JICCの信用情報開示をスマホでサクッと申し込んでみた

多重債務とは複数の消費者金融やクレジットカード会社などから借り入れることで、多重債務をしている人のことを多重債務者という。一般的に多重債務者とは返済が困難になっている人のことを指す。

多重債務と聞くと借金をして遊びまくっているお金にだらしない人という印象を持つ人も多いかもしれない。もしくはギャンブル依存の人が多重債務に陥ると思っている人もいるかもしれない。しかし、内閣の多重債務者対策本部の資料(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/saimu/kondankai/dai15/siryou1-1.pdf)によると、借金のきっかけは「低収入・収入の減少」がもっとも多く、さらに「3年以内借入経験者」の主な借入目的は「生活費」(キャッシング等は45.3%、消費者金融は49.1%)が圧倒的に多い。加えて、相談者の年収は「100万円以上300万円未満」が圧倒的に多く「300万円以上500万円未満」「100万円未満」と続いている。

この年収額は、国税庁の「平成30年分民間給与実態統計調査結果について」(https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2019/minkan/index.htm)において、1年を通じて勤務した給与所得者の年間の平均給与「441万円」が当てはまることになる。つまり、とりわけ低所得ではなく、平均的な年収を得ている人でも多重債務者になってしまうことが珍しいことではないということだ。

一言で借金といっても「遊ぶ金」や「生活費」といったものに留まらず、住宅ローンや車のローン、もしくは高額商品を分割で購入するケースなど様々ある。はじめのうちは返済計画を立てた上で借り入れたとしても、複数の債務を抱えてしまうことで債務状況を把握しきれなくもなってくる。そうして借金返済が滞ったり、債務整理をしたり、自己破産したりなどした場合は、信用情報機関で信用情報事故として登録されることになり、他の借り入れや融資の審査が通らなくなってしまう。

もちろん、スマートフォン(スマホ)の分割購入においても、信用情報事故があると審査が通らない。スマホ本体の「分割払い」は受け付けできないが、「一括払い」なら受け付けできると案内されるほとんどの場合は、この信用情報事故による審査NGだと思ったほうがよい。

しかし、人によってはそもそも借り入れたことをまったく覚えていない場合や、借り入れ先や残債を大まかにしか覚えていない場合もある。そんな時に活用するのが、信用情報開示制度だ。これは、信用情報(ローンやクレジットなどの契約内容や支払状況等に関する情報)を確認できる制度のことだ。

日本では、KSC(全国銀行個人信用情報センター)、CIC(株式会社シー・アイ・シー:Credit Information Center CORP.)、JICC(株式会社日本信用情報機構)の3社が存在する。その中のJICCでは、スマホアプリ「スマートフォン開示申し込み」で信用情報開示サービスを提供している。

筆者も複数の債務を抱えており、債務状況を確認するため今回JICCの「スマートフォン開示申し込み」を利用してみたのでレビューする。

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