タイ最大手の携帯電話事業者「AIS」の4G LTE対応プリペイドSIMカードを試してきた!CAやVoLTEも利用可能【レポート】


タイの携帯電話事業者「AIS」のLTE対応プリペイドSIMカードを試す!

タイ王国(以下、タイ)で最大手の携帯電話事業者であるAdvanced Info Service(AIS)は2016年1月下旬に「AIS 4G ADVANCED」として正式にLTEサービスを開始した。サービス開始直後からLTEに対応したプリペイドSIMカードも発売しており、今回、実際にタイに渡航して首都・バンコクで試してきたので紹介する。

タイには5社の携帯電話事業者が存在し、2015年末時点で加入数シェアは5社のうち大手3社で97%以上を占める。大手3社の一角をなすAISは45%以上のシェアを保有し、タイで最大手である。AISは一般的に略称かつブランド名のAISとして知られている。

また、タイではシェア3位でTrueMove HブランドのTrue Move H Universal Communication(TUC)が2013年5月に、シェア2位でdtacブランドのTotal Access Communicationが2014年5月にLTEサービスを開始しており、大手3社の中でAISは大幅にLTEサービスの開始が遅れていた。

AISのLTEサービスは2015年12月よりトライアルを実施し、一部顧客はLTEサービスを先行して試せたが、2016年1月下旬にようやくLTEサービスを商用化し、4G ADVANCEDとして大々的に展開している。なお、AISは子会社のAdvanced Wireless Network(AWN)を通じてLTEサービスを提供している。

最大手のAISがLTEサービスとCAを開始

AISのLTEサービスはFDD-LTE方式を採用しており、周波数は2.1GHz帯(Band 1)と1.8GHz帯(Band 3)である。帯域幅は2.1GHz帯が5MHz幅×2または10MHz幅×2、1.8GHz帯が15MHz幅×2となる。AWNを通じて900MHz帯も取得済みで、FDD-LTE方式の900MHz帯(Band 8)を導入する計画である。

LTE-Advancedの主要技術であるキャリアアグリゲーション(CA)も導入し、組み合わせは2.1GHz帯と1.8GHz帯を束ねたCA_1A-3Aとなる。CAによる通信速度の理論値は2.1GHz帯の帯域幅が5MHz幅であれば下り最大150Mbps、10MHz幅であれば下り最大187.5Mbpsに達する。

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AIS 4G ADVANCEDを大々的に展開

空港でプリペイドSIMカードを販売

AISのLTEサービスに対応したプリペイドSIMカードは空港でも購入できる。到着後すぐに購入して利用できるため、空港で買っておくと手っ取り早い。なお、バンコクにはスワンナプーム国際空港(BKK)とドンムアン国際空港(DMK)があり、両空港ともAISショップを設置する。設置場所はスワンナプーム国際空港が到着階(2階)、ドンムアン国際空港が到着階(1階)となるが、ドンムアン国際空港は国際線のターミナル1と国内線のターミナル2を結ぶ連絡通路にあり、事前に把握していなければ見つけづらいかもしれないので注意して欲しい。

AISショップでは旅行者向けプリペイドSIMカード「AIS TRAVELLER SIM」を販売しており、これでタイ渡航者もLTEサービスを利用できる。音声通話などで利用できる残高やデータ通信を含めたパッケージプランを提供し、スワンナプーム国際空港のAISショップで案内していたプランは表1の通りである。

表1 AIS TRAVELLER SIMの料金プラン(スワンナプーム国際空港)
価格 初期残高 データ通信容量(高速) 有効期間
299タイバーツ
(約908円)
100タイバーツ分
(約304円)
無制限(1.5GB)※1 7日間
449タイバーツ
(約1,363円)
100タイバーツ分
(約304円)
無制限(2.5GB)※1 10日間
549タイバーツ
(約1,667円)
50タイバーツ分
(約152円)
無制限(4.5GB)※1 30日間
849タイバーツ
(約2,577円)
50タイバーツ分
(約152円)
無制限(9GB)※2 30日間
1,049タイバーツ
(約3,185円)
100タイバーツ分
(約304円)
無制限(12GB)※3 30日間

※ 所定の高速データ通信容量を超過すれば、通信速度は※1が64kbps、※2が128kbps、※3が256kbpsに低速化する。また、料金は原稿執筆時点における為替レート(1タイバーツ=約3.04円)で計算している。

データ通信容量が無制限とはいえ所定の高速データ通信容量を超過すると低速化するため、用途によっては実用的に使えないこともある。

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スワンナプーム国際空港にあるAISショップ
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ドンムアン国際空港にあるAISショップ
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スワンナプーム国際空港のAISショップで案内しているプラン

