中国・北京で開催されたOPPO Find 7の発表会に行ってきた!

既報通り、中国の東芫市に本社を置くGuangdong OPPO Mobile Telecommunications(以下、OPPO)は2014年3月19日に北京市の798芸術区にある751 D-PARK北京ファッションデザインプラザで発表会を開催し、同社のフラッグシップとなるスマートフォン「OPPO Find 7」を発表した。

今回、OPPO Find 7の発表会に参加してきたので、その模様とOPPO Find 7を実際にタッチ&トライしてきた感触について紹介する。上記写真は発表会が開催された751 D-PARK北京ファッションデザインプラザ。かなりお洒落な外観の建物だ。

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遊び心のある凝ったインビテーション。スマートフォン上で再生した動画を投影することで見ることができる。

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発表会会場内の雰囲気。3面で横に長いスクリーンを使ってプレゼンテーションが行われた。


以前紹介した「OPPO N1」の発表会ではCEO自らが登壇したが、OPPO Find 7の発表会ではCEOは登壇せず、Domestic Division副社長であるAllen Wu氏が登壇した。続いて、各機能の担当者やゲストが登壇する形となり、多くの幹部らはステージ近くに設けられたVIP席でプレゼンテーションを見守っていた。

今回発表されたOPPO Find 7は“Raise the Bar”をキャッチフレーズとし、あらゆる面で高い水準のスペックを誇るフラッグシップのスマートフォンである。

◯より高いデザイン性へ
スペックだけではなくデザインにも定評があった前モデル「OPPO Find 5」だったため、全体のデザインはOPPO Find 5を踏襲したものとなっている。OPPO Find 7にはディスプレイやカメラなど数多くの特徴があるが、プレゼンテーションでは最初にデザインの説明に時間を割いていた。まず、カラーバリエーションは白色と黒色の2色が用意されており、国際向けにはそれぞれWhiteとMidnightとして展開される。

前面のベゼル(ディスプレイ周囲の額縁)はカラーバリエーションに関係なく黒色で統一されているが、背面のデザインが異なっている。白色はつや艶消しのマットな質感に仕上げられており、評価が高かったOPPO Find 5に近い質感としている。一方で、黒色はOPPO Find 5からは大きく変わり、素材にカーボンファイバーを採用した。編み込んだテクスチャーのデザインを採用して、クールさと高級感を演出している。どちらのカラーも拘りの力を入れたデザインとされているが、OPPOの関係者でも黒色の方が特別感を感じるという。

また、ナビゲーションキーの下には通知用のLEDが組み込まれており、OPPO Find 5の地味だったLEDに比べて派手なものに変更されている。これは通知用LEDの視認性を高めるとともに、デザインの美しさを引き立てたせているという。また、ナビゲーションキーは継続してディスプレイ外に配置されているが、デザインが少し変更されている。

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OPPO Find 7 標準版の前面。OPPO Find 5を踏襲したデザインとなっている。

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OPPO Find 7 標準版の背面。黒色は素材にカーボンファイバーを採用しており、編み込んだようなテクスチャーを採用する。

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背面にはスピーカーを備えている。編み込んだようなテクスチャーは高級感を演出する。

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側面は銀色の線がアクセントとなっている。側面も高いデザイン性に仕上げられている。

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通知LEDはデザインとして凝った部分の一つという。光り方も美しさを際立たせる。



◯538ppiの高精細な2Kディスプレイ
OPPO Find 7の大きな特徴の1つと言えば、やはりディスプレイだろう。約5.5インチのサイズながら解像度がWQHD(1440×2560ドット)のIPS液晶で、画素密度を538ppiまで高めている。一部では人の網膜の限界や紙媒体の印刷が300ppi程度とされることもあるが、それをはるかに上回る画素密度を実現している。なお、WQHDやWQXGA(1600×2560ドット)といった解像度は2Kクラスであることより、2Kディスプレイと呼ばれることもある。

2Kディスプレイを搭載したスマートフォンとしては、OPPOのライバルでもあるGuangdong BBK Electronics Industryが「BBK vivo Xplay 3S」を投入しているが、BBK vivo Xplay 3Sは約6.0インチのサイズで解像度がWQHDであり、画素密度はディスプレイのサイズが小さいOPPO Find 7の方が高くなっている。そのため、OPPO Find 7は発表時点では世界で最も高精細なディスプレイを搭載したスマートフォンとなっており、ディスプレイパネルはOPPO Find 5と同じくJapan Displayから調達しているとのことだ。また、スペックシートに反映されるようなスペックだけではなく、タッチパネルの動作も改善されており、濡れた手でも問題なく使えるようにしているという。

