電池持ちが良くデュアルカメラ搭載で高コスパとなったSIMフリースマホ「ZenFone Max Pro (M2)」をチェック!

既報通り、ASUS JAPANは26日、携帯電話ネットワークの特定の周波数帯を使用できない不具合が判明したことによって販売停止していたSIMフリースマートフォン(スマホ)「ZenFone Max Pro (M2)」(型番:ZB631KL)を販売再開した。

従来の「ZenFone Max」シリーズは大容量バッテリー搭載ながらスペックが抑えられたエントリーモデルという立ち位置だったが、同機は5000mAhバッテリーとデュアルリアカメラを搭載したコストパフォーマンスの高いミッドレンジモデルとして3月15日に発売されてから人気となっていた。

しかしながら、製造工程のミスで不具合が見つかり、交換または返品というリコールと同時に販売停止となってしまっていた。販売を再開後の製品はきちんと当初発表した仕様通りとなっており、業界全体の大画面化が進むトレンドに合わせて進化した魅力的なスマホを堪能できる。

価格はオープンながらメーカー希望小売価格が税別35,500円(税込38,340円)で、主なスペックはQualcomm製チップセット(SoC)「Snapdragon 660」(オクタコアCPU)および4GB内蔵メモリー(RAM)、64GB内蔵ストレージ、microSDXCカードスロット(最大2TBまで)、microUSB端子などだ。

今回はそんなパワーアップしたZenFone Max Pro (M2)を3月8日に行われた「ZenFone Max新製品発表会」のプレゼンテーションの内容とともに外観などを写真と動画で紹介していく。

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ZenFone Max Pro (M2)は1.95~2.2GHzで動作する8コアCPUを内蔵するミッドレンジ向けSoCであるSnapdragon 660(SDM660)を搭載する。このSoCにはQualcomm AI Engineが含まれており、AI処理も高速に行え、カメラ機能などに活用されている。

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同時に発売された下位モデルの「ZenFone Max (M2)」(型番:ZB633KL)を含めてZenFone Max M2シリーズはOSにピュアAndroidのUIを採用しており、バージョンはAndroid 8.1(開発コード名:Oreo)を搭載する。

これまでASUSTeK Computer(以下、ASUS)のスマホ「ZenFone」シリーズでは独自の「ZenUI」を実装してきているが、シンプルなAndroidのUIとなっている。

同社ではピュアAndroidのUIのままにすることで動作が軽くなるとしているほか、他社のピュアAndroidを採用しているスマホの使い勝手にも合わせることができるため、メリットが大きいように思う。

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一方、バッテリーに関しては使用条件があるものの、連続待受時間が840時間(35日)、連続通話時間が31時間、Webブラウジングでの連続利用時間が23時間と普段の利用なら丸1日動作する最強レベルのスタミナである。

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また5000mAhの大容量バッテリーは温度保護や短絡保護などの保護回路によって安全に利用できる「ASUS PowerSafe Technology」を搭載しており、バッテリーの容量が大きいだけにこうした安全設計・保護設計は非常に重要だ。

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動画視聴においても15時間以上の動作が案内されており、大画面で動画を楽しみたいというヘビーユーザーの要求に応える仕様である。

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カメラ機能もAIシーン分析機能を搭載したことで、最新スペックのカメラへと進化した。よく使う撮影シーンに加えて、撮影が難しいスノー(雪山など)やステージなどの最適化が搭載されいるのはありがたい。

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ZenFone Max Pro (M2)をミッドレンジスマホへ大きく押し上げているのが、背面にある約1200万画素CMOSのメインカメラと約500万画素CMOSの深度測定用カメラからなるデュアルカメラを搭載したこともその条件そのひとつだろう。トレンドのマルチカメラに乗ることで、買い替え需要にも対応できるようになった。

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さらにSnapdragon 660がサポートする4K(3840×2160ドット)の動画撮影機能は時間無制限の撮影設定ができるほか、FHD(1920×1080ドット)撮影時にはEIS(電子手ブレ補正)の利用が可能だ。

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その他、IEEE802.11b/g/n準拠の無線LAN(Wi-Fi)やBluetooth 5.0、NFC Type A/B、加速度センサー、近接センサー、環境光センサー、ジャイロセンサー、電子コンパス、nanoSIMカード(4FF)スロット×2を搭載し、DSDV(デュアルSIMデュアルVoLTE)に対応しつつ、microSDカードスロットが別にあるトリプルスロットであることなど、実用性を重視した仕様である。

なお、Wi-Fiは2.4GHz帯のみ対応である点が残念だ。不具合のあった携帯電話ネットワークにおける通信方式と周波数帯は4GのFDD-LTE方式におけるBand 1および2、3、4、5、7、8、12、17、18、19、28、TD-LTE方式におけるBand 38および41、3GのW-CDMA方式におけるBand 1および2、4、5、6、8、19、2GのGSM方式における850および900、1800、1900MHzで、2波のキャリアグリゲーション(CA)に対応する。


動画リンク:https://youtu.be/aY5h21ijaGU


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画面は6.3インチFHD+(1080×2280ドット)IPS液晶で、上部中央にフロントカメラや近接センサーなどの部分が切り欠きとなったノッチ付きの狭額縁表示となっており、視野角が広く見やすい。内蔵スピーカーにも手が加えられており、小型ながら聴きやすい大音量化を実現している。

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背面は光沢のあるハイエンドモデルのような“Zenデザイン”を継承し、リアカメラは上が深度測定用、下がメインカメラ、そしてLEDライトが並ぶ。またASUSロゴの上には指紋センサーがある。指紋センサーの位置はちょうど人差し指を伸ばした位置にあるので使いやすいと思われた。

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SIMトレーにはDSDV用の2枚のnanoSIMカードとは別にmicroSDカードも同時に利用できるトリプルスロット設計だ。


動画リンク:https://youtu.be/rzIQVO1mcJk

このようにZenFone Max Pro (M2)は、これまでのZenFone Maxシリーズで物足りないと感じて部分が強化され、全方位に強いスペックを持つスマホとなった。4万円以下で購入できるSIMフリースマホとしてはバランスが良くコストパフォーマンスに優れている製品だと言えるだろう。



記事執筆:mi2_303


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