既報通り、NTTドコモは19日、今冬および来春に発売する「2016-2017冬春モデル」を発表し、約5.5インチフルHD(1080×1920ドット)IPS-NEO液晶や3GB内蔵メモリー(RAM)、32GB内蔵ストレージなどを搭載したミドルハイレンジクラスなAndroid 6.0(開発コード名:Marshmallow)採用のスマートフォン(スマホ)「arrows NX F-01J」(富士通コネクテッドテクノロジーズ製)を発表しています。
発売時期は2016年12月上旬にを予定し、すでにドコモショップ店頭や公式Webストア「ドコモオンラインショップ」などにて事前予約が実施されています。価格は毎月の利用料から割り引く「月々サポート」適用後の実質負担額が新規契約および機種変更、契約変更で4万円台前半、他社から乗り換え(MNP)で2万円台半ばを予定。
かつてタフネススマホと言えば大柄で無骨なボディをさらにウレタンバンパーなどで補強したような「いかにも強そう」なデザインが普通でしたが、ここ数年富士通などが精力的に開発を行うタフネススマホは非常にスマートで一般的なモデルと遜色のないデザインになってきました。
arrows NXシリーズも強固な耐衝撃性能などを保持しつつも性能やデザインで妥協することなく選べる製品として好評を博し、今回のarrows NX F-01Jでもその流れをさらに加速させています。
そんなarrows NX F-01Jについて発表会場に併設されたタッチ&トライコーナーで試作機に触れることができましたので、その模様を写真や動画とともにご紹介します。なお、仕様の詳細などはこちらの記事もご覧ください。
■ツートンカラーの積層デザインが美しいタフネススマホ
arrows NX F-01Jを見てまず感じたのは薄さです。カタログ値でも7.7mmと昨今のスマホの中ではかなり薄い設計ですが、その薄さを見た目でさらに強調しているのが正面と背面パネルが2枚に分かれているようなツートンカラーの側面フレームです。
正面側のフレームには高強度を誇る7000番台のアルミニウム合金を採用し、薄くても頑丈なボディーを実現しました。その耐衝撃性は非常に高く、1.5mの高さからコンクリートブロックへ落下させても正面ディスプレイガラスが割れず動作することを保証するほど。この他の耐久性でも米国国防省の調達基準「MIL-STD-810G」の14項目に準拠するなど、薄型スマホとは思えない強靭性です。
またこの積層デザインは本体を薄く見せるだけではなく、指の引っ掛かりが良いため薄くてもテーブルなどから持ち上げやすいメリットもあります。本体背面にもエッジの部分に緩いラウンドデザインが施され、薄型機種にありがちな「エッジの部分が手にあたって痛い」といったような使いづらさもありません。
■高精度化と高速化を実現した虹彩認証機能
サイドフレームのデザインが特徴的ですが、もう1つポイントになっているのがインカメラ周辺です。一般的なスマホではさり気なく配置して目立たないようにしていることが多い部分ですが、arrows NX F-01Jではあえてシルバーのベゼルで取り囲む強調をしています。これには本機が「虹彩認証」を採用している機種であることをアピールするための意図があります。
虹彩認証の精度もこれまでの機種より高精度化および高速化しており、カメラを一瞬みるだけで端末のロック解除が行なえます。またメガネをしている場合などでも問題なく利用できるとのことで、利便性についても心配はないようです。
■衝撃的な耐久試験デモ
タッチ&トライコーナーでもとくに注目を集めていたのは耐久試験のデモ展示です。
デモでは強い圧力を加える加圧試験や落下試験などを実際に発表会参加者自身が行えるようになっており、その厳しい試験の内容に体験者は驚くばかり。特に加圧試験などは大人が全体重を乗せても壊れない様子に感嘆の声が上がるほどでした。
なお、端末の落下などで保証されるのはガラスの破損や端末の動作のみで、フレーム部の傷や凹みなどは当然ある程度付くとのこと。実際何十回も落とされた展示端末はそれなりに傷が付いていました。傷の付きにくい合金を使用し耐傷性試験をクリアしているとはいえ、落下時のような強い衝撃の場合そこは過信しないほうが良いでしょう。
この非常に高い耐久性を実現している理由の1つにステンレスフレームやステンレスホルダの採用があります。本体内部に放熱板を兼ねたステンレスの板を配置し、サイド部までエッジを立てて組み込むことで本体の歪みに対し耐性を持たせています。
本機の筐体デザインの特徴や耐久性試験デモの様子などは以下の動画からもご覧いただけます。
動画リンク:https://youtu.be/XschrB_PCqQ
