最新フラッグシップスマホ「ASUS ZenFone 6 ZS630KL」が正式発表!

ASUSTeK Computer(以下、ASUS)は16日(現地時間)、スペイン・バレンシアにて同社の「ZenFone」シリーズの新商品発表会「ZenFone 6 Grand Launch - Defy Ordinary」( https://www.asus.com/event/zenfone6/ )を開催し、新たにフラッグシップスマートフォン(スマホ)「ZenFone 6(型番:ZS630KL)」を発表しています。

ZenFone 6 ZS630KLは画面にノッチやパンチといった切り欠きのないアスペクト比9:19.5の縦長な約6.4インチFHD+(1080×2340ドット)IPS液晶ディスプレイやSnapdragon 855を搭載したハイエンドスマホで、最大の特徴は背面側に収納されてるデュアルカメラが回転して前面側に向いてフロントカメラにもなるフリップ式を採用している点です。

これにより、高性能かつ超広角撮影に対応したリアカメラをフロントカメラとしても使え、高画質な写真や動画がセルフィーでも撮れるということです。また従来のZenFoneのフラッグシップスマホはベースモデルとプレミアムモデルがラインナップされていましたが、戦略転換によってZenFone 6ではSnapdragon 855を搭載したプレミアムモデルとなるZS630KLの1機種となっています。

発売時期は1次販売国・地域では5月25日(土)より順次発売され、価格は発表が行われたユーロ圏では内蔵メモリー(LPDDR4X RAM)と内蔵ストレージ(UFS 2.1)の組み合わせで6GB RAM+64GB UFSが499ユーロ(約61,000円)、6GB RAM+128GB UFSが559ユーロ(約69,000円)、8GB RAM+256GB UFSが599ユーロ(約73,000円)となっています。

なお、現時点で日本での販売については明らかにされていませんが、これまでのZenFoneシリーズのハイエンドモデルは発売されてきましたし、携帯電話ネットワークにおける対応周波数帯にもBand 18やBand 19などといった日本向けが含まれているため、日本で発売される可能性は高いと見られます。

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ZenFone 6 ZS630KLのユーロ圏における価格


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発表会に登壇したASUS会長のJonney Shih氏(左から2番目)とプレゼンテーションを行った同社Global Marketing DirectorのMarcel Campos氏(一番右)

ZenFone 6 ZS630KLはノッチやパンチといった画面が欠けたり穴が開けたりといった“気を散らせる”ものがなくディスプレイの周りの縁(ベゼル)が狭い完全な全画面デザインで、同社では「All-screen NanoEdge Display」と呼んで「No Distractions No Notch」として紹介されました。

ディスプレイは強化ガラス「Corning Gorilla Glass 6」で覆われており、画面占有率は92%に達し、明るさ600nitや色域96%(NTSC比)で、DCI-P3やHDR10をサポートしているとのこと。またマルチタッチは10点で、ブルーライトカットにも対応しえいます。サイズは約159.1×75.44×8.4〜9.1mm、質量は約190g、本体カラーはTwilight SilverおよびMidnight Blackの2色展開。

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No Distractions No Notch


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How to take a selfie?

その上で壇上では「どうやってセルフィー(自撮り)するんだ?」と聴衆に疑問を投げかけつつ、最大の特徴であるフリップ式カメラを紹介しました。フリップ部分はリキッドメタル素材(アモルファス)とステッピングモーターで回転する仕組みを採用し、セルフィーを1日28回使っても約5年耐える10万回開閉してもOKだとしています。

またリアカメラとフロントカメラを兼ねるカメラはメインがソニー製の約4800万画素裏面照射積層型CMOSイメージセンサー「IMX586」(1/2型・1画素0.8μm)と35mm換算で26mm相当(画角79°)のF1.79レンズ(6枚構成)で、4つの画素を束ねるQuad Bayer構造に対応して約1200万画素・1画素1.6μm相当(5枚構成)となってより明るく撮影可能です。

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フリップカメラ


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本体カラーとフリップの様子


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カメラスペック


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センサーとレンズの構成


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フリップメカニカル


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ステッピングモーターは13枚のギアによって一般的なポップアップカメラと比べて減速比1:120のトルクが2倍に


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ステッピングモーターの動き


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カメラ部分にはカメラだけでなく、重力センサーやジャイロセンサー、ホールセンサー、スピーカーも搭載し、直径2mmに32本のシグナルケーブルと17本の電源ケーブルが収めされているという

またレーザーオートフォーカス(Laser AF)や像面位相差オートフォーカス(PDAF)、デュアルLEDフラッシュに対応し、HDR+撮影やポートレート撮影、パノラマ撮影、プロモード(RAW保存可能で32秒の長時間露光に対応)、そして新たに「Super Night」モードが追加されて暗い場所や夜景も綺麗に撮れるということです。

