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SIMフリースマホ「FREETEL RAIJIN」は大容量電池で持続力は十分!でも性能は!? |
仮想移動体通信事業者(MVNO)としての携帯電話サービスの提供やSIMフリー製品の開発・販売を「FREETEL」ブランドで行っているプラスワン・マーケティングから2月1日から発売されたSIMフリーのAndroidスマートフォン(スマホ)「RAIJIN 雷神(型番:FTJ162E)」。
5000mAhというスマホとしては非常に大容量のバッテリーを搭載し、仕様上の連続待受時間が約24日間可能とされている持久力自慢な1台となっています。またメタルボディーや指紋センサーなども搭載し、価格は希望価格で税別29,800円、税込32,184円と手にしやすい機種となっています。
これまで筆者も発売日に購入し、開封して同梱品の紹介や内蔵アプリおよび基本機能などの解説をお送りしてきましたが、今回は基本的な性能をベンチマークアプリを使ってチェックしました。
【RAIJINのスペックを再確認】



CPU-Zで表示したRAIJINのスペックと仕様
まずはスペックをまとめて解析して表示するアプリ「CPU-Z」にてRAIJINの基本仕様を再確認しておきます。
改めて性能に関連する部分の基本的な仕様を解説すると、CPUはMediaTek製のミドルクラス向けオクタコアCPU「MT6750」(最大1.5GHz×4コア+最大1.0GHz×4コア)を搭載し、GPUは「ARM Mali T-860」、内蔵メモリー(RAM)は4GB、画面(ディスプレイ)解像度は1080×1920ドットのフルHDとなっています。
テスト前の筆者の印象としては「ミドルクラスのスペックながらRAMにかなり余裕を持った機種」という認識でした。
ディスプレイの実サイズやRAIJINの最大の特長でもあるバッテリー容量については、ベンチマークテストの結果には結びつかないので、特に考慮しませんが、4GB RAMというミドルスペックのスマホとしては相当に大きいRAMがベンチマーク結果に影響されるかがポイントになりそうです。
【使用したベンチマークアプリ】
今回、テストに使うのはスマホのベンチマークアプリとして定番の総合性能を計測する「AnTuTu Benchmark」と「PC Mark」、主にゲームなどで重要になる3D描画(レンダリング)能力をテストする「3DMark」。そして、CPUのマルチコアとシングルコアの性能を個別に測定する「Geekbench 4」を使いました。・CPUに絞った性能を「Geekbench 4」



RAIJINのCPUスコア(写真=左)とシングルコア性能比較(写真=中)とマルチコア性能比較(写真=右)
Geekbench 4におけるスコアはシングルコア性能が589、マルチコア性能が2450となりました。シングルスコア性能を他の端末との比較で見るとかなり低いことがわかります。比較製品の一番下にあったGoogleのリファレンスモデル「Nexus 5X」よりも非常に低く、シングルコア性能だけで見た場合はかなり厳しい数値ではないかと思われます。
一方で、マルチコアでのスコアは2450とそれなりの数値(とはいえ、2年前に発売された「Galaxy S5」とほぼ同数値ですが)が出ており、マルチコア処理をうまく使うことで、1コア当たりの低めの性能をカバーできるのではないかと思われます。
なお、余談ですが、RAIJINと同じ「Android 7.0(開発コード名:Nougat)」へアップデートしたNexus 5Xは内部の最適化が進んだためか、シングル1163、マルチ2665と参考数値よりもさらにスコアが伸びていました……。
総合性能を「AnTuTu Benchmark」と「PC Mark」で確認


「AnTuTu Benchmark」のスコア(写真=左)とスコア比較(写真=右)
いよいよ本番とも言える総合的な性能を数値化してテストする定番のベンチマークアプリのAnTuTu BenchmarkとPC Markで性能の違いを見てみましょう。総合スコアを計測するベンチマークアプリ2種で計測した結果がこれらになります。
まず、AnTuTuベンチマークでの大手メーカーのフラグシップモデルは10万超えの世界に突入しているため、このあたりの世界と比較してしまうと、どうしても力不足感は否めません。
AnTuTu Benchmarkではスコア上位50機種を対象に詳細な比較ができますが、50位の製品(日本未発売のサムスン電子製「Galaxy Note5」)と比べてもスコアが離れすぎており、比較として適当ではないかと思います。