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2Kディスプレイの説明。世界で最も高精細なディスプレイを搭載するスマートフォンである。



◯パワーアップしたカメラ機能
OPPO N1では回転カメラを採用してリアとフロントのカメラを共用していたが、OPPO Find 7はリアとフロントにそれぞれカメラを備える。メインのカメラとなるリアカメラのセンサーはソニー製「IMX214」である。IMX214は積層型CMOSイメージセンサー「Exmor RS」の最新版である。最新のセンサーに加えて、絞り値2.0のレンズを採用することで、より暗所に強いカメラとなっている。

センサーの画素数は、OPPO Find 5のカメラと同じく約1300万画素であるが、OPPO Find 7では約5000万画素の写真を撮影できることが大きな特徴となっている。これは高速で連写した10枚の画像を合成して約5000万画素の高解像度な写真を作成する仕組みとなっている。OPPOでは高解像度な写真を撮影することで、写真の一部を切り抜いて使う場合でもある程度の解像度を保つことができるとしている。また、当然ながらHDRやパノラマなどの一般的な機能も備える。

静止画の撮影機能だけではなく、動画の撮影機能も充実しており、いる。4K動画を最大30fps、1080p動画を最大60fps、720p動画を最大120fpsで撮影することも可能である。さらに、カメラ用のLEDライトはデュアルLEDフラッシュとなっている。その他、フロントカメラは約500万画素に高解像度化されており、広角80度で絞り値2.0のレンズを採用し、セルフィー(自分撮り)にも向いているカメラである説明されている。

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リアのカメラとカメラ用のLEDライト。LEDライトの下にOPPOロゴが入る。LEDライトはデュアルフラッシュとなる。



◯Wavesとコラボレーションした充実の音質
音質についてはゲストを招いて説明を実施していた。Waves Audioが提供するMaxxAudio Mobile Technologyを採用し、音質を高めているという。発表会ではWaves Audioのエンジニア兼プロデューサーで、音楽賞の一つであるグラミー賞を受賞した経験もあるJack Joseph Puig氏がゲストとして登壇した。数々の音楽の制作に携わり、音質には非常に厳しいと思われるが、そんな同氏でも絶賛するほどの音質を実現したとしており、発表会の会場ではOPPO Find 7から音楽を流すデモが行われた。


◯スマートフォンの課題である電池の問題を克服
一方、スマートフォンの課題と言えば、電池の問題が挙げられるだろう。4G時代に突入し、スマートフォンの電池持ちがさらに短くなったとの報告も少なくない。このことは当然、メーカーも把握しており、OPPO Find 7でも複数の対応策を導入したとしている。それらは特殊な技術により電池持ちを良くすることに加えて、急速充電に対応していることなどだ。同社では急速充電を「Rapid Charge」と名付け、わず僅か30分の間に75%も充電することが可能としている。また、VOOC充電技術の導入や7pinコネクタの採用によって、より速い急速充電を実現している。

電池パックは容量が3000mAhのリチウムポリマー電池で、3000mAhの容量を確保しながらも電池パックの取り外しを可能としている。急速充電によって短時間で充電も可能であるため、限られた時間でも予備電池を充電することが可能で、出先で電池切れとなった際に電池を交換して使うことができる。発表会では外出前に充電を忘れたことに気付くが、急速充電によって十分に充電されて安心して外出できるという説明も行われていた。なお、急速充電には専用の充電器が必要になるが、標準セットとして同梱されるので別途購入する必要はない。


◯スマートフォンと連携可能な「O-Band」も公開
OPPO Find 7と同時にOPPO初のウェアラブルデバイスとなる「O-Band」も発表されている。O-Band はスマートフォンと連携可能なリストバンド型のウェアラブルデバイスで、Bluetoothモジュールや加速度センサーを内蔵する。スマートフォン側の通知をユーザーに知らせたり、歩数の記録など健康管理を行える。また、スマートフォンとBluetoothで接続し、遠隔でカメラを操作することも可能となっている。

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OPPO初のウェアラブルデバイスとなるO-Band。スマートフォンとの連携が可能である。


その他、OPPO Find 7の特長としては独自プラットフォーム「Color OS 1.2」を採用したことやLTE方式の通信に対応したことも特徴として挙げられている。Color OSはAndroidをベースとしたOSで、OPPO N1の発表会で公開された。OPPO Find 7ではAndroid 4.3(開発コード名:Jelly Bean)をベースとしたColor OS 1.2を採用しており、同社では将来的にはColor OS 2.0も提供する予定という。Androidベースでありながら、OPPOが独自でジェスチャー機能などを導入しており、より操作性を高めることができるとしている。

