Googleスマホ「Pixel 3」で次期バージョン「Android Q」のベータ版を試した!

既報通り、Googleは13日(現地時間)、スマートフォン(スマホ)やタブレットなど向けプラットフォーム「Android」の次期バージョン「Android Q」におけるプレビュー版「Android Q Beta」を公開しています。

まずは初リリース版「Beta 1」がAndroidエミュレーターおよび「Pixel」シリーズ向けに提供され、SDKやAPI、Pixelシリーズ用システムイメージが公開されており、Pixelシリーズでは「Android Beta Program」にてネットワーク経由によるソフトウェア更新(OTA)も行えます。

今後、3月下旬以降に「Beta 2(増分更新)」、4月中旬以降に「Beta 3(増分更新)」、5月上旬に「Beta 4(最終APIと公式SDK・Playサービス)」、6月下旬以降に「Beta 5(テスト用リリース候補版)」および「Beta 6(最終テスト用リリース候補版)」が提供され、正式版は2019年第3四半期(7〜9月)にリリースされる予定。

そこで今回はAndroid Q Betaを実際に日本向け「Pixel 3」に導入してみましたので、導入方法および主な新機能や従来との変更点をまとめて紹介したいと思います。なお、Android Q Betaは今後、他メーカーの一部製品にも順次Android Beta Programにて提供される見込みです。

・Android Q Betaの導入方法

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実際にPixel 3へAndroid Q Developer Preview Beta 1を導入してみたところ。まずはAndroid Beta ProgramのWebページで「登録」

Android Q Betaは現時点で対象機種がPixelおよびPixel XL、Pixel 2、Pixel 2 XL、Pixel 3、Pixel 3 XLとなっており、これらの機種にてWebブラウザーでAndroid Beta ProgramのWebページ( https://g.co/androidbeta )にアクセスして「登録」するとOTAで導入できます。

OTAでAndroid Q Betaにする場合には通常のOTAと同様にインストールしたアプリやデータは残っています。Android Q Beta 1におけるPixelシリーズのビルド番号は「QPP1.190205.018.B4」。一方、Android Beta Programの登録を解除すれば、元のAndroid 9.0(開発コード名:Pie)に同様にOTAによって戻すことができますが、この場合はデータが消えてしまうのでご注意ください。

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規約に同意して登録したらPixel 3の「設定」→「システム」→「システムアップデート」にてOTAを実施。更新ファイルはPixel 3で1304.0MBあるのでWi-Fiを利用したほうが良いでしょう


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Android Q Betaが導入完了。特に大きな見た目の変更点などはないようで、操作方法もAndroid 9 Pieで導入された履歴ボタンがないナビゲーションバーに


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Android Q Betaが導入後の起動時にはAndroid Beta Programであることがダイアログで表示

またファクトリーイメージ( https://developer.android.com/preview/download.html )も公開されていることから手動で導入することも可能。導入方法は『Google、Android 8.0 Oreoの正式版をNexus 6P・5XやPixelシリーズ向けに提供開始!ファクトリーイメージも公開され、OTAも順次配信予定 - S-MAX』あたりを参考にしてください。なお、ファクトリーイメージから手動で導入する場合はデータが消えるのでご注意ください。

新機能や変更点についてはGoogleによって公開された内容はすでに紹介していますが、主にセキュリティーやプライバシー保護の強化に重点を置いているようで、位置情報取得のアプリへの許可の仕様変更や無線LAN(Wi-Fi)でWPA3やOWEのサポートなどとなっています。

またトレンドである折りたたみ型のフォルダブルスマホなどのマルチスクリーン対応やARTのパフォーマンスを最適化してアプリの起動速度の向上、動画コーデック「AV1」や音声コーデック「Opus」のサポート、サードパーティーによる写真の奥行き情報(ボケ効果)の対応なども行われています。

・操作方法の変更

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Android Q Betaのホーム画面とアプリ履歴画面。アプリ履歴は画面下部から上になぞる(スワイプ)して途中で止めると表示可能


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Android 9 Pieのときと操作性が変わったのは通知の消去で、これまは左右どちらにスワイプしても消せましたが、Android Q Betaでは左へスワイプしたときは消せずにスヌーズなどのアイコンを表示するだけとなり、消すときは右へスワイプしなければなりません


