充電時以外はACアダプタを抜いたほうがよさそう |
スマートフォンの活用には、バッテリーを充電するためにACアダプタの利用が欠かせません。ところで皆さんは、充電していないときにACアダプタをどうしていますか? 一般にACアダプタは充電していない状態でもコンセントにつながっているだけで電力を消費すると言われています。電力需要が逼迫し節電が叫ばれる昨今、無駄な電力消費は避けたいもの。今回は充電していない時のACアダプタが消費する電力について検討してみます。
今回測定対象のACアダプタはiPhoneの付属品です。これを測定器(サンワサプライ TAP-TST8)を介してコンセントに接続して1週間以上放置しました。測定中、ACアダプタのUSB端子には何も接続していませんので、測定値は純粋にACアダプタが消費した電力を表します。
実験の結果、236時間経過した時点で積算電力量が0.02kWh(=20Wh)と表示されました。電力量と電力の間には
電力量(Wh)=電力(W) × 時間(hour)
すなわち
電力(W)=電力量(Wh) ÷ 時間(hour)
の関係があるため、この条件での平均消費電力は
電力(W)=20Wh ÷ 236時間 ≒ 0.08W
となります。測定値が非常に小さいことと測定器の精度が不明であることから、値自体の精度は必ずしも高くないことに注意が必要ですが、「微弱な電力が消費されている」ということは言えるかと思います。
なお前回の実験で得られた測定値によると、iPhone充電中の消費電力は6.2W、充電完了後接続したままの状態での電力は0.5Wです。
ACアダプタ自身の消費電力は非常に小さいため、節約することで得られる節電効果も限定的といえます。とはいえ、特に複数デジタルガジェット用にACアダプタがたくさんつながっているような環境では、充電しない時にACアダプタを抜いたりスイッチ付きのテーブルタップに接続したりする節電策を考えてもよいかもしれません。一手間加わるだけで不便はほとんどないですから。
記事執筆:えど(吉川英一)
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