mineoのセーフティドライブなどの法人向けサービスを紹介!

千葉県・幕張メッセにて11月8日から10日まで開催されていたIT関連展示会の総合イベント「2017 Japan IT Week 秋」にケイ・オプティコムの仮想移動体通信事業者(MVNO)サービス「mineo(マイネオ)」が出展し、LTEの通信機能を搭載した車載モジュールによるセーフティドライブサービスなどの展示を行いました。

本展示会には数多くのIT・通信関連企業がBtoBやBtoBtoC向けのデバイスを出展していましたが、自動車・運輸関連では自動車の運行状況や車両状況の「見える化」を目的としたLTE通信モジュール内蔵型の車載機器の展示がいくつか見られました。

mineoが出展したセーフティドライブサービスやその他の法人向けサービスは、同社にとってどのような戦略的意味合いがあるのでしょうか。同社の個人向けサービスにも関連するこの話題を写真とともに紹介・解説します。

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法人向け需要にも力を入れるmineoの「真の目的」とは


■低ランニングコストをアピールするmineoの「セーフティドライブサービス」
mineoと言えば、MVNO業界の中でも勢いのあるブランドとして有名であり、これまでも個人向けのMVNOサービスを中心に事業を拡大してきましたが、法人向けサービスではまだまだ認知度も低く、サービス内容も少なめといった印象でした。

現在はMVNO回線を利用した低ランニングコストを特徴とする監視カメラサービスやインターネットに接続しないセキュアなVPN-SIMを利用したサービスを中心に営業を行っており、車載モジュールによる車両運行状況監視サービスもこういった法人向けサービスの1つとして紹介されていました。

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MVNO回線を利用した高品位で安価なサービスをアピール


セーフティドライブサービスでは、自動車に標準搭載されている自己診断機能(OBD。ここでは第2世代のOBD2が用いられる)のデータリンクコネクターに接続されるIoTゲートウェイとしての通信モジュールと、そのIoTプラットフォームがパッケージ化されて販売されます。

価格はデバイスの買取コースで初期費用35,000円、月額利用料1,500円。デバイスレンタルコースでは初期費用・月額利用料ともに3,000円と、法人向けサービスとしては非常に安価です(金額はすべて税抜表記)。

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通信モジュールは中国製


車両に搭載されているOBDとはエンジンの回線数や走行速度、稼働状況および故障状況の診断など、車両の運行に関わる情報を集約したもので、ここにGPSなどを搭載した通信モジュールを取り付けることで、営業車両などが正しいルートで走行しているのか、速度超過していないか、エコ運転を行っているかなどを専用のクライアントアプリで管理・監視します。

こういった車両運行監視サービスは技術的には新しいものではなく、既に運輸業界などでは普及促進段階にあるものですが、mineoではこのサービスをMVNOの安価な回線によって実現できることにメリットがあるとアピールしています。

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同様のOBD2接続式通信モジュールはZTE Welinkのブースでも展示されていた


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こちらは日本国内では販売しておらず、米国AT&TやT-Mobileの回線を利用して米国内で販売されている


■今なぜ「法人需要」なのか
mineoが法人需要の掘り出しに力を入れるのには「通信帯域の利用効率を上げる」という大きな理由があります。

個人向け通信サービスは利用時間帯によって利用量が大きく変化することが特徴として挙げられます。朝の通勤・通学ラッシュタイム(7~8時)や、昼食タイム(12時~13時)、帰宅ラッシュタイム(18時~19時)、そして夜のインターネット利用におけるゴールデンタイム(20時~22時)などは非常に通信量が多くなり帯域も逼迫しますが、一方で10時~11時台や14時~16時、さらに0時以降の深夜帯などは帯域の利用量が大きく減ります。この利用量の増減がMVNO各社にとっての大きな負担となっているのです。

通信サービス運営の鉄則として、どれだけ利用量が増加しても最低限の安定した通信は確保しなければいけません。そのためには最も利用量が多い状況を想定して帯域を移動体通信事業者(MNO)から借り受けなければいけませんが、時間帯による利用量の増減が激しいと「帯域を使われない時間帯」がそのまま損失として数字に現れてしまい、結果そのコストを料金に上乗せしなければいけなくなり、安価なサービスが売りであるMVNOのメリットが薄くなってしまいます。

そこで、こういった閑散時間帯でも通信帯域を安定して利用してもらえる法人需要が必要となります。1日を通して帯域を平均的に利用したり、閑散時間帯に通信を行う設定にして運用を行うことができればその分収益性は上がり、個人向けサービスの価格も低コストのまま運用が可能となるからです。

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mineoが比較的早い段階から「監視カメラサービス」に注目し商品化したのも「通信量の平均化」や「通信帯域の効率的な利用」が大きな目的だ


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水道メーターに通信モジュールを組み込み利用料金の徴収や水漏れなどの早期発見に利用する案はまだ試作段階とのこと


そのため、mineoでは法人向けのM2Mアクセスのコースでも上り回線の速度に制限を設けない「上り高速コース」(月額500円/回線、複数割引適用時月額450円/回線)や、22時から6時までの夜間利用に限定した速度制限のない「夜間専用コース」(月額350円/回線、複数割引適用時月額300円/回線)などを用意しており、「帯域の空いている時間帯や回線を如何に埋めていくか」にスポットしていることが分かります。

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M2M(Machine to Machine)サービスは安定した通信利用が見込める重要な市場だ(公式サイトより引用)


法人向けのサービスの充実と普及が個人向けサービスを安価に抑え、安定した回線を確保する重要な要素であるという点は、mineoに限らず現在のMVNO各社が抱える共通した課題ではないでしょうか。個人向けサービスのユーザーとしても、こういったMVNO各社の「回線運用の仕組み」を知っておくことは安価で安定した品質のMVNOを選択するための良い判断材料となるかもしれません。



記事執筆:あるかでぃあ



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