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デジタルガジェット時代の知育玩具「Osmo」を大紹介! |
みなさん、「知育玩具」ってご存知ですか?丸や三角などのブロックを使って動物や乗り物の形を作ったり、文字や数字が書かれたピースで簡単な勉強をするための玩具(おもちゃ)です。小さなお子さんをお持ちの方なら恐らくそういったオモチャを購入されたことがある方も多いでしょう。
今回ご紹介する「Osmo(オスモ)」は、そんな知育玩具の最先端とも言うべき、iPadを活用した素敵なデジタル知育玩具なのです。では、さっそくどういった商品なのか見ていきたいと思います。
■幼児教育の第一歩として
知育玩具のOsmoは2014年に発売され、現在もAppleの公式Webサイトや直営店「Apple Store」などで購入できます。Osmoには同梱されるブロックやピースの種類によって複数のラインナップがあり、今回ご紹介するのは図形ブロックの「Tangram(タングラム)」、数字ピースの「Numbers」、英字ピースの「Words」の3種類がセットになった「Osmo Genius Kit Game System for iPad」です。
Osmoに必要なのは、このゲームキットとiPadのみ。接続ケーブルや難しい組み立てなどは一切ありません。ゲームキットには「Base」と書かれたiPad用の台座が入っており、そこに立てかけて同梱のインカメラ用ミラーを上に乗せるだけです。
説明書なども同梱されていますが、実際に遊ぶ上で説明書が必要になるようなことはほぼありません。玩具を利用する上での注意事項のみ、保護者の方が目を通せば済むようになっています。
■セッティングはとても簡単。アプリは別途ダウンロード
では、実際に組み立ててみましょう。「Base」キットからベースを取り出し、そこへiPadを立てかけます。特にコネクターの接続などはありません。対応するiPadは12.9インチ「iPad Pro」を除くすべてとなっており、筆者が使用しているiPad mini 2でも利用できました。
Osmoに必要なアプリは別途ダウンロードする必要があります。パッケージにもアドレス(URL)などで案内が書いてありますが、iPadのアプリ配信マーケット「App Store」で「Osmo」と検索すればすぐに複数の関連アプリが見つかります。
ここでは基本的な図形遊びが楽しめる「Tangram for Osmo」と簡単な足し算や引き算の勉強ができる「Numbers for Osmo」、そして文字の勉強ができる「Words for Osmo」の3つをダウンロードして遊んでみたいと思います。
アプリをインストールして起動すると、iPadをOsmoのベースへ立てかけるように画面で案内されます。以降、すべての設定手順が子供でも分かるような簡単な図解によって示されます。最後に上部へリフレクターミラーをセットしたら完成です。
■ブロック遊びで頭の体操を。「Tangram for Osmo」
それではいよいよTangram for Osmoを遊んでみましょう。アプリはパズルをクリアしていくことで徐々に冒険を進めていく"スゴロク"的な要素があり、難易度もゲームの習熟や年齢に合わせて数段階から選べるようになっています。
図形ブロックをiPadの正面に並べると、リフレクターミラーでインカメラがブロックを認識してアプリ内に反映させるというもので、その認識精度はかなりのもの。カメラに映る範囲であれば斜めに組み上げても真横でも認識します。
難易度「かんたん」では配置すべきブロックが色で示され、どこに置けばいいのか丁寧に教えてくれますが、難易度が上がるほどにブロックがすべてシルエット表示になったり使えるヒントの数が減るなど、徐々に頭を使う内容に変化していきます。
ステージは確認しただけでも数十にも及び、まだまだ「世界」は広がっていく印象でした。子供と一緒に保護者も楽しめる「Osmo」のベーシックな遊びとして最適だと感じました。
■アクションゲームのようなスピード感!「Numbers for Osmo」
こちらはタングラムよりも若干難しめの、6歳~8歳程度を対象にしたアプリになるかと思います。キットには1~4までのダイス(サイコロ)の目が描かれたピースと1~9までの数字が書かれたピースが入っており、ダイスの目は「カウント」というゲーム内のゾーンで、数字は「たしざん」というゾーンで使用します。
