リモート会議を快適に!ソースネクストが新ブランドを立ち上げ |
パソコン(PC)ソフトやAI翻訳機「POCKETALK(ポケトーク)」(以下、ポケトーク)などを展開するソースネクストは6月15日、「ソースネクスト 新製品発表会」を都内で開催し、会議関連製品に特化したブランド「KAIGIO(カイギオ)」を新たに立ち上げると同時に、KAIGIO向けの製品「全録KAIGIO(ゼンロクカイギオ)」「満面KAIGIO(マンメンカイギオ)」「KAIGIO MeePet(カイギオ ミーペット)」(以下、MeePet)を6月から順次発売することを発表した。
今回の発表会は、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策を実施。発表会場における取材陣の参加人数を制限し、YouTube Liveによるオンラインでの同時配信も実施した。
本記事では写真や動画を交えながらプレゼン内容を中心にレポートをする。
登壇した同社代表取締役社長の小嶋智彰氏は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響(以下、コロナ禍)により、働き方が大きく変化したことを指摘し、そのひとつとして、テレワークの普及について、コロナ禍以前よりも導入率が2倍に伸びていることを指摘した。
東京都産業労働局の「多様な働き方に関する実態調査(テレワーク)」の「テレワーク普及の状況」によると、2019年では導入済が25.1%だったのに対し、2020年12月では58.8%と急激に増加していることがわかる。
20代~60代のリモート会議経験者のビジネスパーソンを対象にしたリモート会議に関するアンケートを実施したところ、半数以上が週1回以上のリモート会議をしていることが判明したという。
多くの人がリモート会議をしている一方で、リモート会議での困りごとやトラブルも多いそうで、
・システムトラブル等でつながらないことがある
・相手の表情・反応が分かりにくい
・マイクやスピーカーがハウリングするとがある
・雑音で聞き取りにくい
・発言が被ってしまう
・誰が発言しているのか分かりにくい
こうした意見が上位を占めている。
他にも
・カメラやマイクの設定が難しい
・背景が写り込む
・パソコンやスマートフォンが占有され他の作業ができない
・パソコン周辺機器のケーブル配線が煩雑になってしまう
こうした意見などもあり、実際に1度でもリモート会議に参加したことがある人であれば、容易に想像できる内容ばかりだ。
しかし、そうした困りごとやトラブルなどがありながらも、およそ8割の人は今後もリモート会議を続けていきたいとの意見を寄せているとのこと。こうしたアンケート結果を踏まえた上で小嶋氏は「リモート会議は今後もやりたいけれども、様々な困りごとがまだまだたくさん存在する。ここにビジネスチャンスがあるのではないかと我々は考えている」と語った。
また、小嶋氏は「会議で物事を決めていくのは文化的な側面もあるが、例えば株主総会や取締役会こういったものは法律でやらなければいけないと決められている。一人でなんでもかんでも決めるというのは実際には難しく、大事な物事はしっかりと会議で決めていくというのが、法的にも文化的にも今後も残っていく」と会議そのものについても言及。さらに小嶋氏は、上場企業の役職員のデータとして1年間で費やす1人当たりの会議時間は約630時間(26.25日分)にも上ることを示した。
そうした「会議事情」がある中、ソースネクストでは「会議を、変えよう」と銘打ち、リモート会議における様々なニーズに応える製品を扱う新しいブランドとして「KAIGIO(カイギオ)」を立ち上げ、今回同ブランド向けの3つの新製品を発表した。
1つ目の新製品は、Webカメラの映像を自動で分割するPC向けのソフト「満面KAIGIO」だ。複数人が映った会議室の映像では奥にいる人の表情が分かりにくい。満面KAIGIOは、顔認識によって人物を認識し、一人一人をフォーカスした分割表示が可能。人物が増えれば自動で分割画面が増え、退出などして人物が減れば分割表示も自動で減る。
