PCエンジンから始まったあの名作シリーズがAndroidでも遊べる!

「ネクタリス」は1989年に家庭用ゲーム機のPCエンジンにて第一作が発売。戦略シミュレーションゲームにありがちな煩雑さを極力排除したわかりやすいルールと、近未来の月面での戦争という世界観が好評を博し、現在も続いているハドソンの人気ゲームシリーズです。

今回は、Android版に移植された初代ネクタリスを紹介します。

■ ネクタリスの目的は?
プレイヤーは連合軍(青軍)の指揮官となって、連合軍を指揮し、宿敵のガイチ軍(赤軍)を打倒することが目的の戦略シミュレーションゲームです。

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ネクタリスのタイトル画面


ゲームの各マップは、ステージ制で進行し、勝利条件を満たすことでステージをクリアーできるので、次のステージへ進みます。

Android版では表面16ステージ+裏マップ4ステージの全20マップとなっています。

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ステージエリアの表示画面、各ステージには名前が付いている


■ 勝利条件と敗北条件
勝利条件
以下のうちのどちらかを達成すればステージクリアとなります。

1. マップ内のガイチ軍のユニットを全滅させる
2. ガイチ軍の収容所(基地)を歩兵ユニットで占領する

敗北条件
以下のうちのどれかを満たすと負けになります。

1. 味方側のユニットが全滅する
2. 連合軍側の収容所(基地)が歩兵ユニットで占領されてしまう
3. 50ターン経過する

普通にプレイしていれば50ターン経過はまずないので、全滅か占領かで勝敗が決まると考えて問題ないかと思います。

■ ゲームに登場する施設
収容所
ここを歩兵に属するユニットで占領することで勝利となります。また、戦闘面においては地形防御ボーナス(後述)が大きく得られるため、籠城にも向きます。

工場
戦略シミュレーションにおいては定番のユニットの生産などといった概念はなく「修理」(編隊を最大まで)をするための場所になります。この生産の概念がないのがゲームをよりシンプルにしています。

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連合軍側の施設、左上側が工場で左下が収容所


工場は序盤には登場しませんがステージが進むと連合軍・ガイチ軍の工場のほかに中立の工場が登場するようになります。

中立の工場にはユニットが格納されており占領することで自軍に引き込むことができます。当然、ガイチ軍の工場を占領すればその中のユニットを奪うことができます。

ユニットの生産の概念のないこのゲームでは中立の工場をいかに抑えて、自軍のいくかがゲーム攻略のカギの一つになります。

特に、ゲーム最強のユニットの一つである「ハンター」は自軍に配備されることはなく、中立またはガイチ軍の工場から奪わないと使うことができません。

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ガイチ軍の工場と収容所、下の方にある黄色い建物が中立の工場


■ 戦闘
Android版では戦闘アニメが簡略化されてはいるものの、グラフィックが美しく書き直されたものになっています。

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戦闘は1ユニットvs1ユニットで行われるSLG定番の方式


攻撃を仕掛ける方法は自軍ユニットが攻撃対象にある場合に自動で対象にマーカーが表示されるので「誰が見てすぐわかる」わかりやすい仕様になっています。

戦闘が開始されると互いの軍が攻撃しあいます。攻撃手段がない場合は一方的になります。1ユニット8機(人)で構成されておりこれが全滅するとそのユニットは負けたことになりマップから排除されます。

また、1機(人)でも生存できれば工場に戻った場合に次のターンの自フェイズにて8機(人)まで回復します。

そのほか、この手のSLGでは珍しい経験値制を導入しており戦闘をこなす度に増加し、最終的(8段階目)にはユニットの能力が最大で2倍まで増加します。

■ 戦闘効果
戦闘をする場合には様々な効果が付随され、これを上手に活かすことがネクタリスの最大の特徴であります。

・地形効果……その名の通り戦闘を行う地形から得られる防御効果です。見晴らしの良い道路や谷などでは恩恵を受けられませんが荒れ地や山、収容所では大きく防御力に+の修正を受けることができます。当然ながら航空機は地形効果を受けません。

・支援、包囲効果……このゲームにおける最大の特徴で相手を攻撃する際に対象ユニットを味方機で包囲したり接するエリアに味方がいると、そのユニットの攻撃力や防御力が追加される効果です。自軍フェイズには攻撃力が、敵軍フェイズには防御力の修正が加算されます。

また、対角線上に包囲した場合には包囲効果が適用され、被攻撃対象となるユニットの攻撃力防御力が大幅に下がります。

例えば、攻撃力10のムンクスが攻撃力50のバイソンの支援を受けて攻撃されると、ムンクスの攻撃力は+50され攻撃力60として計算されます。

この効果を利用することで、弱い戦車や歩兵などで重戦車を倒すことなどができるようになります。

これら特殊効果を活用するのが勝利への一歩になります。


■ ユニット紹介
公式ページやヘルプでは紹介されていないので、こちらで簡単に紹介します。ユニット名には大多数に動物名が付けられており馴染みやすいのも特徴となっています。

・歩兵ユニット
工場・収容所を占領できるゲームの要となる部隊です、パワードスーツを着ただけの人間なので非常に脆いので大事に運用しましょう。

ムンクス……軽パワードスーツの歩兵。陸上ユニットで山地に入れるのはこのムンクスとダーベックだけです。
ダーベック……重パワードスーツと対地ミサイルで武装しているためムンクスに機動力で劣るものの高い攻撃力を持っていますが、所詮歩兵なので防御力は最低クラスです。
ドレイパー……道路では最速の機動力を誇るバイク兵です。荒れ地や山に侵入できず、ミュール(輸送トラック)に搭載ができません。

