新スマホ「iPhone 11 Pro」と「iPhone 11 Pro Max」が分解でより詳細な仕様が判明!

日本ではNTTドコモやau、SoftBank、Appleから9月20日に発売された最新スマートフォン(スマホ)「iPhone 11」シリーズですが、そのうちの「iPhone 11 Pro」や「iPhone 11 Pro Max」について発売直後の恒例とも言えるiFixitなどの修理業者を中心に分解がさっそく行われています。

Appleが公開している製品仕様では内蔵メモリー(RAM)や電池パックの容量などの詳細なスペックが明らかにされていませんが、今回、分解したことによる部品によってそれらの数値が判明しているので紹介したいと思います。

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まずバッテリーですが、昨年発売された同じ6.5インチ有機ELモデルの「iPhone XS Max」よりも大容量な15.04Whr(3.79V・3969mAh)となり、iPhoneシリーズ史上最大容量となりました。

しかしながら、その分だけ大きく重くなっており、厚さ4.6mm、容量23.8cm3、質量59.6mと、iPhone XS Maxの電池パックよりも13gも重いとのこと。形状は「iPhone XS」やiPhone XS Maxでは2つに別れたL字型でしたが、iPhone 11 Pro Maxでは同じようなL字型ではあるものの、見た目としては一体になっているようです。

なお、AppleではiPhone 11 Pro MaxがiPhone XS Maxよりも最大5時間長く、バッテリー駆動時間ではビデオ再生(ワイヤレス)が最大20時間、ビデオストリーミング(ワイヤレス)が最大12時間、オーディオ再生(ワイヤレス)が最大80時間としており、チップセット(SoC)の省電力性能向上の影響もありそうです。

iPhone画面大きさ [mm]重さ
[g]
SoCRAM電池容量
[mAh]
11 Pro Max6.5型158.0×77.8×8.1226A134GB3969
11 Pro5.8型144.0×71.4×8.1188A134GB3046
116.1型150.9×75.7×8.3194A134GB3110
XR6.1型150.9×75.7×8.3194A123GB2945
XS Max6.5型157.5×77.4×7.7208A124GB3179
XS5.8型143.6×70.9×7.7177A124GB2659
X5.8型143.6×70.9×7.7174A113GB2716
8+5.5型138.1×67.0×6.9202A113GB2691
84.7型138.4×67.3×7.3148A112GB1821
7+5.5型158.4×78.1×7.5188A103GB2900
74.7型138.3×67.1×7.1138A102GB1960
6s+5.5型158.4×78.1×7.5192A92GB2750
6s4.7型138.3×67.1×7.1143A92GB1715
※ より詳細なスペック比較は『最新スマホ「iPhone 11・11 Pro・11 Pro Max」の電池容量やRAMなどのスペックが判明!下り最大通信速度はNTTドコモで1388Mbps、SoftBankで838Mbpsに - S-MAX』をご参照ください。

一方、バッテリーの下にX線によって謎の基板があり、電池パックとワイヤレス充電用コイル、Taptic Engineが接続され、さらにワイヤレス充電用コイルの横に差し込む2次電池コネクターがあるとのこと。これが何なのか不明だとしながら、噂されていた双方向ワイヤレス充電のための装置なのではないかと指摘しています。

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またRAMはSK Hynic製「H9HKNNNCRMMVDR-NEH」で、LPDDR4Xに。容量はすでに上記のスペック比較記事で紹介していたようにVodafone UKが公開しているスペックではiPhone 11 ProおよびiPhone Pro Maxは6GB RAMとなっているものの、分解した部品を見る限りはメインメモリーは4GB RAMのようです。

ただし、RAMの製造元であるSK Hynixが部品情報を更新していないため、iFixitでは「一見すると4GBのようだ」としています。一方、iPhoneなどのApple製品に詳しい海外メディアのAppleInsiderではメインメモリーとは別にカメラ専用の2GB RAMが搭載されていると伝えています。

仮にこの情報が正しいとしてもカメラ専用ということであれば、いわゆる通常のメモリーとしては4GB RAMということで良さそうです。通信チップはiPhone XS Maxなどと同様にIntel製で「X927YD2Q」に。なお、Appleでは今年7月にIntelのモデム事業の大部分を買収していることからフラッグシップモデルとしては最後のIntel製採用製品となるかもしれません。

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内蔵ストレージは東芝製「TSB 4226VE9461CHNA1 1927」(64GB)で、チップセット(SoC)「Apple A13 Bionic」(型番:APL1W85)などを含めたこれらのメイン基板はグラファイルの層によって発熱を抑えるのと同時にRF基板へノイズが伝わらないようにしているということです。

最後に分解のしやすさについてもiFixitではiPhone 8シリーズやiPhone Xと同じ「6」(10段階評価)としており、マイナス点はApple独自のネジ用ドライバーを用意する必要がある点や防水仕様に対応させなければいけない点、そしてやはり最大の問題は前面と背面のガラスパネルが割れやすく、割れてしまうとすべての部品を取り出して全体を交換しないといけないことが大きいとしています。







記事執筆:memn0ck


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