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おサイフケータイは使えないがICカードを読むならお手の物!?

auのAndroidスマートフォン「GALAXY SII WiMAX ISW11SC」に搭載されている世界標準の非接触ICカード機能「NFC」は、現状では端末自身がICカードになる、いわゆる「おサイフケータイ」のサービスを使うことはできませんが、「NFCタグリーダー」アプリを使えば他のICカードの情報を読み取って画面に表示することができます。

今回は、この機能、実際にはどれだけ使えるか、手持ちのICカードをかき集めて試してみました。

世界標準の近距離通信技術であり、ISW11SCにも搭載されている「NFC」(Near Field Communication)は、日本で広く使われているICカード規格である「FeliCa」を含んだ複数の通信規格を包含しています。ISW11SCにはFeliCaのデータを保持する機能が含まれていないため、自身がFeliCaのカードとして振る舞うことはできませんが、FeliCaのカードからデータを読み取ることは可能です。ISW11SCでは「NFCタグリーダー」アプリで、読み取ったICカードの情報を表示することができます。

NFCタグリーダーを使うためには、あらかじめNFC設定で「NFC R/W P2P」というリーダライタ機能を有効にしておく必要があります。この設定が有効になっている状態で端末の背面にICカードをかざすと、自動的にアプリが起動して読取を行います。

【NFC設定でリーダライタ機能を有効に設定】
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【端末の背面にICカードをかざして読み取る】
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それでは実際に様々なカードを読み取ってみます。まずJR東日本の「Suica」や、首都圏私鉄で使用されている「PASMO」に代表されるいわゆる交通系のICカードは問題なく読み取り可能でした。運賃支払・物販・チャージは区別して表示されます。ただし乗車した区間や、定期券での利用履歴は表示されません。

【今回用意した交通系のICカード。どれも読み取り可能】
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【チャージや支払いの履歴。カードの種類は「交通系ICカード」と表示される】
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プリペイド電子マネーのICカードでは、今回用意した「nanaco」「WAON」「Edy」の全てが読み取り可能でした。こちらもチャージと支払いの履歴を確認することができます。

【「nanaco」「WAON」のほか「Edy」も読み取りできた】
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【履歴の表示は交通系ICカードと同様】
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一方、ポストペイ型ICカードの「iD」「QUICPay」「Visa Touch」、札幌市交通局の「SAPICA」は読み取り不可でした。これらのカードをかざすと「FeliCa情報を取得できませんでした。」と表示されるので、内容は読み取れなくてもFeliCaとしては認識されていることが伺えます。

【ポストペイ系サービスのカードと「SAPICA」は読み取れず】
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【エラー表示。FeliCaとしては認識している様子】
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FeliCa以外ではどうかということで、台湾の交通機関で使用されているICカード(今回用意したのは1日券)を読み取ってみましたが、内容は取得できず。ただし「NDEF情報を取得できませんでした。」という表示となり、やはり(FeliCaとは異なる)ICカードとしては認識していると思われます。台湾のICカードが採用している規格は、国際的に広く使われNFCでも対応している「MIFARE」。こんなところからもNFCの国際性を垣間見ることができます。

【台湾に旅行したときに使用した1日乗り放題のICカード】
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【内容は読めないがアプリは反応し、FeliCaとは異なるICカードと認識される】
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ISW11SCでは当面「おサイフケータイ」的なサービスは使えませんが、ICカードの内容を読めるというのは地味に便利な機能です。「おサイフケータイよりカード派」なあなたにはむしろオススメかも!?


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