モバイルSuicaは、携帯電話にFeliCaを搭載し、携帯電話でレジや改札にある読取機にタッチするだけで決済や駅改札通過などが行えるサービスで、いわゆる"おサイフケータイ"として日本で普及してきました。

ただし、スマートフォン（スマホ）になってからは特に人気のあるiPhoneが対応していないことから利用数は下がっているとも言われています。

そこで立ち上がったのがおサイフケータイの交通系だけでなく、最近では決済系でも高いシェアとなっているモバイルSuicaを提供するJR東日本。決済サービスで主流のNFCの業界団体であるNFC Forumに加入し、2017年4月以降はFeliCaがNFCの標準規格となるように調整してきました。

これにより、iPhoneだけでなく、Androidでもソフトウェアやアプリが揃えば、2017年4月以降はNFCを搭載していれば、日本のおサイフケータイに対応する可能性が高まっていたところです。

一方、AppleもNFC Forumのスポンサーメンバーであり、これまでにも比較的新しい規格を先行して導入することもあったため、早ければ今年のiPhone 7シリーズからFeliCaを搭載する可能性も予想されていました。

ただし、必ずしもFeliCaを搭載することがすぐにモバイルSuicaなどのおサイフケータイに対応することにはつながらず、ソフトウェアやアプリなどの対応が間に合うのかといった問題がありました。

しかしながら、少なくとも今回の報道を見る限りはそれらに加えて、決済サービスを提供している各社との手数料なども含めて協議していると見られ、導入に向けて動いている様子が伺えます。

App Storeの規約やウォレットアプリに組み込まれるなどを鑑みると、協議の結果によってはブロームバーグにあるように見送る可能性だけでなく、交通系だけ対応するなどの可能性もあるように思えます。また、この時期に計画があるということはすでに生産開始もしくは生産準備が完了している頃かと思いますので、ハードウェア的にFeliCaを搭載し、セキュアー領域なども対応していると思われ、発売時に対応していなくても発売後にiOSのアップデートなどで対応するということも考えられます。ひとまず、iPhoneでモバイルSuicaなどが使えると便利だという人も多いと思いますので期待したいところです。



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