GoogleがAndroid向けデータ節約アプリ「Triangle」をフィリピンでテスト中!

Googleでは内蔵メモリー(RAM)が1GB以下のローエンド用の製品用に新しいプラットフォーム「Android Go」を今年の開発者向けイベント「Google I/O 2017」で発表しました。さらにFacebookやTwitterなどの定番のAndroid向けアプリにより軽量なLite版を用意してもらうなど、主に発展途上国など向けにデータ通信量の削減を進めています。

そんな方針のひとつとして現在フィリピンで、Android向けのデータ節約アプリ「Triangle: More Mobile Data」(以下、Triangle)をアプリ配信マーケット「Google Playストア」で6月22日より配信してテストしています。日本ではダウンロードできませんが、最近のAndroidにおける限られたリソースを節約する取り組みには期待したいところです。

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TriangleはGoogle謹製のアプリで、Androidを搭載したスマートフォン(スマホ)やタブレットなどのデバイス上で動いている各アプリの通信量を確認したり、不要な通信を簡単にブロックすることができます。

現在はVersion 0.7.1がリリースされており、実装されている機能は下記の通り。フィリピンの携帯電話会社であるGlobeやSmart、Cherry Mobile、TM、TNT(Talk N Text)、Sun Cellularなどでプリペイドサービスを含め利用可能とのこと。

・現在のデータ通信量を確認する
・不要な通信をブロックするための「データセーバー」が利用できる
・プリペイドプランのデータ残高を確認できる(フィリピンのキャリア、GlobeとSmartのプリペイドプラン利用者のみ)
・アプリをダウンロードする際、データ通信量に加算されない(GlobeとSmartのプリペイドプラン利用者のみ)
・アプリをインストールすると、データ通信量が増える(GlobeとSmartのプリペイドプラン利用者のみ)

実装されている機能を見ると主にプリペイドSIMのユーザー向けアプリであることがわかります。プリペイドだと、あらかじめ通信できる量が決まっているため、ユーザーとしてはできれば通信量を抑えたいところ。

Androidはバックグランドで動作するアプリも通信することがあるため、知らない間にプリペイドSIMのプラン上限に達してしまうことも十分あり得ます。そんな無駄を防いでくれるアプリというわけですね。

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一方で、筆者が思うにこのTriangleは日本の仮想移動体通信事業者(MVNO)が提供する格安SIMなどの利用者にとっても非常に便利なアプリになるのではと感じています。特にGoogle謹製アプリでバックグランドで動くアプリの通信を制御できる、データセーバー機能は、MVNOユーザーもそうですし、MNOユーザーにとっても非常に魅力的。

気になるところは、Googleがフィリピン以外の国にもTriangleを展開するかという点ですが、海外のガジェット系メディア「Gadgets Now」でも指摘されているようにTriangleを提供するには現地のキャリアと密接に連携する必要があるため、展開するにはいろいろと準備が必要になりそうです。

今のところフィリピン以外での展開については何も発表されていないようですが、データセーバー機能だけでも良いので、日本でも使いたいですね!

記事執筆:YUKITO KATO


[Image] QRコードアプリ名:Triangle: More Mobile Data
価格:無料
カテゴリ: ツール
開発者:Google Inc.
バージョン:0.7.1
ANDROID 要件:5.0以上
Google Play Store:http://play.google.com/store/apps/details?id=com.google.android.apps.freighter

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