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設定の「システム」→「操作」の項目も増えていて「カメラの切り替え」(2回ひねると背面と前面のカメラが切り替わる)や「端末の画面をダブルタップして通知をチェック」(画面消灯時に画面を2回押すと画面が点いて通知が確認可能)などにも対応。またAndroid 9 Pieではそれ以前の履歴ボタンもあるナビゲーションバーに戻す設定がありましたが、Android Q Betaではなくなっています。なお、技適マークもきちんと表示可能


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電源キーの長押しで現れるメニューに「緊急通報」が追加されたほか、一部アプリにて音量調節がメディア用とシステム用の両方が表示されるようになっています


・位置情報のアプリにおける取得許可設定

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公式にも説明があったようにGPSなどによる位置情報取得でアプリに許可する設定が変更され、実行中のみ取得する「アプリが使用中の場合のみ許可」と常に取得する「常に許可」に別れました。もちろん後から変更も可能


・Wi-Fiの機能拡充

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Wi-Fiなどのネットワーク接続時にMACアドレスをランダムに割り振る機能がデフォルトになっています。Android 9 Pieでも対応していましたが、オプションでした。またWi-Fiでは暗号化規格「WPA3」や「OWE」を新たにサポートしています


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Wi-Fiではさらにアクセスポイント(AP)のパスワードをQRコードを使って共有できるようになっています。自分が接続しているAPの設定にて「共有」を押せばQRコードが表示されます


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表示したQRコードはWi-Fi設定にて「ネットワークを追加」の右側にあるボタン(四角の真ん中に横棒があるアイコン)からQRコード読み取りが行えます


・動かないアプリもあるので注意

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筆者の環境では「Pokémon GO」(ポケモンGO)が起動画面から進まないほか、比較的古いアプリ「twicca」や「雨っす」、「クロネコヤマト公式アプリ」などが起動できなかったり、起動してもうまく動作しなかったりしています

なお、GoogleではAndroidにおけるセキュリティー強化やパフォーマンスを最大限にするための取り組みを拡大し、今年後半には「Google Play」にてSDKのターゲットバージョンを28に設定する必要があるとしています。

これにより、Android QではAPIレベル23より前のプラットフォームであるAndroid 6.x(開発コード名:Marshmallow)以前を対象としたアプリを最初に実行したときにダイアログで警告するようになっています。同様に64bit化も進めており、今年後半にすべてのアプリで64bitのサポートが必要となります。

この影響からか比較的古いアプリ「twicca」や「雨っす」、「クロネコヤマト公式アプリ」などが起動できなかったり、起動してもうまく動作しなかったりしてしています。筆者の環境だけかもしれませんが、常用している場合にはご注意ください。

問題がある場合でもアプリが対応すれば利用できるようになるでしょうが、古めのアプリだとそもそも開発がストップしていたりするので対応が難しい場合もありそうです。一方でそれほど古くないアプリではPokémon GOが起動画面から進まない状態です。

また「My docomo」アプリはインストールしてあった状態ではデータが更新されずにすべて「0」となっていましたが、再インストールしたら元に戻りました。このようにベータ版なので動作がおかしかったり、アプリが動かなかったりといったこともあるので常用しているスマホに導入する場合は慎重に行ったほうが良いでしょう。

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Android Qのリリーススケジュール

Android Qは現在の最新バージョンのAndroid 9 Pieの次のメジャーアップデートとなる予定のバージョンで、Androidではメジャーバージョンアップごとにアルファベット順に開発コード名としてお菓子の名前が付けられており、Android 9では「Pie」となっています。

そのため、正式発表前にはここ最近ではその頭文字を取っており、次のバージョンは「P」の次の「Q」となるため、Android Qとなっています。なお、正式版では恐らくバージョン番号が「9」の次の「10」になると思われるので「Android 10(開発コード名:Q****)」などとなると見られます。バージョン番号や開発コード名については現時点では不明。

また5月7日(火)〜9日(木)にアメリカ・カルフォルニア州マウンテンビューのGoogle本社近くにある「Shoreline Amphitheatre」にて開催される「Google I/O 2019」でさらに詳細な説明を行うと見られています。

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Android Qのロゴ。なお、Pixel 3ではイースターエッグがAndroid 9 Pieのままでした……残念。その他、Pixel 3 XLではスクリーンショットにノッチ(切り欠き)が反映されるようになったとのこと


記事執筆:memn0ck


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