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007SHの泣き所、電池の持ちを調査

SoftBankのシャープ製スマートフォン「AQUOS PHONE THE HYBRID SoftBank 007SH」はAndroidスマートフォンでありながら折りたたみボディとテンキーを備えるユニークな端末ですが、そのボディ形状のためか電池容量はスマートフォンとしては少なめになっています。果たしてこの電池容量で実用的に使えるのか、数日使ってみた結果をレポートします。

007SHの電池容量は820mAhです。同時期に発売された006SHが1240mAh、007SHと同じく電池が弱点と言われているauのIS03でも1020mAhですので、007SHの電池容量は最近のスマートフォンとしては非常に少ない部類といえます。007SHは折り畳みボディの特性を活かして画面をこまめに消灯したり、着信時に画面が点灯しないなどの省電力化が図られていますが、果たしてこの電池容量で実際のところ実用になるのでしょうか。

そこで007SHを従来の携帯電話と同じように使用するという前提で、1日10分程度の通話と5通程度のメールを行う利用スタイルで電池の消費を調べてみました。以下の写真は1日半ほど経過した時点の電池残量グラフです。この時点で残量が60%ほどありますので、容量一杯まで使えば3日くらいは持つ計算になりますが、現実的には1日おきに充電することになると思います。もし積極的にWebブラウジングを行うなどスマートフォンらしい使い方をするならば毎日の充電は必須になるでしょう。

【007SHの電池消費グラフ。1日半で40%消費】
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通信や通話を行えば電池は確実に消費されますし、通信頻度が高いスマートフォンではそれだけ電池の消費は激しくなります。007SHがいくら省電力化に力を入れていても、通信を頻繁に行えば電池容量が少ない分だけ他のスマートフォンより電池が速くなくなることは間違いありません。ただ見方を変えれば、従来の携帯電話(いわゆるフィーチャーフォン)のような利用スタイルであればそこそこ電池は持つともいえます。

007SHとフィーチャーフォンの電池消費を比較するに当たり、フィーチャーフォンでは電池残量表示が必ずしも実体を表さない場合があることに注意が必要です。007SHの電池残量表示は1%単位の容量をそのまま電池残量アイコンに反映するので、例えば電池残量が60%の時には電池残量アイコンは6割程の表示になります。一方、例えばSoftBankのシャープ製フィーチャーフォンでは、電池残量が60%近くになっても「満タン」表示だったりします。フィーチャーフォンの表示に慣れていると、実体を正直に表す007SHのバッテリー表示がとても速く減っているように感じるかもしれません。

【007SH(左)と945SH(右)のバッテリー表示。残量は両方とも60%程度】
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世の中には何かを得るためには何かを捨てなければならないことがままあります。007SHは折りたたみボディを得る代わりに電池容量を捨てたといえます。Androidらしくバリバリ使いたいというユーザーには向かないことは明白ですが、従来フィーチャーフォンを使ってきたユーザーにアピールするという007SHの特性を考えれば、それも妥当な選択だったのかもしれません。これからAndroidスマートフォンの購入を考えている人、特に007SHが検討対象に入っている人はこの点を考慮しておいたほうがいいでしょう。


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007SH製品情報(ソフトバンクモバイル)