Soundcoreの2種類の新製品を試した!

アンカー・ジャパンがAnker(アンカー)のオーディオブランド「Soundcore(サウンドコア)」における新製品「Soundcore Liberty 2(サウンドコア リバティ ツー)」(以下、Liberty 2)および「Soundcore Liberty Air 2(サウンドコア リバティ エアー ツー)」(以下、Liberty Air 2)を2019年11月27日に発売した。

両製品ともに価格と機能性、音質、利便性のバランスを追求したというコストパフォーマンスに優れた左右独立型の完全ワイヤレスイヤホンだ。

Anker公式オンラインストアやAmazon.co.jpをはじめ、楽天市場、一部の家電量販店で販売されており、Anker公式オンラインストア上での価格はいずれも9,999円(税込)。今回はこの2製品について写真を中心にレビューをお届けする。

■Soundcore Liberty 2

Liberty 2は、ダイヤモンドコーティングを施した10mmドライバーを採用し、Qualcommの音声圧縮コーデックaptXにも対応しており、高品質な音を追求したワイヤレスイヤホン。ワイヤレスイヤホンで気になるのがバッテリーの持ちだが、Liberty 2は、イヤホン本体が満充電の状態で最大8時間、付属の充電ケースを併用して最大32時間という長時間利用を実現している。

ちなみに、筆者は往復の通勤で2時間程度の利用をしているが、最大32時間ということは約16日間、充電しなくてよい計算になる。実際に1週間程度充電せず通勤時だけの利用を試してみたが、充電切れになることはなかった。

そのほか、スマートフォン(スマホ)など向けアプリ「Soundcore」による「HearID」機能やcVc8.0ノイズキャンセリングに対応したマイクを搭載し音声通話も可能。さらに、IPX5の防水性能や片方のみで使用できる「モノラルモード」に対応している点などが特徴だ。

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Liberty 2の個装箱表面(左)と裏面(右)

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開封したところ

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すべての内容物

イヤホン本体と充電ケースのほかに、
・イヤーチップ(XS/S/M/M+/L/L+/XL:Mは本体に取り付け済み)
・イヤーウィング(S/M/L:Mは本体に取り付け済み)
・USBケーブル(USB Type-C)
・クイックスタートガイド
・安全マニュアル(日本語含む20カ国語)
・Bluetoothのペアリングに関する注意ガイド(日本語含む11カ国語)
・HOW DO WE SOUND?(英語表記のみ)
が同梱する。イヤーチップは合計で7種類とかなり豊富に用意されているので、装着感をしっかり確認しながら選べる。

クイックスタートガイドは英語表記だが、説明するための文字はほとんどなく、イラスト表記が中心のため、よく見れば理解できるだろう。

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イヤホン本体を充電ケースに入れて充電する。充電ケースの蓋部分の開閉はスライド式

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充電ケースの背面にはUSB Type-C端子を搭載

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充電ケースは手のひらに収まるサイズ

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イヤホン本体

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左右それぞれに操作ボタンを搭載している

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クイックスタートガイド内の操作一覧

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クイックスタートガイド内の装着方法

イヤホン本体の装着がやや特徴的で、縦向きに装着した後、軽く内側に回転(ひねる感じ)させることで固定する仕組み。これはGripFitテクノロジーというSoundcore独自の仕様だ。しっかりとしたフィット感で耳から落ちにくいのはもちろんだが、密閉感が増すことで、より音質の良さが体感でき、音楽に没入できるといった印象を受けた。

イヤホン本体の左右それぞれに物理ボタンが搭載されており、このボタンを押すことで再生、一時停止、早送り、早戻し、電源のON/OFF、通話、終話といった操作ができる。

充電ケースの前面(上部蓋の直下)部分には3つのLEDが搭載されており、こちらは充電状態が4段階で分かるように点滅・点灯する。

なお、イヤホン本体を充電ケースにセットした状態で、充電ケースの蓋を開けると電源ON、蓋を閉じると電源OFFとなるため、イヤホンのボタンで電源ON/OFFの操作を必ずしもする必要がない。そのため、接続する機器とのペアリングが完了していれば、充電ケースの蓋を開けただけで、イヤホン本体の電源が入り、自動で機器との接続もしてくれるのでとても便利だ。

さらに、ペアリングの操作もとても簡単だ。Bluetooth製品においての障壁ともいえるのが、機器とのペアリング作業だろう。筆者も、これまでイヤホンをはじめとしたさまざまなBluetooth製品を試したが、なにかしらのボタンを長押しして「ペアリングモードにしてペアリングをしないといけない」という操作が面倒でたまらなかった。そのため、あまり積極的にBluetooth製品を試してみようと思わなくなった。また近年では海外製品も多く、日本語の説明書がない場合、ペアリングモードへの操作を理解するまでに時間がかかるのも、わずらわしいと感じる要因だった。