利用するWebカメラにより前後はするが、顔認識できる距離はWebカメラからおよそ5m以内とのこと。また、固定で表示したいエリアを選択して常時映し出す機能も搭載している。
インストールした後は、カメラ選択画面で満面KAIGIOを選ぶだけで自動分割表示をしてくれる。ZoomやMicrosoft Teams、Webexでは動作検証済み、SkypeやGoogle Meet等の各種サービスにも対応する予定。価格は19,800円で、1ライセンスでインストール可能なPCの台数は1台のみ。発売日はダウンロード版が8月26日(木)、パッケージ版が10月6日(水)の予定で、現在は予約受付中。
2つ目の新製品は、Web会議を録画できるPC向けのソフト「全録KAIGIO」だ。動画で録画することに加え、画像キャプチャを自動で生成してフォルダにまとめてくれるという。
さらに、Zoomであれば全自動連携が可能。会議が始まれば自動で録画、会議が終了すれば自動で録画を停止するといった設定もできるため、操作不要で撮り忘れの防止にもなる。また、全自動連携はZoomのみだが、他の機能はMicrosoft Teams、Webexなどのサービスにも対応する。
価格は9,900円。ダウンロード版は発表会の同日から販売を開始しており、パッケージ版も7月30日(金)発売で、現在はどちらも販売中だ。
そして3つ目はハードウェアの新製品で、Zoom SDK(Software Development Kit:ソフトウェア開発キット)を利用したリモート会議専用機「MeePet」だ。現在、リモート会議を利用するには、PCやスマートフォン(スマホ)もしくはタブレットといったデバイスにWeb会議システムのソフトや専用アプリをインストールして利用することになる。
MeePetはネットワークには接続できるが、インターネットやメールなどは使えない。まさにリモート会議に特化した専用機だ。
MeePetの本体サイズは約211(幅)×155.2(高さ)×104mm(厚み)で、重量は約966g。内蔵メモリー(RAM)は2GB、ストレージ容量(ROM)は16GB、内蔵バッテリーは5000mAのリチウムイオン、外部接続はイヤフォンジャック(4極ステレオミニプラグ)、有線LAN、HDMI端子x1、USB Type-A端子x2、USB Type-C(充電専用)端子を備える。
製品名 | KAIGIO MeePet |
本体サイズ | 約211(幅)×155.2(高さ)×104mm(厚み) |
本体重量 | 約966g |
内蔵メモリー(RAM) | 2GB |
ストレージ(ROM) | 16GB |
バッテリー | 5000mAh リチウムイオン電池 |
外部接続 | イヤフォンジャック(4極ステレオミニプラグ)、有線LAN、HDMI端子x1、USB Type-A端子x2、USB Type-C(充電専用)端子 |
有線LAN | CAT5 |
無線LAN | IEEE802.11 a/b/g/n |
利用可能なリモート会議 | Zoom/Microsoft Teams/Webex Meetings |
メーカー保証 | 1年間 |
同梱物 | スタートガイド/ユーザー登録カード/ハードウェア保証書/取扱説明書/ACアダプター |
発売日 | 2021年8月18日(水) |
価格 | 29,700円 |
小嶋氏は、今後もKAIGIOシリーズの製品は増やしていくとした上で、2024年末までのおよそ3年間で「売り上げ100億円を目指して育てていきたい」と語った。
記事執筆:2106bpm(つとむびーぴーえむ)
■関連リンク
・エスマックス(S-MAX)
・エスマックス(S-MAX) smaxjp on Twitter
・S-MAX - Facebookページ
・KAIGIO 関連記事一覧 - S-MAX
・ソースネクスト 関連記事一覧 - S-MAX
・新製品/KAIGIO MeePet、満面KAIGIO、全録KAIGIO | ソースネクスト企業サイト
・会議を、変えよう「KAIGIO」|ソースネクスト総合サイト
・リモート会議専用機「MeePet」