MediaTekの5G対応ハイエンドSoC「Dimensity 1200」と「Dimensity 1100」が発表!

MediaTekは20日(現地時間)、5G(NR方式)やVoNRに対応した6nmプロセスで製造されたスマートフォン(スマホ)など向けハイエンドチップセット(SoC)「Dimensity 1200」および「Dimensity 1100」を発表しています。

同社ではすでに数多くのメーカーで「Dimensity」シリーズのSoCの採用が進んでおり、Dimensity 1200およびDimensity 1100を搭載した製品が2021年第1四半期(1〜3月)の終わりから第2四半期(4〜6月)のはじめに市場に提供される見込みだとしています。

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MediaTekのSoCはエントリーからミッドレンジまでの低価格帯の製品に多く搭載されており、同社のSoCを搭載した製品の出荷台数ではQualcommを超えるときもあり、採用するメーカーも多く、日本でも最近では京セラなどが積極的に採用しています。

そんな同社のSoCのうちでハイエンド向けとなるDimensityシリーズに最上位であるDimensity 1000およびDimensity 1000+に続き、Dimensity 1200とDimensity 1100が発表されました。特にDimensity 1200は革新的な無線通信技術やディスプレイ、オーディオ、ゲーム向け機能の強化に加え、200MPカメラや先進のAI技術などが搭載されています。

ともに高度に集積された5Gモデムを搭載しており、電力消費を大幅に抑えるMediaTek独自の5G UltraSaveテクノロジーなどの機能をサポートし、2Gから5Gに至るすべての世代の通信技術に対応するほか、5G NR方式におけるSAおよびNSA、FDD/TDD 2CC、DSS、5G DUAL SIM(5G SA+5G SA)、VoNRなどに対応します。

これにより、5G NR方式における最大通信速度はともに下り4.7Gbpsおよび上り2.5Gbpsとなっています。またシームレスで安定した接続を行うための5G HSRモードや5Gエレベーターモードもサポートしているとのこと。さらにワイヤレスではWi-Fi 6(IEEE802.11ax)やBluetooth 5.2にも対応しています。

SoCDimensity 1200Dimensity 1100
CPUオクタコア
(3.0GHz Arm Cortex-A78×1+2.6GHz Arm Cortex-A78×3+2.0GHz Arm Cotex-A55×4)
64bit 6nm
オクタコア
(2.6GHz Arm Cortex-A78×4+2.0GHz Arm Cotex-A55×4)
64bit 6nm
GPUノナコア(Arm Mali-G77 MC9)
MemoryLPDDR4x 4266Mbps(最大16GB)
StorageUFS 3.1

またDimensity 1200は168Hzの超高速リフレッシュレートに対応しており、滑らかに描画されるグラフィックで最高の映像体験を提供しており、Dimensity 1100は144Hzのリフレッシュレートに対応してシャープで遅延のない描写を実現しています。どちらも5G通話とデータ通信の同時接続、タッチスクリーンのマルチタッチ応答などの機能を含むMediaTek独自のHyper Engine 3.0 gaming technologyをサポートしています。

その他、Dimensity 1200はHDR対応5コアISPを搭載し、200MPの高精細な美しい写真の撮影を可能にしており、Staggered 4K HDRビデオキャプチャー技術の搭載によってダイナミックレンジを大幅に向上しているほか、進化した独自の6コアAIプロセッサー「MediaTek APU 3.0」を搭載し、マルチタスク処理のスケジューラー機能を強化して低遅延かつ電力消費削減を実現しています。

Dimensity 1100でも108MPカメラやMediaTek APU 3.0をサポート。これにより、両製品ともAIパノラマナイトショットやAIマルチパーソンボケ機能、AIノイズリダクション、HDRなどのAIを活用したカメラ機能を提供しているほか、AIを用いた拡張ビデオ再生機能(AI SDR-HDR変換)もサポートしているということです。

さらにともにWi-Fi 6やBluetooth 5.2をサポートしており、Bluetoothはマルチデバイスへの同時データ送信が可能で、超低遅延TWSオーディオや高音質かつワイヤレスイヤホンの駆動時間を延ばす低電力・低遅延ストリーミングを実現するLC3エンコードをサポートしています。なお、Dimensity 1200はすでに実使用に則した72のテストシナリオをテストし、TUVにおける5G性能評価の認証を取得済みだとのこと。



記事執筆:memn0ck


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