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立体映像がみんなところにやってくる

2011年1月8日(土)~1月10日(月)幕張メッセで任天堂株式会社は、Nintendo 3DS体験会を開催した。
裸眼3D液晶を搭載した新しい「DS」と言う事で、多くの来場者がプレイアブルデモを楽しんでいた。人気ゲームには数十分~約2時間待ちの行列が出来るほどの大盛況となった。

先月(2010年12月)、3D液晶を搭載したAndroidが発売となり、任天堂が満を持して発売するNintendo 3DSの裸眼3D液晶はどの様なものなのだろうか?!

会場内には、実際に各ゲームタイトルのプレイアブルデモコーナーと、Nintendo 3DS実機の立体映像デモが見られるコーナーが用意されていた。
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1時間以上待ちとなった人気のゼルダの伝説プレイアブルブース


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実機の立体映像を体験出来るコーナーも用意されていた


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立体映像は、個人差に合わせて飛び出し具合を本体右横のスライダーで設定可能だ。
立体映像自体は、あくまで効果なので目が疲れるような場合は、スライダーを最小のポジションにして2Dゲームとして楽しめるようになっている。

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Nintendo 3DS専用カードは、突起があるため3DS意外には刺さらないようになっている。

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充電は携帯電話の卓上ホルダの様な専用の充電台(付属)で行えるようになっている。

nintendogs + catsのプレイアブルデモを体験してみた所、裸眼で奥行き感のある立体映像を楽しむ事が出来た。液晶のコントラストも高めで、好印象だ。
ただし、立体映像に見えるスポットが狭いのか、少し角度が変わっただけで立体に見えずに像が二重に見えてしまうことがあった。固定されたTVとは違い、Nintendo 3DSはタッチパネルやボタン操作で画面の角度が変わる事が多いので、この点が気がかりだ。


3D映像デモコーナーには、マリオカートやリッジレーサー、バイオハザードなど3Dグラフィックスゲームのものの他に、レイトン教授やストリートファイターIV、参考出品のゼビウスなどの2Dグラフィックスゲームも立体映像で楽しむ事が出来た。

様々なゲームのデモを見ていてふと気付いたのだが、3Dグラフィックスゲームより、2Dグラフィックスゲーム方が立体的に見えるのだ。

思うに、立体映像は手前と奥との比較対象となるオブジェクトの重なりで距離感感じるため、マリオカートなどのレーシングゲームは距離感を感じる為の比較対照物が画面の端の方にしか無く、また高速移動する物体はどの位置にいるのか把握し辛いと言う面があるように思える。

反面、2Dグラフィックスゲームは、背景とその手前にキャラクター達が重なり、一番手前に文字表示などが存在し、複雑な重なりだが距離感を感じる比較対象がハッキリとしているため、立体映像効果が高くなるのだろう。

ゲームにおける立体映像演出と言うのは、今までのゲームとは違った要素が必要になると感じた。

今後、全世界で数百万台、数千万台と普及するであろうNintendo 3DSを筆頭に、急激に進化する立体映像技術。その技術が裸眼3D液晶搭載のスマートフォンにも活かされ、立体映像は一過性のブームではなく無く一つのテクノロジー、そして文化として根付いて欲しいと思う。
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今回のNintendo 3DS体験会を見て、スマートフォンも含め今の所、既存のアプリケーションを立体化した物ばかりで、我々を驚かすような立体映像を見せるアプローチは、まだまだこれからなのだという可能性を感じた。

記事執筆:mi2_303