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フォミュラーカーが目を引くdocomoブースでは、ドコモ ドライブネットと通信モジュールを展示

2010年12月1日から3日まで幕張メッセで、”次世代のモータリゼーションにおける新しいサービスとビジネスの創造を目指して”と題した第2回 国際自動車通信技術展が開催された。
自動車、人、社会をつなぐ様々な技術の展示が行われており、スマートフォンを用いたソリューションも会場でいくつか見受けられた。

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2010年10月に行われたCEATEC JAPAN 2010において、ドコモブースではドコモ ドライブネットの紹介、パイオニアブースではドコモ ドライブネットを使った車載クレイドルによるカーナビゲーションシステムの展示でサービスの開始をうたっていたが、今回はスマートフォンとパイオニア製の車載クレイドルで、本格カーナビゲーションとして利用できる点を訴求していた。

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ドコモ ドライブネットのリアルタイムの地図更新とエリア情報、交通情報、グループの位置確認サービスに加え、パイオニア製スマートクレイドルに搭載されたGPSやジャイロセンサー、加速度センサーによる、エコ診断や、独自の高精度自車位置測位技術、スマートループ(渋滞情報)で、本格的なカーナビゲーションとして利用できる。また、スマートフォンをクレイドルから外して、ウォーキングナビとしても使える。

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スマートフォン以外に、三洋電機のゴリラプラス、iモードのドコモドライブネットや、パソコンによるドコモ ドライブネットの展示も行われていた。事前にルート検索などを、iモードやPCなどのドコモ ドライブネットで予め行い、それをゴリラプラスと連携する事で、さらに便利に使える点をアピールしていた。

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こうしたFOMA網を使った車載ナビゲーションシステムに関連して、各種通信モジュールの展示も行われていた。フォーミュラ・ニッポンに参戦している「DOCOMO TEAM DANDELION RACING」のマシンを展示し、その横では時速300Km/hで走行するマシンから、各種センサー情報、車載カメラの映像をFOMA通信モジュールで送り、その記録データを再生するデモが行われていた。

担当者に話を伺ったところ、ピットの通信はPHS網の交換機式方式のメリットを生かし、ドライバーやチームスタッフなど無線では出来なかった個別や、各グループなどに双方向通信が出来るようになっている。レーシングカーとチーム間の通信は遅延が出ないようデータ通信のチューニングを行っている。レーシングカーからの登り通信速度は384Kbpsで、その中に各種テレメトリー情報、車載カメラ映像、ドライバーとの通信を行っているという。また、ドライバーの通信のエンジンノイズキャンセルは、富士通製のらくらくホンに搭載されている「ノイズキャンセル」や「スーパーはっきりボイス」の技術をフィードバックしているという。
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車載通信ボックスの一例。USB接続のFOMAデータ端末が見える
こうして高速移動、振動、熱など過酷な環境下でテストを重ねた技術を応用した救急車と病院との通信による救命通信設備の実例も紹介していた。

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自動車メーカー以外がレーシングチームを持つことのメリットがわからなかったが、docomoにとって、チームを円滑に運営をする上での通信技術開発の場であると同時に、様々な分野に技術を応用するための過酷な環境下での実験・開発の場でもあるという事がわかった。

こうした取り組みから、今後も人々に役立つ技術や、新しいエンターテイメントサービスが生まれてくる事に期待したい。

記事執筆:mi2_303


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