富士通が小学生向けのじぶんパソコンを発売

富士通クライアントコンピューティングは6月12日、都内にて「2018年夏富士通店頭パソコン新商品発表会」を開催し、小学生向けじぶんパソコン「LIFEBOOK LHシリーズ」を7月26日発売することを発表した。

2in1のコンバーチブルモデル「LH55/C2」はオープンプライスながら富士通の直販サイト「富士通WEB MART」において113,184円、クラムシェルタイプの「LH35/C2」は91,584円(※金額は税込)である。

また、狭額縁・オンキヨー製のハイレゾスピーカー、打ちやすさを改善したキーボードを搭載した最新「AH」シリーズ、美しいデザインのAIOモデルの「FH」シリーズなど3シリーズ、9機種を展開する。

代表取締役社長の齋藤邦彰氏は、LHシリーズは「小学生のお子様のことを考え抜いて開発したモデル」として紹介。小学校でも、2020年からプログラミング教育が必修化されることを受け、「いままではコンピューターに興味がある子だけが身につけていればいい知識でしたが、これからは誰もが持っていなければならない知識になります」と話し、新しい需要に対して富士通らしいものづくりでこたえていくとしている。

今回は、2in1コンバーチブルタイプのLH55/C2を写真と動画で紹介していく。

LD55/C2の主なスペックは、CPUにインテル「Celeron 3865U」、4GB RAM、128GB SSD、無線LAN IEEE802.11a/b/g/n/ac対応、Bluetooth 4.2、有線LAN1000BASE-T、フロントカメラ92万画素、リアカメラ500万画素など。

サイズは幅338mm×奥行247mm×高さ24.7mm、質量約1.93kgである。


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必要なツールが全て詰まった「お道具箱」というコンセプトのケースが付属。外に持ち出すというよりは部屋の移動などに便利なものである。使い終わったら片付けるということを習慣づけるのも目的のひとつ。


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フタをあけて一番上のLD55/C2を取り外すと、そこにはマウスや各種ケーブル類、取扱説明書などを収納するスペースがある。取扱説明書やSDカードなども専用のスペースを設けている。


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画面はタッチ操作およびペン操作が可能な14インチ1366×768ドット液晶。見た目は奇抜なキッズ向けPCという印象ではなくごく普通のPCである。


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キーボードもオーソドックスなものであり、こちらも子ども向けのカスタマイズは特にないようだ。キートップにはアルファベットとかなの刻印がある。かなもJIS配列で、小学生が簡単にイメージして入力できる50音配列ではなく、将来的に汎用性のあるものとしているようだ。なお、ローマ字入力用の説明書も付属する。


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左側面には有線LAN、HDMI、USB 3.0×2、イヤホンマイク端子がある。


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右側面には、手前に電源スイッチ、SDカードスロット、USB 2.0端子、ACアダプタ端子、ケンジントンロックのスロットがある。デジカメで撮影した写真を表示するなど、興味を持ったことをすぐに実現できるよう拡張端子類が充実している。


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本体はやや大ぶりだが、そこには予期せぬ落下などでも壊れにくいよう堅牢性を高めている。側面のゴムには傷防止とすべり止めの役割を持たせている。


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天板を回転させるとタブレット型になるほか、写真のようにペンを使った学習に便利なテント型にすることも可能だ。スピーカーはヒンジ部分にあり、常に外側に向くように作られている。動画を使ったオンライン学習などで役立ちそうだ。


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タブレット形態にすれば、手書きのドリルやお絵かきなど、ペンやタッチ操作による学習に最適である。このように、キーボードを打つだけではなく様々な学習方法にあわせて、最適な使い方ができることがLH55/C2の特徴である。


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筆圧検知に対応したペンは、画面に当たってもカチカチせず書き味がいい。文教向けのタブレットには丸軸ではなく鉛筆型のペンもあり、そちらの方が握りやすいように感じたのだが、あくまで家庭用の「じぶんパソコン」であることから、比較的汎用的なペンの形に収まっているのだろう。

富士通は、はじめてのじぶんパソコンということで、子ども一からパソコンの使い方を習得できるよう、マニュアルや内蔵ソフトに工夫を凝らしている。じぶんで調べて覚えていく“探求”する力を育むための子ども向けマニュアル「はじめてガイド」や、タイピングソフトなどがそれにあたる。


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さらに、学研のスマートドリルやオンライン英会話、プログラミングの基礎が学べるQUREO、マインクラフトでプログラミングが学べるマイクラッチなど「FMVまなびナビ」が7月26日よりスタートする。



動画リンク:https://youtu.be/p7QTfafY9NU


子ども向けということでPCとしてのパフォーマンスは低く、3年、4年と使用すれば、その世代にPCと比較してパフォーマンス的に厳しくなることが予想される。一方でそのころになれば、子どものPCに対するスキル向上や親を含めてPCやネットに対するリテラシーが高まると思うので、その時に“はじめてのじぶんパソコン”を卒業し、子どものスキルにあわせてプログラミングやお絵かき、音楽、動画などやりたいことにあったPCを選べば良いのではないかと思う。

まずは、PCに対してなにも知識がない子ども、そして親が安心して使えること、これが重要であり、富士通の考えるじぶんパソコンのコンセプトがそこにあるのだと思う。

記事執筆:mi2_303




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