Snapdragon 7+ Gen 3は4nmプロセス（TSMC「N4P」）で製造されたミッドハイレンジ向けSoCで、オンデバイスによる生成AI機能のほか、パフォーマンスがCPUで15％向上、GPUで45％向上しており、さらにSnapdragon 7シリーズで初めてHBS（High Band Simultaneous）マルチリンクを備えたWi-Fi 7をサポートし、比類のない接続性を実現しているということです。なお、AIモデルはBaichuan-7BやLlama 2、Gemini Nanoなどの大規模言語モデル（LLM）を含めて幅広くサポートしているとのこと。

CPUは64bitの2.8GHz Kyro Prime（Arm Cortex-X4ベース）のプライムコアが1つと2.6GHz Kyro Gold（Arm Cortex-A720ベース）のパフォーマンスコアが4つ、1.9GHz Kyro Silver（Arm Cortex-A520ベース）のエフィシェンシーコアが3つのオクタコアで、最大クロック数が低くなっているものの、同時に発表された「Snapdragon 8s Gen 3 Mobile Platform」と構成は同じとなっています。

一方、GPUは「Adreno 732」となっており、既存のSnapdragon 8s Gen 3 Mobile Platformの「Adreno 735」とも「Snapdragon 7 Gen 3 Mobile Platform」の「Adreno 720」とも異なり、Adreno 720より45％も性能が向上していることからかなり強化されていると思われます。さらにメモリー（RAM）についてもSnapdragon 7シリーズ初のLPDDR5X（4x16bit、4200MHz）をサポートし、ストレージもUFS4.0をサポートしています。


また強化された並外れたエンターテイメント機能に対応し、Game Post Processing AcceleratorやAdreno Frame Motion Engine 2などの新しい厳選された「Snapdragon Elite Gaming」機能をSnapdragon 7シリーズにもたらし、ゲーム機能が強化されてデスクトップパソコンレベルのビジュアル向けにゲームをスケールアップします。さらに業界をリードするトリプル18bitコグニティブISPによる高い写真・動画撮影をもたらすとしています。

通信面では携帯電話ネットワークとしてモデム「Snapdragon X63 5G Modem-RF System」を統合しており、5Gではミリ波（mmWave）の2x2 MIMOによる4キャリアやSub6の4x4 MIMOなどをサポートしており、最大通信速度は下りが4.2Gbps、上りが3.5Gbpsとなっています。またWi-FiやBluetoothは通信チップ「FastConnect 7800」を内蔵し、Bluetooth 5.4 LEをサポートするほか、前述通りにIEEE802.11be準拠のWi-Fi 7に対応して最大5.8Gbpsに対応しています。

その他、位置情報取得はトリプルバンドGNSS（L1／L2C／L5）に対応し、GPSおよびGlonass、BeiDou、Galileo、QZSS、NavICが利用でき、急速充電は「Quick Charge 5」、外部接続・充電端子はUSB Type-C（USB 3.1 Gen2）、指紋認証は「3D Sonic Sensor」および「3D Sonic Max Sensor」、H.265やVP9、AV1に対応した動画デコーダー、HDR10+やHDR10、HLG、Dolby Visionに対応した再生コーデックなどをサポートしています。





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