メタバースの現在と課題について考えてみた! |
先日、テクノロジー業界を若干ざわつかせる出来事がありました。FaceBookを運営する「メタ・プラットフォームズ」(Meta)の株価が一時的に暴落したのです。原因は2022年7~9月期決算での業績の低迷と投資銀行による投資判断や目標株価の引き下げでした。
10月29日現在は若干持ち直しているものの、その水準が元に戻る可能性は現状ほぼゼロです。業績低迷や投資判断の引き下げを引き起こしたのは、メタバース関連技術への投資額の膨らみと回収までの期間の延長、さらに投資回収への不安です。
多要素が絡む株価の下落は基本的に長期の嫌気に繋がります。このニュースを受けて短絡的に「メタバースは失敗だったんだ」と考える意見もネット上で散見されましたが、そこまでは深刻な状況ではありません。
しかしながら、状況はまったく楽観できません。メタバースという言葉がテレビニュースで頻繁に出てくるようになってから1年余りが経ちますが、人々が未だに「メタバースって何?」と非常に基礎的な部分で疑問を持っている状況です。
Metaがそこに素早くシンプルな答えを示せなかったことが現在の株価につながっているとも言い換えられます。メタバースは成功するのでしょうか。メタバースが目指す未来は人々が望む未来なのでしょうか。
感性の原点からテクノロジーの特異点を俯瞰する連載コラム「Arcaic Singularity」。今回はメタバースの現在と直近の課題について考察します。
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