総務省が楽天モバイルに報告を求める!Rakuten Miniの周波数帯変更問題で

総務省は12日、楽天モバイルが開発・販売するスマートフォン(スマホ)「Rakuten Mini(型番:C330)」において対応周波数帯を変更した問題で認証を受けた工事設計に合致していない恐れがあることから取り扱いの状況などについて電波法の規定に基づいて報告するよう求めたと発表しています。

Rakuten Miniの対応周波数帯については当初、4G(FDD-LTE方式)および3G(W-CDMA方式)のBand 1・I(2GHz帯)に対応していることが案内されていましたが、購入した利用者からBand 1に対応していないことが報告され、主にアメリカでの海外ローミングの利便性を考えて変更し、その旨を案内していなかったとして謝罪していました。

なお、電波法に基づく工事設計認証はハードウェアが同一などの無線関連の設計に変更がない場合は既存の認証に対応周波数帯の変更や通信規格の追加などが認められており、楽天モバイル広報部では変更した周波数帯において工事設計認証の同一番号にて追加認証を6月11日付で取得したと回答しています。

これにより、楽天モバイルではすでに出荷した分についても回収や交換などの必要はなく、そのまま認証の点では問題なく使えると説明しているものの、追加認証をしていない状態で販売していたことから少なくとも一時的には電波法違反となっていたと考えられます。

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Rakuten Miniはフランス発のスマホメーカー「Wiko」の親会社で、スマホなどのODMメーカーであるTinno Mobile Technology(以下、Tinno)が設計・製造し、楽天モバイルの初のオリジナルブランド製品としておサイフケータイ(FeliCa)の小型モデルと珍しいこともあり、発表当初から話題となりました。

設計・製造はTinnoが行っていますが、日本で利用するために必要な認証(いわゆる「技適」)の申請については楽天モバイルが行っており、同省では電波法第38条の29及び同法第38条の20第1項の規定に基づいて認証取扱業者である楽天モバイルに対して状況を報告するよう求めています。

Rakuten Miniの技適は電波法に基づく「技術基準適合証明」または「工事設計認証」、電気通信事業法に基づく「技術基準適合認定」ともに総務省の適合性評価機関に認定されているオランダのTELEFICATIONによって電気通信機器の相互承認協定(MRA)にて試験・取得をしています。

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技術基準適合証明等を受けた機器の検索におけるRakuten Mini(認証番号:201-190977)の認証情報一覧。各特定無線設備の種別からさらに細かな周波数帯などの情報が確認可能。なお、試作機と見られる認証番号201-190492は総務省のデータベースには登録されていません

工事設計認証については総務省の「技術基準適合証明等を受けた機器の検索」にて確認でき、Rakuten Miniの工事設計認証は2020年1月6日付(認証番号「201-190977 / 00」)で取得しており、同月23日より先行発売が行われました。なお、試作機の段階で2019年8月29日付で認証番号「201-190492 / 00」としても取得しています。

楽天モバイルの説明ではRakuten Miniには製造時期によって対応周波数帯の異なる3つのモデルが存在しており、総務省が公開している認証情報では対応周波数帯が初期のモデルに相当すると見られ、残る2つのモデルの分を本来は販売前に再申請して取得しておく必要があり、そうしたことから総務省では詳細な状況の報告を求めています。

製造番号対応周波数帯
351676110680488以降FDD-LTE: Band 4、5
TD-LTE: Band 38
W-CDMA: Band IV、V
351676110356716〜35167611068048FDD-LTE: Band 1、5
TD-LTE: Band 38
W-CDMA: Band I、V
351676110356708以前FDD-LTE:Band 1
W-CDMA: Band I
共通FDD-LTE: Band 3、18、19、26、28
TD-LTE: Band 41
W-CDMA: Band VI、XIX

一方、TELEFICATIONでは楽天モバイルの説明にあったように新たに6月12日付(恐らく時差)でRakuten Miniの工事設計認証を再取得していることが掲載されています。ただし、楽天モバイルでは同一の認証番号にて追加取得したとしていましたが、TELEFICATIONが掲載した情報では少なくとも現時点では認証番号の異なる「201-200399 / 00」で取得しています。

もちろん、同一の認証番号でも別途追加取得している可能性もないとは言えませんが、その場合には別の認証番号で追加取得する必要性はなく、別の認証番号で追加取得されている状況となっているため、少なくともこの別の認証番号で取得した仕様の製品ではこの認証番号を表示する必要があり、最終的に回収や交換などが本当に必要ないのかまだ判断できない状況となっています。



記事執筆:memn0ck


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