光回線をWiMAXに置き換えて通信費を節約してみた!

みなさんは「WiMAX(ワイマックス)」ってご存じでしょうか?もうすでに使ってる人や名前は知ってる、量販店で売り場を見かけたことがあるなんて人もいるかと思います。

利用制限なしのモバイル通信環境が得られることで、外でも通信量が多いヘビーユーザー向けのサービスのように思っていましたが、どうやら回線工事のいらない固定回線的な使い方をしている女性や学生なども増えているようです。

すでにスマートフォン(スマホ)やタブレットを持っている方はキャリア(携帯電話会社)のパケット使い放題プランに契約していると思いますので、さらに料金を払ってまでWiMAXを使う必要はないと考えている方もいるのではないでしょうか。

何を隠そう筆者もその内のひとりで、モバイル回線はすでにありますし、家には光回線があるのでWiMAXを使うことはないだろうと考えていました。

そんなわけで、今回はこのWiMAXについて、初心者でも分かるようメリット・デメリットを実際に契約してつかって確かめてみたいと思います。WiMAXの電波の仕組みとか、そんな難しい話はありませんのでご安心を。

まず、WiMAX導入のきっかけは、フレッツ光の2年割引の更新のタイミング。月々フレッツ光の利用料金+プロバイダー料金+フレッツTV(地上波・BS・CS)を毎月支払っていたのですが、これを月3,696円(税別)に抑えられるなら導入しても良いかな、という料金面から入っていきました。

フレッツ光を解約する前にWiMAXを申し込みするわけなんですが、これまで使っていたWi-Fiルーター環境そのままで回線だけを切り替えたいので、WiMAX端末側に有線LANがあることを条件として機種を選ぶことにしました。

通信速度が速いことがウリで比較的新しいWiMAX 2+対応製品「Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD14」(ファーウェイ製)が魅力的だったのですが、有線LANが使えないため、従来のWiMAX製品の中から選ぶことにしました。

さらに持ち歩くことを考慮すると据え置き型ではなく、モバイルWi-Fiルーター型の「AtermWM3800R」(NECアクセステクニカ製)か「URoad-Aero」(シンセイコーポレーション)の2機種が候補に。購入したのは2ヶ月ほど前なので、現在ですと先日発表されたWiMAX 2+対応製品「Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ NAD11」も有線LANに対応しています。

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軽くて小くて薄い!

ここでは深く考えずに、見た目でURoad-Aeroを選びました。早速、UQ WiMAXのWebページから契約を申し込むと、数日で製品が到着。工事日の指定がなく届いた日からすぐはじめられる手軽さが良いですね。

さて、話を一旦止めてWiMAXを使ってみて感じたメリット・デメリットをまとめてみました。

◯メリット
・通信制限なしで使い放題、動画サービスも通信量を気にせず見放題
・家でも外でも使えるので、家を留守にしがちな人でも外に持ち出して利用すれば料金に無駄がない!
・プロバイダー料金なし、年間契約で月額3,696円(税別)

◯デメリット
・通信可能なエリアが大都市圏のみと限られている
・電波が届かない場所が多い(建物の奥や地下など)
・通信速度にバラツキがある
・WiMAXは特にPingが遅いのでネットワークゲームは致命的

ある程度通信速度さえ確保できる場所ならオススメできますが、通信速度が3Gネットワークより遅かったり、利用する場所が圏外になるようであれば別途キャリア契約の通信環境が必要となります(HWD14の場合はauのLTE網を利用できます)。

話を戻します。開封して電源を入れればすぐにWiMAXの利用が可能となり、早速、スマホを接続してみました。URoad-Aeroとスマホとの接続はWPSというボタンを押せば簡単に接続できる機能が使えるので、無線LAN接続に必要なSSIDや認証パスワードなど面倒な手間を掛けずに簡単に接続ができました。通信速度は家の窓際で8Mbps程度、光回線に比べたら圧倒的に遅いのですが、普通に使うにはまったく問題ない速度でした。
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通信速度は窓辺で7~8Mbps、少し動かすと3~4Mbpsと大きく変化します


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同時購入した卓上ホルダーの背面のスイッチをRouterに切り替えてURoad-Aeroをセットし、家のWi-Fiルーターと有線LANで接続すれば設定完了。窓際に場所を確保して卓上ホルダーを置いてみると通信速度が12Mbpsまで出るようになりました。さらに、クレードルを10cmほど動かすと8Mbpsまで落ちてしまい、WiMAXの電波はかなりシビアなんだと実感。
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有線接続したWi-Fiルーター経由で10~12Mbps出るようになりました


通信速度的には、YouTubeのほか、NTTドコモが提供する動画配信サービス「dビデオ」や各種ビデオオンデマンド(VOD)も問題なく観られまが、複数の機種(例えば、スマホとパソコンの2機種など)で通信を行うと平均的に遅くなります。ここが帯域に余裕がある光回線とまったく違うところですね。

これはパソコンを起動したままスマホがDropBoxのカメラアップロードをはじめると、アップロードした写真をパソコンが次々同期し始めるた時点で回線がパンパンになり、気づきました。

このことから家族みんなで利用するのはオススメできませんが、ひとり人暮らしや個人で使うなら十分な通信速度だと思います。ただし、WiMAXの通信速度はエリアによって大きく変わりますので、購入前に事前にWiMAX端末をレンタルできる「Try WiMAX」を活用するなどして確認することをオススメします。

外でもWiMAXを使うことを考えて、NTTドコモのパケットし放題プランを3GBまで使える「パケホーダイライト」に変えました。これで家も外も通信料金を抑えることができました。固定回線と合わせると約3,000円ほどの節約となります。移動範囲がWiMAX圏内に収まるのであれば、パケットし放題プラン(ドコモ、au)を廃止して従量制にするとさらに節約できます。(※データ通信が行われた場合は高額請求がされることがあります。また、月々サポートも廃止されますので要注意です)

2ヶ月使ってみての感想は、同時にいろいろな通信が発生すると重くなりますが、単独でネットを見たり動画をみたりする用途なら十分です。固定回線からの置き換えは大成功でした。

記事執筆:mi2_303


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