Appleが新型iPhoneを2機種発表!4.7インチ「iPhone 8」と5.5インチ「iPhone 8 Plus」

既報通り、Apple(アップル)は12日(現地時間)、新本社キャンパス「Apple Park」内にある大ホール「Steve Jobs Theater」にてプレス向け発表会「Apple Special Event - Keynote September 2017」を開催し、約4.7インチ750×1334ドット液晶搭載「iPhone 8」と約5.5インチフルHD(1080×1920ドット)液晶搭載「iPhone 8 Plus」の2機種のスマートフォン(スマホ)を発表しています。

今回はこれらのiPhone 8・8 Plusに加えて「One more thing...」としてもう1つのスマホ「iPhone X」も発表されました。iPhone Xが完全に新たな製品であるのに対し、iPhone 8・8 Plusは既存の「iPhone 7」および「iPhone 7 Plus」の後継機種となり、デザインおよび製品概要はおおよそ同じで継承しています。

iPhone 7・7 Plusで対応した防水・防塵(IP67準拠)に加え、日本向けではおサイフケータイ(FeliCa)に対応し、ホームキーがTapTicエンジンを採用し、iPhone 8 Plusではデュアルカメラによる光学2倍ズームなどに対応するなどは同じで、新たにガラスボディーになってワイヤレス充電(Qi規格)に対応したほか、新しいチップセット「Apple A11 Bionic」を搭載することで性能を高めています。

また内蔵ストレージは新たに32GBおよび128GBがなくなり、64GBが追加されて256GBと合わせて2モデルに。カラーバリエーションはそれぞれBlack(ブラック)およびSilver(シルバー)、Gold(ゴールド)の3色がラインナップされています。それぞれ日本を含む初期販売国・地域では2017年9月15日(金)から事前予約受付を開始し、最初に発売される日本を含む国・地域では2017年9月22日(金)に発売されます。

日本ではNTTドコモおよびau by KDDi、ソフトバンクモバイルから販売されるほか、直営ストア「Apple Store」や公式Webストア「Apple Online Store」にてSIMフリーも販売されます。価格は米国では2年契約でiPhone 8の64GBで699ドル(約77,000円)から、iPhone 8 Plusの64GBで799ドル(約88,00円)から。

なお、日本におけるSIMフリーの価格は別途紹介しているようにiPhone 8は78,800円から、iPhone 8 Plusが89,800円からで(ともに税抜)、NTTドコモなどの携帯電話会社から販売されるモデルについては別途発表がある予定。

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iPhone 8およびiPhone 8 PlusはAppleのスマホ「iPhone」シリーズの最新モデルで、昨年発売された「iPhone 7」および「iPhone 7 Plus」の後継機種です。2014年に発売された「iPhone 6」および「iPhone 6 Plus」から続くディスプレイサイズ・解像度、デザインなどを継承し、大きさもほぼ同じとなっています。なお、新たにメタルボディーからガラスボディーに外観が変更されたこともあり、“iPhone 7s”シリーズは飛ばされ、“iPhone 8”シリーズとなりました。

外観は前述通りに新たにガラスボディーをなり、本体色はスペースグレーおよびシルバー、ゴールドを基本色3色に戻りましたが、従来のiPhone 6シリーズから続くメタルボディーからは少し印象が違うように感じられます。

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ディスプレイはiPhone 7が4.7インチ750×1334ドット(326ppi、1400:1コントラスト比)、iPhone 7 Plusが5.5インチ1080×1920ドット(401ppi、1300:1コントラスト比)で、ともにiPhone 7シリーズと同じ明るい625cd/m2に対応した「Retina HDディスプレイ」を搭載し、広色域(P3)のデュアルドメインピクセルIPS液晶となっています。耐指紋性撥油コーティングや拡大表示、簡易アクセスにも対応。

さらに引き続き感圧機能「3D Touch」に対応し、振動で操作したことがわかる「Taptic Engine」も搭載。ディスプレイの下中央にあるホームボタンが押し込めるキーではなくなり、iPhone 7シリーズと同様にTaptic Engineによる感圧式となっているなど、画面周りは同じ仕様で、タッチボタンには指紋センサー「Touch ID」が搭載されています。またiPhone 7シリーズに続いてステレオスピーカーに対応し、本体の上と下に合計2つの外部スピーカーを搭載。ただし、iPhone 7シリーズよりも25%音量が増大しているとのこと。

またiPhone 7シリーズと同様に3.5mmイヤホンマイク端子が廃止されているため、Lightning端子から3.5mmイヤホンマイク端子に変換するアダプターが同梱。大きさと質量はiPhone 8が約138.4×67.3×7.3mmおよび約148g、iPhone 8 Plusが約158.4×78.1×7.5mm、約202gとiPhone 7・7 Plusよりも若干大きく重くなっています。過去のiPhoneシリーズにおけるサイズおよび質量の比較は以下の通り。

