本人からの通報以外でも位置情報が利用可能に！

携帯電話・PHS事業者各社は10日、総務省主催の「緊急時等における位置情報の取扱いに関する検討会」における2013年7月の検討結果および電気通信事業における個人情報保護に関するガイドラインの2013年9月に行われた改正を受けて、ケータイやスマートフォン（スマホ）などの利用者の生命または身体に対する重大な危険が切迫しており、早期に発見するために位置情報を取得することが不可欠であると判断される場合に、救助機関（警察、海上保安庁、消防その他これに準ずる機関）からの要請に基づき携帯電話の利用者の位置情報を取得し、救助機関へ提供する取り組みを開始すると発表しています。

各社は個人情報の取り扱いに関し、救助機関との取り決めに基づき運用していくということです。開始時期は、NTTドコモおよびKDDI、沖縄セルラー電話、ソフトバンクモバイルでは2014年3月24日（月）から、イー・アクセスおよびウィルコムでは準備が整い次第順次となっています。

これまでにも110番や118番、119番といった緊急通報に対してユーザー自身が発信することで、警察や救急、海上保安庁には位置情報が自動的に送信されていましたが、今回の改正によって本人ではなく、親族からの通報などをもとに、当事者が危機的状況にあると救助機関によって判断されれば、携帯電話およびPHSによる位置情報を取得されるようになるということです。

これは2013年3月に北海道における暴風雪で親子が遭難し、子供だけが救助された事件を契機に議論が進み、それまでは本人以外の通報についてのルールが定められていなかったために本人からの通報でなければ位置情報を提供しない事業者もあり、本人が親族などに連絡した後で意識を失うなど、電話に出られない状況になってしまうと位置情報が把握できないなどの問題があったことで、改正が行われたものとなります。

また、これまでは各社の基地局情報をもとにした位置情報の提供のみでしたが、今後はGPSなどによる正確な位置情報も通知できるようになります。なお、これらの正確な位置情報については利用者が設定をオンにしていないと利用できません。

記事執筆：memn0ck


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・緊急時等における救助機関からの要請に基づく位置情報取得および提供について｜トピックス｜一般社団法人 電気通信事業者協会（TCA）
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