また動画も4K UHD(3840×2160ドット)の60fpsをサポートし、3軸電子式手ブレ補正(EIS)、モーショントラッキング、タイムラプス、スーパースローモーション(720p・480fpsまたは1080p・240fps)などに対応。サブは約1300万画素裏面照射型CMOSイメージセンサーと35mm換算で11mm相当(画角125°)の超広角レンズで、グループセルフィーなどもしやすく、さらにフリップを自由に途中で止めることができ、90°で固定すれば低い場所なども撮影しやすくなると紹介していました。

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90°固定モード


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音量キーでフリップの角度は自由に調節できるフリーアングルで撮影可能


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無理な体勢にならずに撮影しやすく


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使いやすいカメラアプリを搭載

また新たに本体右側面の上のほうに「Smart Key」を搭載し、初期設定では1度押すと「Googleアシスタント」が起動、長押しで話しかけるモードでGoogleアシスタントが起動できるほか、カメラの起動やシャッター、マナーモード切替、自動画面回転やフラッシュライトのオン・オフ、スクリーンショット撮影などとしても利用可能となっています。

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Smart Key(スマートキー)を搭載

基本スペックはQualcomm製チップセット(SoC)「Snapdragon 855」(オクタコアCPU「2.8GHz×2+2.4GHz×2+1.7GHz×4」、Adreno 640 GPU)およびmicroSDXCカードスロット(最大2TBまで)、2x2 MIMOに対応したIEEE802.11a/b/g/n/ac準拠(2.4および5GHz)の無線LAN(Wi-Fi)、Bluetooth 5.0、NFC、USB Type-C端子、3.5mmイヤホンマイク端子など。

位置情報取得はデュアルバンドGPS(L1+L5)およびGLONASS(G1)、BDS(B1)、デュアルバンドGALILEO(E1+E5a)、デュアルバンドQZSS(L1+L5)をサポートし、センサーは加速度センサーや近接センサー、環境光センサー、電子コンパスのほか、背面のカメラの下に指紋センサーを搭載。またフロントカメラがないので実用性はわかりませんが、機能としては顔認証にも対応しているとのこと。

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Snapdragon 855を搭載


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バッテリーは大容量5000mAh


音響面ではステレオダイナミックスピーカー(5マグネット)やNXP製デュアルアンプ「TFA9874」、FMラジオ、マイク×2を搭載し、ハイレゾ音源やDTSなどに対応。電池は5000mAhバッテリーで、急速充電「Quick Charge 4.0」(9V・2A/18W)をサポートし、連続待受時間は4Gで最大26日、連続通話時間は3Gで最大33.3時間、Wi-Fiによる連続Webブラウジングは最大21時間、1080pの連続動画再生時間は最大24時間となっています。なお、ワイヤレス充電には非対応。

OSはAndroid 9(開発コード名:Pie)および独自ユーザーインターフェース「ZenUI 6」をプリインストールし、次期バージョン次の「Android 10 Q」の新機能である「ダークモード」を先行して導入しているほか、少なくとも2回のOSバージョンアップを保証し、Android 10 Qに加えてさらに次の「Android R」(仮称)にもするとし、また「ZenFone 5Z」が対象となっている先行ベータ版「Android Q Beta Program」の対象となるとのこと。

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ZenUI 6をプリインストール


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Android Q Betaに対応するほか、Android 10 Qの次のAndroid RへのOSバージョンアップを保証

携帯電話ネットワークはLTE UE DL Category 18とUL Category 13による下り最大1.2Gbpsおよび上り最大150Mbpsをサポートし、SIMカードスロットはmicroSDカードスロットとは別にnanoSIMカード(4FF)サイズが2つあるトリプルスロットで、対応周波数帯は以下の通り。同梱物は本体のほか、ハイレゾ対応イヤホンマイク「ZenEar Pro」やUSB Type-Cケーブル、ACアダプター(18W)、SIMピン、透明ケース、紙類。

A version
FDD-LTE (Bands 1, 2, 3, 5, 7, 8, 20, 28)
TD-LTE (Bands 38, 40, 41)
WCDMA (Bands 1, 2, 5, 8)
EDGE/GPRS/GSM (850, 900, 1800, 1900MHz)

B version
FDD-LTE (Bands 1, 2, 3, 4, 5, 7, 8, 18, 19, 26, 28)
TD-LTE (Bands 38, 39, 41*, 46) *LTE B41 (2535–2655 120MHz)
WCDMA (Bands 1, 2, 3, 4, 5, 6, 8, 19)
EDGE/GPRS/GSM (850, 900, 1800, 1900MHz)
support 4x4 MIMO & HO RxD

C version
FDD-LTE (Bands 1, 2, 3, 4, 5, 7, 8, 12, 17, 18, 19, 26, 28)
TD-LTE (Bands 38, 39, 41*, 46) *LTE B41 (2535–2655 120MHz)
WCDMA (Bands 1, 2, 3, 4, 5, 6, 8, 19)
EDGE/GPRS/GSM (850, 900, 1800, 1900MHz)
support 4x4 MIMO & HO RxD




記事執筆:memn0ck


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