ゲームの内容は、画面上から積み重なっているバブル状の数字を読み、その数と同じになるようにそれぞれのピースを並べていくというもの。数字がおなじになると画面上で数字のバブルが弾け、消えて得点になっていくという仕組みです。
制限時間が設けられており、時間内にどれだけのバブルを弾けさせられるのかを競うゲームとなっていて、数字のバブル以外にも次のステージをアンロックするためのキーが隠れていたり、ボーナスポイントが得られるさまざまな可愛い魚たちが閉じ込められたバブルなどもあります。
こちらもステージ数はかなり大量にあり、子供が十分な計算力を付けられるボリュームです。素早い暗算力のみならず手元に散らばった数字カードの中から的確にカードを探し出し並べていく瞬発力や、魚を開放してコレクションしていく楽しさ、そして何よりそれを可能にしているOsmoの高い認識力が、デジタルアプリとリアルな数字遊びを非常に上手く融合しています。
タングラムがのんびりじっくりと遊ぶタイプの知育アプリだとしたら、こちらはよりゲーム性を高め、素早い対応力や暗算力、記憶力、瞬発力などを総合的に鍛えるための本格的なスポーツアプリの一面すらあると感じました。
■大人でも頭を悩ます!?「Words for Osmo」
最後に言葉の学習用のアプリ「Words for Osmo」を紹介します。こちらは至って単純、画面に表示された写真やイラストの名前を当てるゲームで、普通に英単語の勉強です。
英字が書かれたピースは青と赤の2色があり、それぞれ混ぜて使用できるほか、色で分かれて2人で対戦プレイができるモードもあります。こちらも時間制限があり、一定時間が立つと文字のヒントが示されますが、Numbers for Osmoほどはスポーツゲーム的ではなく、むしろ名前が分からない時は1つずつ示されるヒントをじっくりと考えながら進めていくようなゲームとなっています。
こちらのゲームも難易度が複数あり、最も簡単なモードでは英単語の頭文字だけが隠されていてそれを当てるゲームとなっていますが、通常の難易度のモードでは全ての文字が伏せられ、文字数のみで言葉を当てていくゲームになります。
画面上部にはその画像で間違えて良い回数が点線の丸で表示されており、使えない文字が認識されるとここに投げ込まれミスとなります。どの文字から選んでもいいので、「あれ?『バースデイ』って『TH』だったかな?『S』だったかな?」と分からなくなった場合など、とりあえず『T』を投げてみて当てはまるか反応を見てみる、などといった遊び方ができます。
文字を探す過程やモノの言葉を覚える過程そのものがゲームとして成立しており、遊んだ印象としてはとても優秀なアプリだと感じました。写真や画像は鮮やかで見ているだけでも楽しく、子供なら大喜びしながら言葉を覚えられるのではないかと感じました。
■知育玩具を侮るなかれ。親子で楽しめるデジタル教育グッズ
Osmoを使った知育アプリ3種をまとめて駆け足でご紹介しましたが、他にもペンを使って絵を描き、それを認識させてボールを転がす「Newton for Osmo」や紙に描いた絵がアプリ内で動き出す「Osmo Monstar」など、Osmoのベースキットを利用したアプリはたくさんあります。
Osmoのキットはベーシックなタングラムを用いたゲームが遊べる「Osmo Brain Game Kit for iPad」が6,800円(税別)、簡単なプログラミングを楽しめる「Osmo Coding Game Kit for iPad」が9,800円(税別)、そして学習用キット3種がセットになった「Osmo Genius Kit Game System for iPad」が12,800円(税別)と、決して安くはありません。しかし、Osmoで学べる内容やゲーム性、iPadアプリというデジタルコンテンツを使った新世代の知育玩具の持つ意味は決して小さくないように感じます。
TVを見ても画面を指差し当たり前のようにスワイプ操作しようとする、いわゆる「デジタルネイティブ世代」の子供たちにとって、iPadとOsmoという組み合わせは教育的にも遊びとしても最高の「おもちゃ」なのではないでしょうか。
記事執筆:あるかでぃあ
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・Osmo(英語公式サイト)
・Osmo Genius Kit Game System for iPad(Apple公式サイト)