ソフトバンクがMVNOにLTE網を本格貸し出しと報道!

日本経済新聞は24日、ソフトバンクモバイルが高速通信規格「SoftBank 4G LTE」の名称で構築しているLTE(FDD-LTE)網の仮想移動体通信事業者(MVNO)への卸売り事業を本格的に開始する方針を固めたと報道しています。

記事では「早ければ今春にも総務省に申請し、認められ次第プロバイダーなどへの卸売りを始める方針だ。」とし、「自社LTE回線の開放姿勢をアピールすることで、NTTグループに対し光回線のさらなる開放を迫る狙いもあるとみられる。」としています。

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これまでソフトバンクモバイルの回線を貸し出しているのはほぼソフトバンクグループのみとなっており、しかも、接続形態がL3接続となっているためMVNOが独自のサービスなどを展開しづらい状況となっています。

一方、NTTドコモはL2接続というより回線のきめ細かな制御が可能な接続形態にも対応しており、これにより、MVNO各社が“格安SIM”と呼ばれるようなものを中心に独自のサービスを展開しており、100万回線を超えるなど利用が急増しています。

ソフトバンクモバイルや、そして、同様にMVNOに積極的ではないau(KDD)の2社に対してもMVNO大手で、新規でMVNOに参入しようという企業にMVNOの指南や設備を用意するMVNE事業を行っている日本通信が昨年3月にL2接続の申し入れをしていました。

総務省が電気通信事業法やNTT法によるNTTグループへの規制を継続するか否かを検討する会合を開催予定で、先日報道もあったように総務省ではNTTの光回線とNTTドコモの携帯電話のセット利用による割引を導入可能にする方針だとも伝えられており、これに対し、ソフトバンク代表取締役社長の孫正義氏が決算説明会で反論していました。

そのため、ソフトバンクが総務省によるNTTグループへの規制を再検討するタイミングに合わせてMVNOのL2接続を開始することで、ソフトバンクモバイルのLTE回線の開放姿勢を示し、NTTの光回線の開放問題をクリアにするために有利な展開にしたいとの思惑もありそうだと記事ではまとめています。

記事執筆:S-MAX編集部


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ソフトバンク、LTE回線卸売りへ NTTに揺さぶり  :日本経済新聞