しかし、Liberty 2およびLiberty Air 2は、そうしたわずらわしさを極力なくした製品だ。
具体的には、ペアリングの操作は以下の3段階で可能だ。
・イヤホン本体を充電ケースに入れて充電ケースの蓋を閉めた後に開ける
・スマホやタブレット、PCなどイヤホンを接続したい機器のBluetooth設定画面を開く
・Bluetooth設定画面内の「Soundcore Liberty 2」を選択
これだけの操作で、ペアリング完了だ。

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Windows 10のBluetoothデバイス追加画面

Windows 10のPCでは、「Bluetoothとその他のデバイス」からデバイスを追加する項目を選択して「Soundcore Liberty 2」を選択すればペアリングは完了する。その後「Soundcore Liberty 2-L」も自動でペアリングされる。

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「新しいデバイスとペア設定する」画面(左)、「Soundcore Liberty 2」とペア設定する画面(中央)、ペアリング設定後の「端末の詳細」画面(右)

Androidスマホでは、Bluetooth機器との接続設定で「Soundcore Liberty 2」を選択して「ペア設定する」をタップすればペアリングが完了する。直後に「Soundcore Liberty 2-Lをペアに設定しますか?」という表示が出るので、それも「設定する」をタップする。

なお、既にペアリング済の機器がある場合で、別の機器と追加でペアリングする場合は、ペアリング済の機器との接続を一時的に切断すればよい。例えば、スマホでペアリング済の場合、スマホのBluetoothを一旦OFFにしておけば、ほかのスマホやタブレット、PCでのペアリング設定画面に「Soundcore Liberty 2」が表示されるので、それを選択すればペアリングができる。

イヤホン側をペアリングモードに移行する手間を必要としないため、ペアリング操作がとても簡単だ。

なお、Google PlayやApp Storeで配信されている「Soundcore」アプリについては後述するが、スマホやタブレット、PCとペアリングして音楽を楽しむまでの操作に「Soundcore」アプリは必要ない。通常のBluetooth機器同様、ペアリングさえすれば利用可能となる。


■Soundcore Liberty Air 2

Liberty Air 2は、ダイヤモンドコーティングを施した6mmドライバーを採用し、Qualcommの音声圧縮コーデックaptXにも対応。バッテリーの持ちは、イヤホン本体が満充電の状態で最大7時間、付属の充電ケースを併用して最大28時間という長時間利用を実現している。最大28時間ということは、通勤通学で1日2時間程度の利用を想定した場合、約14日間充電しなくてよい計算だ。

Liberty 2と比較すると、イヤホンの形状が異なっている点、イヤホン本体の操作が物理ボタンではなくタッチパッドである点、ワイヤレス充電に対応している点が大きな違いになってくる。

なお、「Soundcore」アプリを利用した「HearID」機能、cVc8.0ノイズキャンセリングに対応したマイクを搭載し音声通話が可能、IPX5の防水性能に対応している点はLiberty 2と同等だ。

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Liberty Air 2の個装箱表面(左)と裏面(右)

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開封したところ

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すべての内容物

イヤホン本体と充電ケースのほかに、
・イヤーチップ(XS/S/M/L/XL:Mは本体に取り付け済み)
・USBケーブル(USB Type-C)
・クイックスタートガイド
・安全マニュアル(日本語含む20カ国語)
・Bluetoothのペアリングに関する注意ガイド(日本語含む11カ国語)
・HOW DO WE SOUND?(英語表記のみ)
が同梱する。

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Liberty Air 2の充電ケース

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充電ケースの底面にはUSB Type-C端子を搭載

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充電ケース前面のLEDで充電状態を確認できる

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充電ケースの蓋を開けるとイヤホン本体の電源がONになる

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充電ケースは手のひらサイズ

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イヤホン本体にはボタン類はなくタッチパッドで操作する

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クイックスタートガイド内の操作一覧

Liberty 2同様に、クイックスタートガイドは英語表記だが、説明するための文字はほとんどなく、イラスト表記が中心の説明となっている。

タッチパッドの操作は反応が悪いとは感じなかったので、慣れれば快適に操作できる印象だ。気になったのは、どちらか片方を耳から外すと音楽が停止してしまう点だ。これは、Liberty 2と異なる点で、Liberty 2は片方のイヤホンを耳から取り外しても音楽は流れ続ける。この仕様の違いは、好みが分かれると思われるので、注意したいところだ。

なお、Bluetoothのペアリング操作については、Liberty 2と同様となっている。極力わずらわしい操作は省かれている。

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「新しいデバイスとペア設定する」画面(左)、「Soundcore Liberty Air 2」とペア設定する画面(中央)、ペアリング設定後の「端末の詳細」画面(右)

Liberty 2と同じく、AndroidスマホではBluetooth機器との接続設定で「Soundcore Liberty Air 2」を選択して「ペア設定する」をタップすればペアリングが完了する。直後に「Soundcore Liberty Air 2-Lをペアに設定しますか?」という表示が出るので、それも「設定する」をタップする。