「PC Mark」のスコア(写真=左)とスコア比較(写真=右)
そして、PC Markでのスコアは3027。こちらでも大手のハイスペックモデルは5000超えの世界に入っているため、見劣りしてしまいます。
しかしながら、PC Markは非常に数多くの比較対象のデータを参照できるため、近い数値の機種を見つけることができます。この比較表において3027という数字はソニーモバイルコミュニケーションズ製「Xperia Z1」とLGエレクトロニクス製「LG G2」の間に入るスコアになります。
感覚としては「RAIJINのスコアは数年前のハイエンド級」といったスコアでしょうか。とはいえ、通常使いのWebブラウジングやTwitter、FacebookなどのSNSアプリを使う程度であればまったく問題はない数値です。
・3Dレンダリング能力を「3D Mark」でチェック


「3D Mark」のスコア(写真=左)とスコア比較(写真=右)
こちらはスマホで処理の重たい3Dグラフィック描画能力をテストする3D Markにおける「Sling Shot Extreme」(OpenGL ES 3.1対応)のスコアになります。
上位勢は2500前後から3000超え(最上位のNvidia Shieldは4000に迫るスコアだが据え置き機なので、ここでは除外)に対し、RAIJINのスコアは383でかなり低めです。ベンチマーク中もPC Markの時とは異なり動作が重く、コマ送りに近い状態で動作していました。
一方でちょっと面白いと思ったのがスコア比較で、見てみるとauの独自ブランドタブレットとして販売中の「Qua Tab PX」が同じ数値となっていました。
まったく同じとは言えませんが、Qua Tab PXを持っている人は動作を試す参考になるかもしれませんね。
3D描画をバリバリ使うようなゲームは少々厳しいかもしれませんが、ブラウザーゲームやカードゲームといったものであれば、問題なく遊ぶことができると思われます。なお、Android版「艦隊これくしょん」を入れてみた限りでは特に問題はなさそうです。
【RAIJINのベンチマークまとめ】
ベンチマークアプリにて調べた感想ですが、RAIJINは「普段使いのスマホとしては問題ないが、派手なゲームを遊ぶにはちょっと厳しい」といった印象でした。SoC(CPU・GPU)自体の性能はミドル級であまり高い性能を出せるものではありませんが、4GB RAMを搭載することで余裕のある動作ができる機種かと思います。
ベンチマークによる比較は本機の肝である大容量バッテリーとは関係が薄いためこのテストの結果がすべてを決めるわけではありませんので、あくまでも参考のひとつとして見ていただければと思います。
もうしばらく使ってみて、後日に最後のまとめ記事を執筆する予定ですので、そちらもお楽しみに。
記事執筆:河童丸
価格:無料
カテゴリ: ツール
開発者:AnTuTu
バージョン:端末により異なります
ANDROID 要件:端末により異なります
Google Play Store:http://play.google.com/store/apps/details?id=com.antutu.ABenchMark

価格:無料
カテゴリ: ツール
開発者:Futuremark Oy
バージョン:2.0.3710
ANDROID 要件:5.0以上
Google Play Store:http://play.google.com/store/apps/details?id=com.futuremark.pcmark.android.benchmark

価格:無料
カテゴリ: ツール
開発者:Futuremark Oy
バージョン:1.6.3439
ANDROID 要件:4.0以上
Google Play Store:http://play.google.com/store/apps/details?id=com.futuremark.dmandroid.application

価格:無料
カテゴリ: ツール
開発者:Primate Labs Inc.
バージョン:4.0.4
ANDROID 要件:5.0以上
Google Play Store:http://play.google.com/store/apps/details?id=com.primatelabs.geekbench

価格:無料
カテゴリ: ツール
開発者:CPUID
バージョン:1.22
ANDROID 要件:2.2以降
Google Play Store:http://play.google.com/store/apps/details?id=com.cpuid.cpu_z

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