iPadで音楽を作る喜びを!

Reasonというヴァーチャル音源をラックマウントして使う、遊び心のあるUIが搭載されたDTMソフトがある。

今回紹介するとiPadアプリの「TableTop」も同様に、ヴァーチャル音源やミキサー・エフェクターを自由に配線して楽しめる音楽アプリだ。

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TableTopの開発は、以前紹介したReBirth(http://s-max.jp/archives/1207845.html)のRetronymsによるもので、サムネイル表示によるプロジェクト管理画面が共通点となっている。

組み合わせ自由な各種音源を、ミキサーとアンプにヴァーチャルパッチで繋いで音を出すという仕組みとなっていて、インプット・アウトプットの組み合わせで自由な音作りを楽しめる。
冒頭で紹介したpropellerheadのReasonは、ラックマウントした音源のフロントとリアの表示切り替えでパッチングを行う仕組みだが、TableTopはその名の通り、俯瞰で見た机上の音源をパッチングして使うようになっている。この仕組みは、Webブラウザ上で動作するAudiotool(http://www.audiotool.com/app)に近い。
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Webブラウザで動くAudiotool


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各モジュール間のオーディオ信号の入力と出力を自由にパッチングできる。




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搭載されている音源は、タッチバッドサンプラーのGRIDLOK、プリセットサンプラー的なRS3、TENORI-ON風のM8RXの3つ。現状はバリエーション的にまだ寂しい。

TableTopは、アプリ内課金でモジュールが追加できる仕組みとなっているので、音源の追加は期待できそうだ。もちろん、各音源モジュールのバージョンアップで、オーディオデータの読み込みなどの対応にも期待したい。
GRIDLOKは、パッド単位のサンプリングに対応しているので、サンプリングによる音色の追加が可能だ。

打ち込みはリアルタイム入力のみとなり(M8RX以外)、細かい編集は出来ない。リアルタイムレコーディングは、シーケンスだけではなく各種ノブの動きやミキサーのフェーダー、エフェクターの変化も記録するので、トリッキーなプレイも可能となっている。

その他、音源として使えるターンテーブルシミュレーターのSPINBACKがある。iPodのライブラリーから音楽データを読み込み、TableTop内でのDJプレイやReMixが楽しめる。DJプレイに最適なクロスフェーダー付きのDJミキサーXFADEが用意されているが、こちらはアプリ内課金の¥250となっている。



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エフェクターはディレイのEKKO、バンドパスフィルターのFILTER BP、ローパスフィルターのFILTER LP、コーラス・フランジャーのXPAND、リバーブのVERVEがプリセットされているが。FILTER LPのみ使用可能で、他は¥85のアプリ内課金となっている。ちなみに、アプリのリリース直後は¥450の値段がついていた。
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RS3にFILTER LPを接続して、シンセサイジング。Kaos Padのようなリアルタイムプレイも楽しめる。




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ミキサーは標準で8chのGOBLIN MX8が使用可能だが、エフェクトセンド・リターンが付いたGOBLIN MX4-FXが¥850で用意されている。

シーケンサーであるT101の機能が面白い。T101は、通常のソングシーケンサーではなく、シーンメモリー型のトリガー方式のシーケンサーだ。
シーンの切り替えやシーケンスの頭出しのタイミングは、タップしたタイミング、ビート単位、小節単位、ブロック単位で設定が可能となっており、シーン切り替えを利用したリアルタイムパフォーマンスに使うことができる。

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オーディオレコーダーのRECORDER M2を任意の場所にパッチングすると、wavファイルをiPad内に記録できる。記録したファイルは、iTunesからパソコンへコピーすることが出来る。



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この他に、TableTopはKorgのWISTに対応しており、他のWIST対応のiOSデバイスとシンクロが可能となっている。これによりTableTop同士はもちろんだが、iELECTRIBEやiMS-20等と接続可能だ。WISTは音源の幅が広がるので、ReBirthもWIST対応となって欲しい。

今後、アプリ内課金の各種モジュールもチェックしてみたいと思う。


記事執筆:mi2_303


[Image] QRコードアプリ名:TableTop
価格:¥450
カテゴリ:ミュージック
開発者:Retronyms
バージョン:1.01
App Store:http://itunes.apple.com/jp/app/id436080882?mt=8

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