えば、ワイヤレスのマルチチャンネルのスピーカーデバイスの場合に「オーディオの同期が取れるようになり、ドリフトやリップシンクの問題や、複数の部屋や環境で使用している際にもエコーなどの心配をする必要がなくなる」と説明した。

記事執筆:mi2_303


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