キングジムの大ヒット商品「ブギーボード」に半透明タイプが登場!

東京ビッグサイトにて7月4日から6日まで開催された「第29回 国際 文具・紙製品展(ISOT 2018)」にキングジムが出展し、電子メモパッド「ブギーボード」シリーズの新機種として半透明の液晶ディスプレイを使用した「ブギーボード BB-11」を展示しました。発売は8月3日を予定しており、価格は9,200円(税別)となっています。

ブギーボードと言えば「書くだけ」しかできない代わりに手軽で紙のメモ帳のように扱える電子メモパッドとして発売以来大ヒット商品となり、これまでに数種類のバリエーション製品が展開されてきましたが、今回のBB-11はその中でも半透明液晶やシリーズ最大クラスといった特に際立った特徴を持った製品です。

BB-11を発売するに至った経緯とは一体どのようなものなのでしょうか。またBB-11はどういった使い方に適しているのでしょうか。写真とともにご紹介します。

bb11-002
ブギーボードやテプラ、ポメラといったユニークなデジタル文具を次々にヒットさせているキングジム


■目の付け所がキングジムでしょ
BB-11の最大の特徴は当然ながら衝撃的なインパクトのある半透明液晶ディスプレイです。ブギーボードシリーズと言えば黒板のような黒い背景に淡いグリーンの文字といった印象ですが、本製品は裏側にテンプレートシートなどを挟まなければ透明なままで、書いた文字はほとんど読めません。

bb11-003
「書いて読む」ことを至上命題とする製品なのに透明にしてしまったその感性、ちょっとよくわからない(褒め言葉)


一見すると「どうしてこうなった」としか思えない製品ですが、ここがキングジムらしい目の付け所です。本製品は液晶部分が279×216mm(約13.8インチ)とこれまでのモデルの中で最も大きくなっており、背面のテンプレートシートを罫線タイプや方眼タイプなど用途に応じて使い分けたり、テンプレートシートと液晶との間に図面やイラストを置いてトレースに用いたりすることができるのです。

bb11-004
背面の枠部分にはテンプレートシートを挟んで固定する隙間がある


説明員によれば「これまでのブギーボードにはガイドとなる罫線や方眼といったものがなく、適当に書くだけのメモ帳としては便利でも閲覧用に綺麗に清書するといった使い方が苦手だった」とのことで、本製品によって仕事上のメモであっても多人数で共有するといった用途でも閲覧しやすい文章のメモを残せるようになったことが大きなメリットだと語っています。

こういった職場での回覧的な使い方を想定した機能として文字の誤消去を防止するスイッチが本製品にも付いており、付属のペンもしっかりと本体に取り付けられて保持できるクリップタイプとなっています。電池には従来通りボタン電池を利用しており、約5万回の消去に対応。電池交換も簡単に行なえます。

bb11-005
本体付属のテンプレートシートは2枚。裏表にテンプレートが印刷してあり、罫線、方眼、ドット、無地の4種


bb11-006
ドットパターンのテンプレート


bb11-007
ペンはマグネットで本体に接着するほか、クリップでしっかりと本体に固定できる


bb11-008
クリップ内側の突起が本体の凹部にハマり外れにくい仕様


■新たに「部分消し」機能を搭載!
さらに本製品では新機能として「部分消し」機能を搭載しています。これまでのブギーボード製品では一度書いたものは全画面で消去する以外に消す方法がありませんでしたが、本製品では本体上部にある一部消去用のボタンを押しながら付属のペンの裏側を使うことで、あたかも紙のメモ帳に鉛筆で書いた文字を消しゴムで消すかのように消すことができるというものです。

この機能によって仮に長文を書いている際に書き間違えたとしても全てを書き直す必要がなくなり、ブギーボードとしての利便性はかなり向上したのではないでしょうか。

bb11-009
消去ボタンの左側にあるのが部分消去用ボタン。右側のスライドボタンは誤消去防止ボタン


bb11-010
このように書いた文字の一部を消すことができる。消し跡が本物の消しゴムっぽいのは「狙ったわけではない」とのこと


■ブギーボードの新たな挑戦
従来のブギーボードは手軽さと軽快さを重視したものが多く、かつて販売していたパソコンと連携する高機能タイプなどは販売が終了して以来後継機種が作られないなど、そのバリエーション展開はなかなかに厳しいようでした。

そのような中での本製品の発売はブギーボードへの新しい価値観を付加する再チャレンジでもあり、新たなユーザー獲得への大きな一歩となります。昨今は他社製の電子メモパッドも数多く登場しており、ブギーボードシリーズが価格面でも割高感が否めなくなりつつある中、新しい使い方の提案がどこまでユーザーに受け入れられアイデアを引き出せるのかが気になるところです。



記事執筆:秋吉 健


■関連リンク
エスマックス(S-MAX)
エスマックス(S-MAX) smaxjp on Twitter
S-MAX - Facebookページ
電子メモパッド「ブギーボード」シリーズに、シリーズ最大の画面サイズが登場! 「Boogie Board(ブギーボード)」BB-11発売 | ニュース 2018年 | ファイルとテプラのキングジム