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GALAXY SIII SC-06Dをバッテリーベンチ!

すでに先週17日(日)から事前予約が開始され、NTTドコモから今週28日(木)に発売開始される今夏注目度No.1のハイスペックスマートフォン「GALAXY SIII SC-06D」(サムスン電子製)。

高速データ通信規格LTEによるサービス「Xi(クロッシィ)」に対応し、ワンセグに加えて、おサイフケータイ(Felica)にも対応し、いよいよ快適な操作性だけでなく、機能的にも日本で使いやすいものとなっています。

ただ、これまでのXi対応スマートフォンの最大の問題点は電池の持ちが従来の3GによるFOMAでの通信のみに対応したスマートフォンと比べると圧倒的に悪いという点がありました。

そこで、今回はXiに対応しているGALAXY SIII SC-06Dの電池持ちを検証するためにバッテリーベンチを行いましたので紹介したいと思います。

機種GALAXY SIIIGALAXY SII LTEOptimus LTEMEDIAS LTEARROWS X LTE
型番SC-06DSC-03DL-01DN-04DF-05D
メーカーサムスン電子サムスン電子LGエレクトロニクスNECカシオ富士通
チップセットMSM8960APQ8060+MDM9200OMAP4430+MDM9200
連続待受時間LTE270時間250時間240時間200時間200時間
3G400時間300時間300時間240時間490時間
GSM330時間250時間240時間210時間290時間
連続通話時間3G500分350分340分250分340分
GSM600分360分240分340分460分
バッテリー容量2,100mAh1,850mAh1,800mAh1,520mAh1,400mAh


まずはさらっとスペックを確認しておきましょう。スペック的に見ると、GALAXY SIII SC-06Dはバッテリー容量こそ多少アップしていますが、LTEによる連続待受時間はGALAXY SII LTE SC-03Dと比べるとそれほど向上していないようにも見えます。もちろん、他の「MEDIAS LTE N-04D」や「ARROWS X LTE F-05D」と比べると長くなっているという感じもしますけども。

また、注目したいのではチップセットが従来のXi対応スマートフォンではモデム用にQualcomm製「MDM9200」を搭載し、それとは別にアプリケーションプロセッサを搭載していましたが、GALAXY SIII SC-06Dではワンチップ化しています。

このワンチップ化したQualcomm製「MSM8960」によってCPUやGPUなどが28μmプロセス製造の「Snapdragon S4」になったことで動作の快適性が向上したことはすでにベンチマーク結果を行い、紹介してきましたが、モデム側も少消費電力化がなされている可能性もあります。

今回のバッテリーベンチでは、GALAXY SIII SC-06DとGALAXY SII LTE SC-03Dの2機種において都内Xiエリア内における連続Youtube視聴テストを行いました。条件としては、なるべく「最新スマートフォン徹底比較(2011年度冬春モデル編):第2回 バッテリーの持つスマートフォンは? 省電力機能はどう?――35機種を検証 (3/3) - ITmedia +D モバイル」の記事に合わせています。

ざっとした条件としては、
1)ディスプレイの明るさは中間程度に統一しています
2)Android端末では「Battery Mix」アプリを使って残量を確認しました
3)動画視聴時のディスプレイは常時点灯のままです
4)端末に保存されているアプリ数はほぼ初期状態のままです
5)Wi-Fi、GPS、Bluetoothはオフにしています
としています。

ちょっと2時間以上の動画を見つけられなかったので、1時間45分程度の動画を視聴した結果が以下のようになっています。

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br />GALAXY SII LTE SC-03D(左)およびGALAXY SIII SC-06D(右)によるBattery Mixのキャプチャー


上記の結果による直線から1時間後および2時間後のバッテリー残量を計算すると、GALAXY SII SC-03Dでは、1時間後が77%、2時間後が53%、GALAXY SIII SC-06Dでは、1時間後が87%、2時間後が75%となります。

単純に倍近くGALAXY SII LTE SC-03Dが減っていることから、GALAXY SII LTE SC-03Dと比べるとGALAXY SIII SC-06Dはバリバリ通信して使った状態では倍近くバッテリーが持つということになるかと思われます。

また、このGALAXY SII LTE SC-03Dの結果は、先のITmediaによる結果(1時間後76%、2時間後52%)とほぼ同じであることから条件はほぼ同じと見ていいかと思います。そこで、GALAXY SIII SC-06DとGALAXY SII LTE SC-03Dを今回のもの、それ以外をITmediaの結果として表にまとめると以下のようになります。

このように、GALAXY SIII SC-06Dは従来のXi対応スマートフォンと比べるとバリバリ通信して使った状態でおおよそ倍以上バッテリーが持つようです。なお、今回利用したGALAXY SIII SC-06Dは開発機であり、製品版とは異なります。そのため、さらにバッテリーの持ちが良くなる可能性もありますので、期待したいところです。


機種GALAXY SIIIGALAXY SII LTEOptimus LTEMEDIAS LTEARROWS X LTE
型番SC-06DSC-03DL-01DN-04DF-05D
1時間後87%77%72%67%72%
2時間後75%53%35%11%53%


記事執筆:memn0ck


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