Appleが新スマホ「iPhone X」を発表!

既報通り、Apple(アップル)は12日(現地時間)、新本社キャンパス「Apple Park」内にある大ホール「Steve Jobs Theater」にてプレス向け発表会「Apple Special Event - Keynote September 2017」を開催し、新たに新世代の約5.8インチSuper Retina Display(1125×2436ドット)OLED Multi-Touchディスプレイ(約458ppi)を搭載したスマートフォン(スマホ)「iPhone X」を発表しています。

今回は「One more thing...」として発表されたiPhone Xの他にも既存の「iPhone 7」および「iPhone 7 Plus」の後継機種として約4.7インチ750×1334ドット液晶搭載「iPhone 8」と約5.5インチフルHD(1080×1920ドット)液晶搭載「iPhone 8 Plus」の2機種も発表されています。

iPhone Xは完全に新世代のモデルとして“ほぼ全画面デザイン”となり、ホームボタンを廃止して操作性を刷新しているほか、防水・防塵(IP67準拠)やApple Pay(FeliCa)、デュアルカメラなどには引き続き対応し、新たにガラスボディーになってワイヤレス充電(Qi規格)に対応したほか、新しいチップセット「Apple A11 Bionic」を搭載することで性能を高めています。

内蔵ストレージは64GBおよび256GBの2モデルが用意され、カラーバリエーションはそれぞれBlack(ブラック)およびSilver(シルバー)の2色がラインナップ。それぞれ日本を含む初期販売国・地域では2017年10月27日(金)から事前予約受付を開始し、最初に発売される日本を含む国・地域では2017年11月3日(金)に発売されます。

日本ではNTTドコモおよびau by KDDI、ソフトバンクモバイルから販売されるほか、直営ストア「Apple Store」や公式Webストア「Apple Online Store」にてSIMフリーも販売されます。価格は米国では2年契約で64GBで999ドル(約110,000円)からから。

なお、日本におけるApple Online Store(SIMフリー)での価格(税抜)は別途紹介しているようにiPhone Xの64GBモデルが112,800円、256GBモデルが128,800円、NTTドコモなどの携帯電話会社から販売されるモデルの価格については別途発表がある予定。

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iPhone Xは同社のスマホ「iPhone」シリーズの10周年を記念した新世代モデルです。新たに5.8インチSuper Retina Displayによるほぼ全画面デザインを採用し、ガラスボディーで美しい近未来的な外観となりました。本体色はブラックおよびシルバーの2色ですが、前面の画面周り(ベゼル)はほぼありませんが、上部のフロントカメラなどが搭載されている画面が欠けている部分はともにブラックとなっています。

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ディスプレイのその他の仕様ではコントラスト比が100万:1と有機ELとなったためかなり向上し、True Toneディスプレイや広色域ディスプレイ(P3)、3D Touch、最大輝度625cd/m2(標準)、耐指紋性撥油コーティングは同じで、新たにHDRに対応しています。

また3.5mmイヤホンマイク端子に続いて、ホームボタンも廃止され、指紋認証「Touch ID」も非対応になった代わりに奥行き情報(3D)も取得するTrueDepthカメラによる顔認証「Face ID」に対応。認証精度としてはTouch IDが5万分の1であるのに対し、Face IDでは100万分の1しか間違わず、精度が向上しており、帽子を被ったり、メガネをしたりしても問題なく認証されるとのこと。Face IDを使ってApple Payも利用可能。なお、iPhone 7・7 Plusでは日本版のみがFeliCaに対応していましたが、iPhone 8・8 PlusおよびiPhone Xでは海外版でも利用可能とのこと。

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またホームボタンがないため、大きく操作性が変わり、ロック画面を解除するには顔認証「Face ID」を使わない場合には下端から上にスワイプする形式になり、またホームの表示も下端から上にスワイプとなっているほか、さらに下端から上にスワイプしてちょっと止めるとマルチタスク、上端から下にスワイプするとコントロールセンターが表示されるなどとなっています。

