オンラインサービスの「ダークパターン」について考えてみた!

先日、仕事でPDFに署名する必要があったため、AdobeのAcrobat Reader DCをダウンロードしました。検索でダウンロードサイトはすぐに見つけられたものの、ダウンロードボタンを押してからミスに気が付き慌ててキャンセルし、改めてダウンロードし直す羽目になったのです。

理由はオプションのチェックボックス。セキュリティオプションやGoogle Chrome用の拡張機能などをインストールするためのチェックボックスが入れられた状態で表示されており、危うくそのままインストールしてしまうところだったのです。筆者は普段別のセキュリティアプリを利用していますし、Chromeもメインブラウザではないため、これらは不要でした。

こういった、一見すると「安全や利便性のためにチェックしておきましたよ」的なお節介UIは様々な企業で目にしますが、この手の手法は「ダークパターン」と呼ばれ、ショッピングサイトやオンラインサービスではしばしば問題視されてきました。

それでも、企業はダークパターンをやめようとしません。むしろ積極的にユーザーを騙そうとしているのではないかと思うほどに手法は常態化し、年々巧妙になっています。

企業はなぜダークパターンをやめないのでしょうか。そして私たちはダークパターンにどう対処すれば良いのでしょうか。感性の原点からテクノロジーの特異点を俯瞰する連載コラム「Arcaic Singularity」。今回は消費行動に潜む巧妙なダークパターンや、各サービスを利用する際の注意点などについて解説します。

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