Googleが次期Androidバージョン「L Developer Preview」を発表!

Google(グーグル)は25日(現地時間)、米・サンフランシスコで開催した開発者イベント「Google I/O 2014」のKeynote(基調講演)にて次期Androidバージョンの開発者向けプレビュー「L Developer Preview」(以下、L)を披露しました。

Lでは新たにメモ帳からデザインされた「Material Design」によるユーザーインターフェース(UI)を採用し、画面に奥行きを持たせるという概念から滑らかなアニメーションによる操作性を導入したほか、これまでテスト導入されていた新しいJavaランタイム「ART(Android Runtime)の正式導入、通知拡張やグラフィックス強化、64bitプロセッサーをサポート、バッテリー持ちの改善などが行われています。

なお、現時点では提供時期やバージョン、開発コード名などの詳細は明らかにされておらず、開発コード名の頭文字の"L"と呼ばれています。開発コード名は現在提供されている最新バージョンが「Android 4.4(開発コード名:KitKat)」で"K”なので、その次のアルファベットである"L"となっています。

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基調講演はGoogleのAndroid, Chrome & Apps担当でSenior Vice President(上級副社長)であるSundar Picahi氏が進行役を務め、LについてはUIデザイン部分をVice President DesignのMatias Duarte氏、ラインタイムなどの部分をDirector of Engineering AndroidのDave Burke氏、Mobile Chromeの部分をDirector of Product Management ChromeのAvni Shah氏がそれぞれ登壇して説明しました。

まずは、UIについてのデザインから紹介され、紙とインクからインスピレーションを得て、立体的な概念をインタラクティブかつ自然にデジタルのUIに取り入れ、シンプルなフラットデザインな「Material Design」となったと説明されました。

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また、奥行きのある自然な影など、リアルな世界で見慣れた要素で直感的に分かりやすくデザインされているほか、滑らかなアニメーションをすべてのシーンで導入し、ありがちないきなり画面が切り替わったり、突然現れる印などを徹底的になくし、単なる飾りではない画面から画面、アプリからアプリへと美しく遷移するようになっている上、使っている人にその意味が伝わるようにアニメーションするとのこと。

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さらに、スマートフォンやタブレット、さらに大きなディスプレイのデバイスまでひとつのUIで統一感のあるデザインとなっていると紹介。

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ここで実際に、Material Designになった純正アプリを使ってデモを行いました。

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Material Desingでは「Polymer」。タッチした動作に対して波紋エフェクトにより視覚的にわかりやすくなっていたり、UIの各要素それぞれに意味があり、奥行きや要素などがキュー付きでわかりやすくなっています。

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Lの開発ツールでサポートされるMaterial Designはテーマやリアルタイムに3Dの影をつけること、アニメーションの生成などとなっています。

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LではNotification(通知)も強化。Androidの通知をChromebookで確認できたり、それらが同期してどちらかで確認したら再び確認する必要がなくなるとのこと。また、Authenticationも進化し、スマートウォッチと連携してパスコードなしでロック解除ができるようになるなどしています。

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WebブラウザーにもMaterial Designが導入されており、モバイル向けWebブラウザー「Chrome」では60fpsの滑らかなアニメーションで“デジタル”な紙のような見た目を再現し、直感的なユーザーエクスペリエンス(UX)を実現しているということです。

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また、最近使ったアプリのサムネイル一覧にそのまま表示しているChromeのWebページがタブごとに表示され、いちいち一度、Chromeを選んでからタブを選ぶ必要がなくなります。

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他にも、ホーム画面のGoogle検索から建物名を検索すると「Google Earth」の3Dモデルが表示されるなど、Webとアプリがシームレスにつながるようになるとのことです。Material Designについては以下の動画でも紹介されています。



続いて、Lから正式導入される新しいランタイムであるARTが紹介され、同じ機種でもこれまでのランタイム「Dalvik」よりもアプリが高速に動作すると説明されました。

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実際に各ベンチマークでのARTとDalvikの性能比較を行ったグラフを紹介。

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また、Lでは64bit化もサポート。しかも、ARMだけでなく、x86やMIPSなどのマルチプラットフォームに対応しています。

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Lではグラフィックスも強化されており、デスクトップパソコンの「DX11」級となり、パソコンとモバイルの境目がなくなるとのこと。

さらに、Android Extension Packが発表され、ASTCテクスチャー圧縮やテッセレーションなど、近代的な手法に対応しました。実際に3D動画でデモを実施。

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電池持ちについても改善されており、「Project Volta」としてどのアプリやサービス、機能がバッテリーを消費しているのかを把握できるツールが搭載され、よりより省電力に運用できるようになるとのこと。

また、JobScheduler APIが導入され、開発者がバッテリー消費の原因を特定して改善しやすくなるとしています。

さらに、省電力モードにも対応し、駆動時間を最大1.5時間伸ばすことができるようになるということです。

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このように多岐に渡る改善や機能強化が行われるLですが、やはりユーザーとしてはMaterial DesignによるUIが一番気になるところでしょうか。そんなLは現地時間の6月26日に公開される模様。日本時間では本日夕方以降でしょうか。利用可能機種なども不明ですが、Nexus 5とかならということで、楽しみです!

記事執筆:memn0ck


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