・戦車
もっともバリエーションの多いカテゴリで様々な特徴をもったものが登場します。山地には入れません。

バイソン……平均的な性能の中型戦車で機動力・戦闘能力のバランスがとれています。
レネット……旧式の戦車でバイソンの下位互換的なユニット。
グリズリー……無反動砲搭載の大型戦車、自軍の主力になることが多い。
アルマジロ……高い装甲が特徴の大型戦車、こちらも自軍でお世話になることが多いと思います。
スラッガー……ガイチ軍が開発した戦車。バイソンの上位互換とも言えるユニットで特に高い機動力に苦しめられることになるでしょう。自軍に配備されることはまずありません。
モンスター……ガイチ軍が開発した戦車その2.重戦車なのに高めの機動力をもっており、スラッガー同様苦しめられることになります。こちらも自軍に配備されることはまずありません。
ギガント……対地戦最強の攻撃力に加え、対空砲も搭載し更に装甲は全ユニット最高という凄まじい性能の要塞戦車。ただし移動力が全ユニット中最低なので、いかに戦線に送り込むかが運用のカギとなります。

・自走砲
戦車ではなく移動できる砲台。隣接攻撃には無力だが離れた相手を一方的に砲撃できます。

ナスホルン……長距離砲搭載の車両。攻撃力は低めだが長い射程が特徴です。
エストール……ナスホルンに射程で劣るものの戦車の主砲クラスの高い攻撃力が特徴の自走砲です。

・軽車両
戦車ではなく、武装した車両で防御力が低い。高い移動力と移動力に余裕がある場合には攻撃後に離脱ができるのが最大の特徴です。

ラビット……対地ミサイル搭載の戦闘車両。グリズリー級の高い攻撃力だが、歩兵クラスの低い防御力なので、戦車と撃ちあっても負けることも多いです。
リンクス……移動後に離れた相手を自走砲のように攻撃できる軽車両で攻撃力は低め。攻撃力は最低クラスで直接戦闘限定なものの対空用の武装があります。

・輸送部隊
その名の通り、他のユニットを運ぶことのできるユニットです。その特性からか他のユニットを搭載していると狙われやすくなります。

ミュール……ムンクス・ターベック・モノケロス・ヤマアラシを輸送可能なトラック。道路以外では移動力が激減します。ムンクス程度の武装ですが戦闘をすることができます。
ペリカン……航空機と他ユニットを搭載したミュール以外の全ユニットが輸送できる輸送機。武装の類は一切なく、狙われやすいので注意しましょう。

・航空機
高い移動力で戦場を飛び回り戦闘をこなすユニット群です。自軍では主にジャビィとファルコが主力となります。

ジャビィ……対地爆弾搭載の爆撃機。高い対地攻撃力を持っていますが、装甲は薄めなので対空車両に注意する必要があります。
ファルコ……強力な対空ミサイルを装備したハンターキラーとも言うべき航空機で、ハンターを上回る攻撃力をもっています。他のユニットで包囲してファルコで攻撃すれば、さしものハンターといえども無事では済まないでしょう。
ハンター……ガイチ軍の切り札となる攻撃機で対地対空両方に高い攻撃力を持つ他、装甲もバイソン並みと反則みたいな性能のユニットです。
プレイヤーは敵側に配備されたハンターをどうやって処理するかが、中盤戦以降のポイントになるかと思います。

自軍に配備されることはなく、工場から奪うくらいしか入手方法はありません。

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それでも、ステージによっては自軍にハンター3部隊とかもできることも……。


■ 対空車両
対空ミサイルや機関砲で武装した対空戦闘に特化したユニットです。

シーカー……対空機関砲を搭載した武装車両です。攻撃力こそ低めですが、対地上戦も行うことができます。
装甲が低めなので、いきなりジャビィやハンターに挑んでも痛み分けか、かえってこっちの損害が大きくなる可能性があるので支援、包囲効果を活用しましょう。
ホークアイ……強力な対空ミサイルを搭載した対空専用の自走砲とも言える存在。
対空攻撃力はファルコに次ぐもので時として、一回の砲撃で航空機に致命的な被害を与えることができます。
また、支援効果や包囲効果は自走砲系統ユニットで包囲しても恩恵が得られるのでホークアイで支援を受けたシーカーで航空機を攻撃する場合、とんでもない高い攻撃力が算出されます。

シンプルなルールでどっぷりと浸れる戦術シミュレーションのネクタリスです。中途セーブなども搭載されより遊びやすくなっています。

是非、一度挑戦してみてください。

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ユニットをタップすると基本的な能力がすぐに表示されます。

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自フェイズならいつでも途中でセーブできます。


そして、「この程度の難易度じゃ生ぬるい!」と思った方はXBOX360やPS3、Wii、iPhoneおよびiPod touch向けに「ミリタリーマッドネス ネクタリス」という新たなる戦場が用意されておりますので、挑んでみてはいかがでしょうか・・・?

記事執筆:河童丸



[Image] QRコード
アプリ名:ネクタリス
価格:450円
カテゴリ:アーケード&アクション
開発者:Hudson Soft
バージョン:1.2
Androidマーケット:https://market.android.com/details?id=jp.hudson.android.militarymadness_ja.hu

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