動画リンク:https://youtu.be/BoqiRQYL8
■エンターテインメント性も充実。目立たない改良や使い勝手が地味に光る
筐体性能にばかり注目が行きがちですが、音楽聴取や動画視聴でも強みを持っています。本機のサウンドチューニングは音響機器メーカーのオンキヨーが共同で行い、高周波ノイズの低減やヘッドホンでの長時間聴取にも疲れないチューニングを実現しています。
フルセグやワンセグの視聴においても、ホイップアンテナを内蔵している点が見逃せません。フルセグ視聴の際にアンテナケーブルを接続しなければいけない機種が多い中、ホイップアンテナを内蔵している点はスマホでのTV視聴を頻繁に行う人であれば重要なポイントの1つでしょう。
■性能横並びの時代に、次に重視すべき選択肢として
大画面高性能が当たり前になり、微妙なCPUの違いやカメラ品質の違いなどが端末選びの重要なポイントではなくなった今、落としても壊れない、傷がつきにくいといった日常生活における利便性や快適性は相対的に端末選びの重要なポイントとして脚光を浴び始めています。
arrows NX F-01Jはその点において非常に魅力的な機種であり、今回発表された多数のスマホの中でもとくに目を引く機種でした。価格面でも機種変更で4万円台、MNPや新規であれば2万円台で購入できるという高いコストパフォーマンスも大きな魅力です。
突き抜けたハイエンド性能は持っていませんが、しかしミドルレンジと呼ぶには十分過ぎるハイスペック&全部入り。スマホをいつでもどこでも楽しく使いたいというカジュアルユースには最適な一台だと感じました。
◯主な仕様
製品名 | arrows NX F-01J |
メーカー | 富士通コネクテッドテクノロジーズ |
本体色 | Copper Black White |
サイズ | 約156×75×7.7mm(予定) |
質量 | 約170g台(予定) |
OS | Android 6.0 |
ディスプレイ | 約5.5インチTFT液晶(IPS-NEO) フルHD(1080×1920ドット) |
CPU | オクタコア(2.0GHz×8コア) |
内蔵メモリー(RAM) | 3GB |
内蔵ストレージ | 32GB |
外部ストレージ (最大対応容量) | 256GB |
リアカメラ (撮像素子種類、有効画素数/記録画素数) | 裏面照射積層型CMOS 約2300万画素/約2290万画素 |
インカメラ (撮像素子種類、有効画素数/記録画素数) | 裏面照射型CMOS 約500万画素/約500万画素 |
フォトライト/フラッシュ | ○/○ |
手ブレ補正/手ブレ軽減 | ○/― |
オートフォーカス | ○ |
バッテリー容量 | 2850mAh |
連続待受時間[静止時] (LTE/3G/GSM) | 未定 |
連続通話時間 (LTE/3G/GSM) | 未定 |
電池持ち時間※ | 未定 |
充電時間 [ACアダプタ05/ACアダプタ06] | 未定 |
PREMIUM 4G対応 | ○ |
通信速度 (受信時最大/送信時最大) | 262.5Mbps/50Mbps |
LTE国内対応周波数 (2GHz/1.7GHz/800MHz/1.5GHz/700MHz/3.5GHz) | ○/○/○/○/―/― |
LTE国際ローミング (2GHz/1.7GHz/2.6GHz/700MHz/3.5GHz) | ○/○/―/―/― |
TD-LTE対応 | ― |
VoLTE/VoLTE(HD+)対応 | ○/○ |
海外対応 | ○ |
ビデオコール対応 | ○ |
連続ビデオコール時間 | 未定 |
UIMカード形状 | nanoUIM |
SIMロック解除対応 | ○ |
Wi-Fi(IEEE802.11a/b/g/n/ac) [対応通信規格] | ○/○/○/○/○ |
テザリング (同時接続可能数) | 15台(Wi-Fi:10台+USB:1台+Bluetooth(PAN):4台を併用) |
Bluetooth (対応バージョン) | ○(4.2) |
赤外線通信 | ― |
防水/防塵 | ○/○ |
ワンセグ/フルセグ | ○/○ |
FeliCa/NFC(CE/P2P/RW) | ○/○(○/○/○) |
生体認証 (ログイン・決済) | ○(虹彩) |
シンプルメニュー | ○ |
非常用節電 | ○ |
ハイレゾオーディオ対応 | ○ |
伝言メモ | ○ |
FMトランスミッター | ○ |
記事執筆:あるかでぃあ
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