銀座ソニービル跡地に「Ginza Sony Park」が開園! |
ソニーは9日、都内・銀座のソニービル跡地を利用した公園「Ginza Sony Park」を開園しました。同公園は2020年秋頃まで一般開放される予定で、公園内には同社のイベント施設のほか、アヲ GINZA TOKYO、TOKYO FM、THE CONVENI。MIMOSA GINZA、トラヤカフェ・あんスタンド、"BEER TO GO" by SPRING VALLEY BREWERYなどパートナー企業によるポップアップストアが出店します。
銀座のソニービルは2017年3月末に営業を終了したのち、約1年を掛けて解体工事が進められていましたが、本公園はその跡地を利用した施設であり、地上の公園部のほか地下4階まで残されているビルの基礎や構造体をそのまま再利用したパブリックスペースとなります。8日に行われた先行内覧会の模様ととも公園の内容などを写真でご紹介します。
■ジャンクション建築が持つ魅力と重要性を活かした公園を
本公園が造られ一般開放された背景には「ソニーのDNA」があると、ソニー企業 代表取締役社長・チーフブランディングオフィサーの永野大輔氏は語ります。
そもそも2013年にソニービルの建て替えプロジェクトが発足した当時は「誰もこうなる(公園になる)とは考えもしなかった」と続け、その解体プロジェクトの中でソニーのDNAである「人のやらないことをやろう」という発想から生まれたのだと言います。
さらに永野氏はソニービルの元々のコンセプトである「街に開かれた施設」や「銀座の庭」という発送を現代風に再解釈することで、街と人とを繋ぐインターフェイスとしての公園というアイデアを実現させたと語っています。
前述の通り本公園は地下4階まで続くビルの基礎および構造体をそのまま再利用した施設であり、その基礎部分は銀座の地下に広がる巨大な地下鉄の連絡通路や地下駐車場と直接つながる「ジャンクション建築物」となっています。
地上においても3方を道路に囲まれた非常に特徴的な場所にあり、人と都市とを結ぶHUB(ハブ)としての役割の強い立地条件となっているのです。
こういった特殊な立地条件やジャンクション建築という特徴をそのまま有効活用しようというのが本公園のコンセプトであり、公園らしい自由な楽しみ方ができる「余白のデザイン」を最大限に活用していくとしています。
■「解体をデザインする」ことでソニーが見せたいもの
永野氏はもう1つ、本公園を造るにあたって重視した点として「都市の断面図」というキーワードを用いています。
ソニービルは1966年4月に開業した商用ビルであり、その基礎部分は50年以上も昔のものとなります。そのためこれまで何度も行われてきたビルの改装や街の区画整理、そして都市改造によって埋もれていた「開業当初のデザイン」がいくつも発見されたと言います。
そういった「発掘作業のようなこと」(永野氏)によって日の目を見たデザインにこそ都市の歴史があると語り、そういったものを壊すのではなく敢えて残すようにして公園を作ったとしています。
■今年の夏はイベント盛りだくさん!
Gonza Sony Parkではさまざまなイベントを企画しており、8月9日のオープニングから9月24日までローラースケート場「#001 PARK x MUSIC x ROLLER SKATE」(パーク x ミュージック x ローラースケート)が開催されるほか、9月~10月にはデザイン展「#002 HIDDEN SENSES」、8月17日から9月9日までは水族館「Sony Aquarium 2018」、そして8月10日より毎週金曜日などにはライブイベント「Park Live」が開催予定です。
質疑応答の場で「マーケティングとプロモーションとブランディングは違う。ソニーパークはブランディングの場所。時間軸と深さが違う。ソニーが存在する理由は「ユニーク」。常にチャレンジし続けていること、それを感じて頂ける場所がソニーパーク」と語られた永野氏の言葉には、ソニーがソニーであり続けるために必要な場所こそがソニービルの跡地であるという強いメッセージ性が感じられました。
本公園は2020年秋以降に再び閉園されたのち、新たなソニービルとしての建築が開始され2022年以降に完成予定です。わずか2年間だけの「余白」の時間を、みなさんも楽しみに行ってみてはいかがでしょうか。
記事執筆:秋吉 健
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