また、OPPOのスマートフォンとしては初めてLTE方式の通信に対応している。LTE UE Category 4に対応しており、連続した20MHz幅の帯域幅では下り最大150Mbpsおよび/上り最大50Mbpsの通信速度を実現する。

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OPPO Find 7 軽装版で端末情報を表示したところ。Color OS 1.2.0を採用している。Android 4.3がベースである。

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LTEネットワークに接続したところ。接続先の移動体通信事業者はChina Mobile(中国移動)である。


プレゼンテーションでは特徴的な機能などの説明をした後に、その他の詳細なスペックが公開された。チップセットはQualcomm製「Snapdragon 801(MSM8974AC)」を搭載し、CPUはクアッドコアで動作周波数が2.5GHzとなる。通信方式は中国版がFDD-LTE 2600(B7)/1800(B3)MHz、TD-LTE 2500(B38)/2300(B40)/1900(B39)MHz、W-CDMA 2100(I)/1900(II)/850(V)MHz、TD-SCDMA 2010-2025(B34)/1880-1920(B39)MHz、GSM 1900/1800/900/850MHzに対応する。グローバル展開されるスマートフォンで、中国版以外に通信方式及び対応周波数が異なる3モデルが発表されている。国際版がFDD-LTE 2600(B7)/2100(B1)/1800(B3)/800(B20)MHz、TD-LTE 2300(B40)MHz、W-CDMA 2100(I)/1900(II)/900(VIII)/850(V)MHz、GSM 1900/1800/900/850MHz、メキシコ&米国版がFDD-LTE 2100(B1)/1700(B4)/700(B17)MHz、W-CDMA 2100(I)/1900(II)/1700(IV)/900(VIII)/850(V)MHz、GSM 1900/1800/900/850MHz、インドネシア版がW-CDMA 2100(I)/1900(II)/900(VIII)/850(V)MHz、TD-SCDMA A/F、GSM 1900/1800/900/850MHzとなっている。LTE対応モデルでも各モデルの対応周波数が少なく、LTE方式の通信を使えない地域も多いために注意が必要である。

その他、Bluetooth 4.0やIEEE 802.11a/b/g/n/ac準拠の無線LAN(Wi-Fi)、Wi-Fi Direct、Wi-Fi Display、NFC Type A/B、USB OTG、GPSにも対応している。センサー類は近接センサーや照度センサー、加速度センサー、4Dジャイロスコープを搭載する。内蔵メモリー(RAM)は3GB、内蔵ストレージは32GB、外部メモリーとしてはmicroSDカードスロットを備え、最大128GBまで拡張することが可能となっている。SIMカードのサイズはmicroSIMサイズ(3FF)となる。筺体サイズ(長さ×幅×厚さ)は約152.6×75.0×9.2mm、質量は約171.0gである。

最後に、発表会で説明されたOPPO Find 7を標準版として、それに対してスペックと価格を抑えたOPPO Find 7の軽装版が発表された。軽装版はチップセットがQualcomm製「Snapdragon 801(MSM8974AB)」に変更されており、CPUはクアッドコアで動作周波数が2.3GHzであり、なによりもディスプレイのサイズに変更はないものの解像度がFHD(1080×1920ドット)で、画素密度は403ppiとなっている。内蔵メモリー(RAM)は2GB、内蔵ストレージは16GB、電池パックの容量は2800mAhとスペックが抑えられているである。そのためか、質量は170.0gとわず僅かに軽くなっている。その他のスペックは基本的に標準版と同一であるが、黒色の背面は編み込んだようなテクスチャーを採用しない。中国以外の地域では「OPPO Find 7a」として展開するとし、中国ではすでに2014年3月20日午前10時(中国標準時)より販売を開始しており、価格は2998人民元(約49600円)に設定されている。

標準版や両版のグローバルにおける展開については、詳細な発売日と価格は改めて告知される予定である。

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グローバルで展開されるOPPO Find 7a(左)とOPPO Find 7 標準版(右)の端末情報を表示したところ。遅れて発売される標準版はチューニングが十分に完了していなかった。

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OPPOのスマートフォンを並べたところ。左からOPPO N1、OPPO Find 7 標準版、OPPO Find 5。

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OPPO Find 7 軽装版とOPPO Find 5を並べたところ。軽装版の質感は標準版よりも劣る。

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OPPO取扱店の店頭に設置されたOPPO Find 7 軽装版の白色の背面。OPPO取扱店では発表翌日から軽装版の販売を開始している。


記事執筆:paopao0128


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