機種画面サイズ大きさ質量
iPhone 84.7インチ138.4×67.3×7.3mm148g
iPhone 74.7インチ138.3×67.1×7.1mm138g
iPhone 6s4.7インチ138.3×67.1×7.1mm143g
iPhone 64.7インチ138.1×67.0×6.9mm129g
iPhone 8 Plus5.5インチ158.4×78.1×7.5mm202g
iPhone 7 Plus5.5インチ158.2×77.9×7.3mm188g
iPhone 6s Plus5.5インチ158.2×77.9×7.3mm192g
iPhone 6 Plus5.5インチ158.1×77.8×7.1mm172g

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チップセットは新たに開発された第5世代64bit対応「Apple A11 Bionic」を搭載し、高クロックな2コアと省電力な4コアの合計6コアCPUとなり、4.3億個のトランジスタを内蔵し、Apple A10と比べて20%高速で70%高効率となりました。また新たにGPUおよびISPはApple独自設計となり、グラフィックス性能ではApple A10よりも30%高速で50%省電力となっているとのこと。さらにニューラルエンジンも搭載。省電力コア「Apple M11」モーションコアプロセッサーも内蔵。

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カメラはiPhone 8がシングルカメラ、iPhone 8 Plusがデュアルカメラと違いがあり、iPhone 8では4.7インチモデルでは初の光学手ブレ補正(OIS)に対応し、iPhone 8 Plusのデュアルカメラは片方が望遠レンズ、もう片方が広角レンズとなっていて合わせて光学2倍ズームに対応し、デジタル5倍ズームと合わせて最大10倍ズームまで利用可能。

レンズもiPhone 7シリーズと同じ明るいF1.8レンズ(6枚構成でサファイアクリスタル製レンズカバー)を採用し、1画素が1.22μピクセルの約1200万画素裏面照射型CMOSリアカメラの「iSight Camera」(True Toneフラッシュやバーストモードなどに対応)を搭載(iPhone 8 Plusでは約1200万画素が2つで望遠側はF2.8)。なお、センサーは新しくなっているとのこと。

ハイブリッド赤外線フィルタやFocus Pixelsを使ったオートフォーカスに対応し、クアッドLED True Toneフラッシュによって暗いところでも明るく自然に素早く撮影可能となっています。新たに動画撮影では60fpsの4Kムービーや240fpsのフルHDムービーが撮影可能に。フロントカメラもiPhone 7シリーズと同じF2.2の明るいレンズおよび約700万画素裏面照射型CMOS(適切な色で光る「Retina Flash」機能を対応)を搭載。

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MIMOに対応した2.4および5GHzデュアルバンド対応のIEEE802.11a/b/g/n/ac準拠の無線LAN(Wi-Fi)、Bluetooth 5.0、リーダーモード対応NFC、Assisted GPS+GLONASS+Galileo+QZSS、電子コンパス、3軸ジャイロセンサー、加速度センサー、近接センサー、環境光センサー、気圧センサー、iBeaconマイクロロケーション、nanoSIMカードスロットなどを搭載しています。ボタン配置は変更がなく、左側面に音量上下ボタンおよびサイレントモードのオン・オフスイッチ、下側面にLightning端子を備えます。さらに、最新プラットフォーム「iOS 11」がプリインストールされています。

電池持ちもiPhone 7・7 Plusとほぼ同じバッテリー駆動時間で、iPhone 8およびiPhone 8 Plusの連続通話時間(ワイヤレス)が最大14時間および最大21時間、インターネット利用が最大12時間および最大13時間、ビデオ再生(ワイヤレス)が最大13時間および最大14時間、オーディオ再生(ワイヤレス)が最大40時間および最大60時間、高速充電に対応で30分で最大50%充および30分で最大50%充電。

通信方式には2G(GSM方式)および3G(W-CDMA方式・CDMA方式)、4G(FDD-LTE方式・TD-LTE方式)に対応。LTEはLTE UE Cagegory 15によってLTE-Advancedの「キャリアアグリゲーション(CA)」やなどに対応し、下り最大800Mbpsおよび上り最大150Mbpsで利用可能。高音質通話サービス「VoLTE」にも対応。通信方式などの違いによって各機種ともに複数のモデルが用意され、日本で販売されるiPhone 8(型番:A1906)およびiPhone 8 Plus(型番:A1898)の対応周波数帯は以下の通り。なお、iPhone 7・7 Plusでは日本版のみがFeliCaに対応していましたが、iPhone 8・8 PlusおよびiPhone Xでは海外版でも利用可能とのこと。

FDD-LTE(バンド1、2、3、4、5、7、8、11、12、13、17、18、19、20、21、25、26、28、29、30、66)
TD-LTE(バンド34、38、39、40、41、42)
TD-SCDMA 1,900(F)、2,000(A)
CDMA EV-DO Rev. A(800、1,900、2,100MHz)
UMTS/HSPA+/DC-HSDPA(850、900、1,700/2,100、1,900、2,100MHz)
GSM/EDGE(850、900、1,800、1,900MHz)

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動画リンク:https://youtu.be/LNAXK6efNgk


動画リンク:https://youtu.be/LAVIQtyMqds

記事執筆:memn0ck


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