街中でもプリペイドSIMカードを購入可能

空港以外に街中の直営店や代理店でもAISのプリペイドSIMカードを購入できる。また、LTEサービスに対応したプリペイドSIMカードは多数のラインナップがあり、用途に応じて選択可能だ。

筆者は街中のAISショップでは「FREEDOM SIM」を購入した。初期パッケージ代は50タイバーツ(約152円)で、トップアップしてからデータ通信のパッケージなどを購入する。ただ、FREEDOM SIMは開通から7日間はFacebookとLINEのデータ通信を無制限に利用可能で、それに加えてトップアップすれば7日間有効で512MBの高速データ通信が付与される。最低金額をトップアップするだけで高速データ通信を得られ、またAISが提供する公衆無線LANサービスのAIS SUPER WiFiも利用可能となる。AIS SUPER WiFiのユーザー名とパスワードはトップアップ後にSMSで送られる。

AISショップやAISフラッグシップストアにあるトップアップマシンはトップアップの最低金額が20タイバーツであるため、初期パッケージ代を含めて計70タイバーツ(約213円)で512MBの高速データ通信を使えた。512MBを超過後は従量制で残高からデータ通信料を引くため、トップアップした残高があれば継続して高速データ通信を利用できる。

筆者は他社のプリペイドSIMカードも購入したため、AISの高速データ通信は1GBあれば十分で、また筆者の用途ではAIS TRAVELLER SIMの低速な無制限のデータ通信は不要と判断し、2枚のFREEDOM SIMを購入して140バーツで1GBの高速データ通信を利用した。

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バンコクにあるAISフラッグシップストア
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AISショップにあるトップアップマシン

VoLTEも利用可能

AISは2016年3月にVoLTEを導入しており、プリペイドSIMカードでも利用できる。ただ、VoLTEの利用には登録が必要で、ダイヤル画面から*412*1#に発信して無料で登録可能だ。また、ダイヤル画面から*412*2#に発信して登録を解除できる。

VoLTEによる高音質な音声通話などの恩恵を受けるには、発着信の両方がAISのVoLTEに登録した回線を使用し、かつAISのVoLTEに対応した端末をVoLTEが有効な状態で利用する必要がある。

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AISのVoLTEが有効な状態
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VoLTEの利用を登録

AISではスマホ向けアプリを活用可能

AISはAndroid端末とiOS端末向けの専用アプリとして「AIS App」を提供しており、アプリを起動してeService、My Profileを順に選択すると電話番号、加入済みプラン、残高、有効期限などを確認できる。また、AIS Appではデータ通信のパッケージなどの購入も可能であり、残高や有効期限はダイヤル画面から*121#に発信しても確認できる。なお、対応言語はタイ語と英語だ。

AISのモバイルネットワークに接続時は自動的にログインできるが、そうでなければログイン画面が表示されて電話番号の入力を求められる。電話番号を入力するとSMSで4桁のワンタイムパスワードが送られてくるため、ワンタイムパスワードを入力してログインする。なお、AIS Appにおけるデータ通信は無料でないため注意したい。

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AIS AppでMy Profileから各種状態を確認

AISのプリペイドSIMカードの注意点など

タイの政府機関で電気通信分野などを管轄するNational Broadcasting and Telecommunications Commission(NBTC)は2015年2月1日よりプリペイドSIMカードの登録を義務化して回線ごとに実名などの個人情報を登録する必要があり、プリペイドSIMカードの購入には身分証明書の提示が必須で、パスポートを提示すれば問題ない。

SIMカードのサイズはminiSIMカード(2FF)サイズ、microSIMカード(3FF)サイズ、nanoSIMカード(4FF)のトリプルカットで、サイズに関する心配は不要である。APNはinternetと案内している。案内されたAPN以外でもデータ通信を利用できたが、案内通りに設定しておけば無難である。テザリング機能も問題なく利用できた。

また、SMSやAIS AppではLTEサービスを利用できるデータ通信サービスが3G Free Netや3G Free Internetと表記されることもあるが、3Gの表記は無視してよい。LTEサービスの提供エリアはバンコクなど主要都市では整備が進んでいるが、未整備の地方都市も多いため、地方都市を訪問する場合は事前にAISの公式ウェブサイトで提供エリアを確認するようにしたい。バンコクの大型商業施設では屋内基地局も整備されており、屋内や屋外に関係なく快適にAISのLTEサービスを利用できた。

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AISのLTEサービスに対応したプリペイドSIMカード
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AISのLTEネットワークに接続して通信速度を測定
記事執筆:田村和輝

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