■Soundcoreアプリ

Liberty 2、Liberty Air 2とも、スマホなど向けのSoundcoreアプリを活用することで、さらに便利かつ、ハイクオリティな音楽体験ができるようになる。

Soundcoreアプリで実行できる機能や設定は以下の通り。
・ファームウェアバージョンの確認およびファームウェアの更新
・クイックスタートガイドの閲覧
・取扱説明書の閲覧
・イヤホン本体の左右それぞれのバッテリー状況確認
・HearIDのプロファイル作成およびイヤホンのパーソナライズのON/OFF
・用意された22種類およびカスタムイコライザーの設定
・イヤホン本体の操作のカスタマイズ

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Soundcoreアプリをダウンロード・インストールする(左)、「Liberty シリーズ」をタップする(中央)、イヤホンの種類を選択して「接続」をタップする(右)

Soundcoreアプリは、Soundcoreブランドの製品に対応した専用アプリとなっている。今回は、Liberty 2およびLiberty Air 2で利用するため、アプリTOPの製品カテゴリを選択する画面では「Liberty シリーズ」を選択する。

その後、イヤホン本体の種類を選択し「接続」をタップすることで、アプリ(スマホやタブレット)とイヤホン本体が連動する。

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ファームウェア更新のアナウンスが表示されるので「詳細」をタップする(左)、ファームウェア更新中の画面(中央)、製品の詳細画面(右)

ただ音楽を聴くなど、イヤホンを使うだけならアプリを利用しなくてもできるのだが、このSoundcoreアプリ経由でイヤホン本体のファームウェアのアップデートも実行できるため、アプリの導入は推奨したい。

なお、前述したBluetoothのペアリング操作において、「Soundcore Liberty 2-L」もしくは「Soundcore Liberty Air 2-L」をペア設定しておく旨を記載したが、仮に「Soundcore Liberty 2-L」もしくは「Soundcore Liberty Air 2-L」をペア設定しなかった場合、このファームウェア更新の際に、エラーが発生してしまうので注意が必要だ。

つまり、ファームウェア更新の際には
・Liberty 2の場合、「Soundcore Liberty 2」と「Soundcore Liberty 2-L」
・Liberty Air 2の場合、「Soundcore Liberty Air 2」と「Soundcore Liberty Air 2-L」
の両方がペア設定されていることが必須条件となる。

もし、「Soundcore Liberty 2-L」もしくは「Soundcore Liberty Air 2-L」のペア設定をキャンセルしてしまった場合は、Bluetoothの接続設定で、一度「Soundcore Liberty 2」もしくは「Soundcore Liberty Air 2」を削除して、再度ペアリング操作をして「Soundcore Liberty 2-L」もしくは「Soundcore Liberty Air 2-L」をペア設定すれば、問題は解消される。

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Liberty 2のコントローラー画面(左)、Liberty Air 2のコントローラー画面(右)

コントローラー機能では、イヤホン本体による操作のカスタマイズができる。使い方によっては、本体の操作をほとんどせずに利用できるが、よく通話をしたり、音声アシスタントを使ったりする人は、自分好みの操作に変更することができるので便利だろう。

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イコライザー画面(左)、HearIDの画面(中央)、HearIDのプロファイル画面(右)

イコライザー機能では「デフォルトのイコライザー」として22種類のイコライザーとカスタムイコライザーが用意されている。

そのほか、HearIDの設定も可能だ。HearIDは、複数の周波数帯で聴覚感度をマッピングし、最適化する機能。利用するには画面のアナウンスを見ながら進めていくだけで、自分だけのプロファイルが作成される。10分まではかからないが、およそ5~8分程度の時間がかかるのと、かなり静かな場所でないとプロファイルの作成ができない点は注意が必要だ。

ちなみに、HearIDを有効にした場合、ほかのイコライザー設定とは併用はできない。筆者も実際に試してみたが、HearIDを有効にした場合、音がクリアに聴こえる印象を受けた。もちろん、デフォルトのイコライザーやカスタムイコライザーの音のほうが好みだという場合は、そちらを利用してもいいが、HearIDを試したことがない人は、ぜひほかのイコライザーとの音の違いを試してみてほしい。


最後に、2019年11月20日に都内で開催された「Anker Power Conference '19 Winter」のタッチ&トライで、サウンドコアの音響関連製品について説明員の方に話を聞いた動画を紹介する。










[Image] QRコードアプリ名:Soundcore
価格:無料
カテゴリー:ツール
開発者:Anker
バージョン:2.0.1
Android 要件:4.4以上
Google Play Store:https://play.google.com/store/apps/details?hl=ja&id=com.oceanwing.soundcore

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[Image] QRコードアプリ名:Soundcore
価格:無料
カテゴリー:ミュージック
開発者:Power Mobile Life LLC
バージョン:2.0.1
iTunes Store:https://itunes.apple.com/jp/app/id1331876603?mt=8

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