またサイズは約143.6×70.9×7.7mm、質量は約174g。過去のiPhoneシリーズにおけるサイズおよび質量の比較は以下の通り。

機種画面サイズ大きさ質量
iPhone X5.8インチ143.6×70.9×7.7mm174g
iPhone 84.7インチ138.4×67.3×7.3mm148g
iPhone 74.7インチ138.3×67.1×7.1mm138g
iPhone 6s4.7インチ138.3×67.1×7.1mm143g
iPhone 64.7インチ138.1×67.0×6.9mm129g
iPhone 8 Plus5.5インチ158.4×78.1×7.5mm202g
iPhone 7 Plus5.5インチ158.2×77.9×7.3mm188g
iPhone 6s Plus5.5インチ158.2×77.9×7.3mm192g
iPhone 6 Plus5.5インチ158.1×77.8×7.1mm172g

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チップセットは新たに開発された第5世代64bit対応「Apple A11 Bionic」を搭載し、高クロックな2コアと省電力な4コアの合計6コアCPUとなり、4.3億個のトランジスタを内蔵し、Apple A10と比べて20%高速で70%高効率となりました。また新たにGPUおよびISPはApple独自設計となり、グラフィックス性能ではApple A10よりも30%高速で50%省電力となっているとのこと。さらにニューラルエンジンも搭載。省電力コア「Apple M11」モーションコアプロセッサーも内蔵。

カメラは背面が広角F1.8レンズ+約1200万画素裏面照射型センサーと望遠F2.4レンズ+約1200万画素裏面照射型センサーのデュアルレンズリアカメラ「iSight Camera」で、iPhone 7 PlusやiPhone 8 Plusと同様に光学2倍ズーム相当に対応し、iPhone 7 PlusやiPhone 8 Plusでは非対応となっている望遠側の光学手ブレ補正(OIS)にも対応しています。レンズはともに6枚構成で、サファイアクリスタル製レンズカバーを採用。

さらにクアッドLED True Toneフラッシュとスローシンクロ、パノラマ(最大6300万画素)、ハイブリッド赤外線フィルター、Focus Pixelsを使ったオートフォーカスなどに対応し、新たにポートレートモードに加えてポートレートライティング(ベータ版)に対応します。また動画もiPhone 8シリーズと同様に60fpsの4Kムービーや240fpsのフルHDムービーの撮影に対応。フロントカメラはiPhone 8シリーズと同じF2.2の明るいレンズおよび約700万画素裏面照射型CMOS(適切な色で光る「Retina Flash」機能を対応)を搭載。

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MIMOに対応した2.4および5GHzデュアルバンド対応のIEEE802.11a/b/g/n/ac準拠の無線LAN(Wi-Fi)、Bluetooth 5.0、リーダーモード対応NFC、Assisted GPS+GLONASS+Galileo+QZSS、電子コンパス、3軸ジャイロセンサー、加速度センサー、近接センサー、環境光センサー、気圧センサー、iBeaconマイクロロケーション、nanoSIMカードスロットなどを搭載しています。ボタン配置は変更がなく、左側面に音量上下ボタンおよびサイレントモードのオン・オフスイッチ、下側面にLightning端子を備えます。

さらに、最新プラットフォーム「iOS 11」がプリインストールされています。電池持ちもiPhone 7・8シリーズよりも2時間長いバッテリー駆動時間で、連続通話時間(ワイヤレス)が最大21時間、インターネット利用が最大12時間、ビデオ再生(ワイヤレス)が最大13時間、オーディオ再生(ワイヤレス)が最大60時間、高速充電に対応で30分で最大50%充電。

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通信方式には2G(GSM方式)および3G(W-CDMA方式・CDMA方式)、4G(FDD-LTE方式・TD-LTE方式)に対応。LTEはLTE UE Cagegory 15によってLTE-Advancedの「キャリアアグリゲーション(CA)」やなどに対応し、下り最大800Mbpsおよび上り最大150Mbpsで利用可能。高音質通話サービス「VoLTE」にも対応。通信方式などの違いによって各機種ともに複数のモデルが用意され、日本で販売されるiPhone X(型番:A1902)の対応周波数帯は以下の通り。

FDD-LTE(バンド1、2、3、4、5、7、8、11、12、13、17、18、19、20、21、25、26、28、29、30、66)
TD-LTE(バンド34、38、39、40、41、42)
TD-SCDMA 1,900(F)、2,000(A)
CDMA EV-DO Rev. A(800、1,900、2,100MHz)
UMTS/HSPA+/DC-HSDPA(850、900、1,700/2,100、1,900、2,100MHz)
GSM/EDGE(850、900、1,800、1,900MHz)


動画リンク:https://youtu.be/wXXdPazaF-E


動画リンク:https://youtu.be/FhSgZyk0BA4

記事執筆:memn0ck


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