総務省は24日、同省に設置されている情報通信審議会において「情報通信技術分科会(第196回)」が開催され、同審議会から2025年9月25日(木)付け電気通信技術審議会諮問第82号「非静止衛星を利用する移動衛星通信システムの技術的条件」のうちの「衛星コンステレーションによる携帯電話向け700MHz帯非静止衛星通信システムの技術的条件」について一部答申を受けたとお知らせしています。
これにより、スマートフォン(スマホ)などの既存の携帯電話を用いて衛星と直接通信を行う衛星通信サービス(いわゆる「衛星ダイレクト通信」)において700MHz帯を利用する場合の技術的条件が策定され、同省ではこの答申を踏まえて速やかに関係規定の整備などを行う予定となり、2026年9月にも関連省令などを改正する見込みとなりました。
この700MHz帯を利用したスマホと衛星の直接通信による衛星通信サービスは楽天モバイルが「Rakuten最強衛星サービス」として利用する予定で、楽天モバイルではこれまでに2026年第4四半期(9〜12月)にサービスを開始する予定であることを案内しており、今回の答申を受けて関連省令などを改正が行われれば、省令などの法整備としてはいつでもサービスを開始できることになります。
スマホなどを用いて衛星と直接通信を行う衛星ダイレクト通信は離島や海上、山間部などの通信インフラが整備されていない地域を効率的にカバーできるほか、自然災害等の非常時の通信手段としても期待されています。このような衛星ダイレクト通信に関する利用ニーズに迅速に対応し円滑な導入を図るため、2025年9月以降に情報通信審議会において「衛星コンステレーションによる携帯電話向け700MHz帯非静止衛星通信システムの技術的条件」について検討が進められてきましたが、その検討の結果として新たに総務省は情報通信審議会から一部答申を受けました。
答申では携帯電話ネットワーク向け周波数として割り当てられた700MHz帯(上り715〜718MHz、下り770〜773MHz)を使用し、通信方式はFDD方式、NB-IoTはHD-FCC方式とし、eMTCはHD-FDD方式とすることができ、多元接続方式・多重接続方式はOFDM方式およびTDM方式との複合方式を下り回線(衛星局送信・移動局受信)に、SC-FDMA方式を上り回線(移動局送信・衛星局受信)に用い、チャネル幅3MHz、キャリア設定周波数間隔100Hz、送受信周波数間隔55Hzとすることとされています。
また変調方式は規定されず、システム設計上の条件としてフレーム長は10msであり、サブフレーム長は1ms(10サブフレーム/フレーム)、スロット長は0.5ms(20スロット/フレーム)であること、サブキャリア間隔3.75kHzのNB-IoTにおいてはスロット長は2ms(5スロット/フレーム)であることとされ、衛星局からの電波の受信電力の測定または当該衛星局からの制御情報に基づいて空中線電力が必要最小限となるよう自動的に制御する機能を有する必要があるとのこと。
さらに移動局と自動車用電子機器や医療電子機器などとの相互の電磁干渉に対しては十分な配慮が払われている必要があり、無線設備規則に適合しているほか、無線設備の技術的条件として通常の動作状態において衛星局送信周波数より55MHz低い周波数に対して±(0.1ppm+15Hz)以内であること、eMTCの移動局は衛星局の制御信号により指示された移動局の送信周波数に対し、HD-FDD方式であって連続送信時間が64msを超える場合は±(0.2ppm+15Hz)以内、FDD方式の場合、HD-FDD方式であって連続送信時間が64ms以下の場合は±(0.1ppm+15Hz)以内であるなどを満たす必要があるとされています。
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